現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタがランチアを破ってトップへ!「セリカ GT-FOUR」はWRCで日本車初のドライバーズ&マニュファクチャラーズタイトルを獲得した名車です

ここから本文です

トヨタがランチアを破ってトップへ!「セリカ GT-FOUR」はWRCで日本車初のドライバーズ&マニュファクチャラーズタイトルを獲得した名車です

掲載 25
トヨタがランチアを破ってトップへ!「セリカ GT-FOUR」はWRCで日本車初のドライバーズ&マニュファクチャラーズタイトルを獲得した名車です

ラリーで大活躍した5代目セリカ

トヨタの5代目「セリカ(ST185)」は世界を制した最強モデルとして記憶されている一台だ。デビューは平成元年=1989年。日産「スカイラインGT-R(R32)」や、ユーノス「ロードスター」、トヨタ「セルシオ(初代)」、スバル「レガシィ(初代)」などと同世代で、国産名車のビンテージイヤーである。

日本人初! 世界を制したトヨタ「セリカGT-FOUR」はテイン創業者の熱意によって完全修復されていました

GT-FOUR Aの「A」はアドバンスだった

シャシーは先代T180系の発展型で、スタイリングもT180の流面形の流れを汲む、「ニューエアロフォルム」を採用。トヨタの北米デザインスタジオ、CALTYがデザインを担当したが、先代以上に丸くボリューミーなボディワークは、好悪が分かれるカタチだった。

とくにフロントまわりは、リトラクタブルヘッドライトなのにボンネット高が高く、オーバーハングが長め……だったが、1990年に追加されたGT-FOUR A(ST185H)は前後のブリスターフェンダーによってワイドボディ化され、少しバランスが整ったことでスポーティ感がアップしている(AはグループAの「A」ではなく、アドバンスの「A」)。

そうした外観はともかく、エンジンはT180と同じ3S-GTEながら、40psアップの225psに(レギュラー→ハイオク化)。国産車ではじめてトルセンLSD(リア)を採用したのもST185からで、サスペンションもオーソドックスな四輪ストラットながら剛性アップが図られている。その実力は、モータースポーツの世界で遺憾なく発揮される。

セリカの主戦場はWRC。1992年に実戦投入され、まずカルロス・サインツがドライバーズタイトルを獲得。翌1993年は、ランチア「デルタHFインテグラーレ」、フォード「エスコートRSコスワース」、三菱「ギャランVR-4・ランサーエボリューションI」、スバル「レガシィRS・インプレッサ」など、世界の強豪を相手に、新エース、ユハ・カンクネンが年間5勝と大健闘。

ドライバーズタイトルを獲得するとともに、ついに王者ランチアを破り念願のマニュファクチャラーズを手に入れる。WRCでのマニュファクチャラーズは、日本のメーカーでは初の快挙。当然、ダブルタイトルも日本車では初の偉業だ。

さらに1994年もダブルタイトル連覇に成功(ドライバーズタイトルはディディエ・オリオール)。1995年には、藤本吉郎が日本人としてサファリラリー初の快挙を成し遂げ、セリカ最強時代を印象づけた(藤本吉郎がサファリを制したST185の実車は、最近フルレストアされて話題になった)。

世界限定モデルも存在した!

市販モデルでは1991年にWRC用のホモロゲーションモデルであるGT-FOUR RCが登場。ターボチャージャーが耐久性重視でセラミックタービンからメタルタービンに変更になり、インタークーラーも水冷化した。出力は10馬力アップの235馬力になり、バンパーやボンネットはクーリング性能をアップするために、エアインテークとエアアウトレットが追加され、サスペンションも強化タイプになった。

ちなみにノーマル状態では、メタルタービンの「RC」は高速域では10馬力分のパワーアップにアドバンテージを感じるが、中低速のピックアップはセラミックタービンの方が優れていた……。なお、「RC」とはラリー・コンペティションの略で、輸出仕様は「カルロス・サインツ・リミテッドエディション」という名称が与えられている。

いずれもWRC用のホモロゲーションモデルなので、生産台数は全世界でグループA規定の5000台。日本国内ではそのうちの1800台が割り当てられた。

WRC、グループA、ハイパーターボ、フルタイム4WD、国産最強……といったイメージは、セリカのST165からはじまり、ST185が確立したといっても過言ではない。一時代を築いたST185。そのカストロールカラーの勇姿に憧れ、TTE(トヨタ チーム ヨーロッパ)グッズを集めたファンも多かったはずだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

VW、新型SUV「ティグアン」を発売 価格は487万1000~653万2000円
VW、新型SUV「ティグアン」を発売 価格は487万1000~653万2000円
日刊自動車新聞
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
くるまのニュース
家族のおでかけマンネリ解消へ、日産が新プロジェクト 全国の「奥名所」を発掘
家族のおでかけマンネリ解消へ、日産が新プロジェクト 全国の「奥名所」を発掘
レスポンス
メルセデスAMGから「CLE53カブリオレ」発売!専用のパワフルなルックスと先進・洗練のインテリア
メルセデスAMGから「CLE53カブリオレ」発売!専用のパワフルなルックスと先進・洗練のインテリア
LE VOLANT CARSMEET WEB
平凡な男が突如、何百万人もの夢の中に現れる!?『ドリーム・シナリオ』
平凡な男が突如、何百万人もの夢の中に現れる!?『ドリーム・シナリオ』
バイクのニュース
「悪くはないが、良くもない」勝田貴元、シェイクダウンは入念に走行。改善のカギと戦略は/ラリージャパン
「悪くはないが、良くもない」勝田貴元、シェイクダウンは入念に走行。改善のカギと戦略は/ラリージャパン
AUTOSPORT web
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
THE EV TIMES
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
レスポンス
ロゴスと「ファイナルファンタジーXIV」コラボのアウトドアグッズの予約受付がスタート!
ロゴスと「ファイナルファンタジーXIV」コラボのアウトドアグッズの予約受付がスタート!
バイクブロス
インディカー初体験の角田裕毅、インディ500への挑戦に現状関心ナシも「もう少し歳をとって考えが変われば……」
インディカー初体験の角田裕毅、インディ500への挑戦に現状関心ナシも「もう少し歳をとって考えが変われば……」
motorsport.com 日本版
ベントレーCEOの旧私邸を改装。ベントレー本社近隣の特別な顧客体験スペース「The Mews」を発表
ベントレーCEOの旧私邸を改装。ベントレー本社近隣の特別な顧客体験スペース「The Mews」を発表
LE VOLANT CARSMEET WEB
スズキ「最上級SUV」新発表! トヨタ「ヤリスクロス」サイズの“豪華仕様”! 精悍顔もカッコイイ「グランドビターラ ドミニオンE」印国に登場
スズキ「最上級SUV」新発表! トヨタ「ヤリスクロス」サイズの“豪華仕様”! 精悍顔もカッコイイ「グランドビターラ ドミニオンE」印国に登場
くるまのニュース
アドベンチャースタイルの“軽二輪スクーター”ホンダ「ADV160」に2025年モデル登場! ふたつの新色をプラスした「全3色のカラバリがスポーティ」
アドベンチャースタイルの“軽二輪スクーター”ホンダ「ADV160」に2025年モデル登場! ふたつの新色をプラスした「全3色のカラバリがスポーティ」
VAGUE
「RS」最新モデル日本上陸!! アプリリア「RS457」発売
「RS」最新モデル日本上陸!! アプリリア「RS457」発売
バイクのニュース
「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
モーサイ
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
Webモーターマガジン
軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
バイクブロス

みんなのコメント

25件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村