アルゼンチン最高峰のFFツーリングカー選手権『TC2000』との併催にて、首都ブエノスアイレスが誇る国際トラック、アウトドローモ・オスカー・ファン・ガルベスで10月4~6日に開催されたTCRサウスアメリカ・シリーズ第8戦は、レースウイーク直前に“緊急参戦”がアナウンスされた元ツーリングカー世界王者ホセ-マリア・ロペスが話題を振り撒くことに。
そんな週末のレース1はガリッド・オスマン(W2プロGP/クプラ・レオンVZ TCR)が、続くレース2はファン-マヌエル・カゼッラ(スクアドラ・マルティーノ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が勝利を収め、同シリーズで選手権首位に君臨するペドロ・カルドソ(PMOレーシング/プジョー308 TCR)が、まずは初年度のTCRブラジル王者を獲得している。
3冠王者セラが“祭典”制覇の通算26勝目、現役王者も逆転勝利でマッサは選手権首位奪還/SCB第9戦
ブラジルから元F1ドライバーが大挙したSCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”をはじめ、シリーズが誇る“クラシック”として国際ゲストを多数招いて争われる『ブエノスアイレス200km』の第18回大会が催されたTC2000の週末には、そのハイテクFFツーリングカー選手権で強豪に数えられるファクトリーチーム、TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアに招聘された“ペチート”ロペスが、自身初のTCR規定モデルのステアリングを握ることとなった。
シトロエンの一員として3年連続でWTCC世界ツーリングカー選手権のタイトルを獲得(2014~2016年)し、その後もトヨタでWEC世界耐久選手権のチャンピオンやル・マン24時間総合制覇も成し遂げている41歳は、トヨタ・チーム・アルゼンティーナ(TTA)から今季本格参戦を果たしている開発担当者マティアス・ロッシの僚友として、トヨタ・カローラGRS TCRをドライブした。
しかし最初のフリープラクティス(FP)から災難に見舞われる船出となり、限界を超えたカローラはクラッシュを喫して大破。続くFP2への出走を回避し、チームが懸命な車両修復を続ける時間との勝負を強いられる事態となった。
それでも予選開始時刻までに復活なった42号車のカローラは、こちらもTC2000“3冠”の現役王者リオネル・ペーニャ(PMOレーシング/プジョー308 TCR)や、元F1ドライバーでもあるノルベルト・フォンタナ(スクアドラ・マルティーノ・レーシング/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)の最速で始まったQ1で、なんとかトラックインを果たす。
ここからタイムを縮めようとした地元アルゼンチンのチャンピオン経験者は、スライドして暴れ回るカローラGRS TCRで幾度もコースオフを喫しながら周回を重ねたものの、最終的に16番手に留まることに。
■レース2はホンダのワン・ツー
セッション残り数秒でディエゴ・グティエレス(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)がコースアウトしてバリアに接触したため、予定より早く終了したことも影響し、同じくゲスト参戦ながらフロントガラスの損傷によりセッションを早めに切り上げなければならなかったジェイク・コシオ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)の背後に着ける結果となった。
「ギアボックスに問題があり、スピードリミッターもたびたび作動した」とセッション後に明かしたロペス。「最後の挑戦ではQ2に進めたはずだったが、ダブルイエロー(グティエレスの事故による)のせいでタイムを伸ばせなかったんだ」
ここで自身初ポールを獲得したマティアス・クラベロ(スクアドラ・マルティーノ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)に対し、Q2進出ながら5番手となっていた僚友ロッシも、レース1のスターティンググリッドですでに機械的なトラブルに見舞われフォーメーションラップを開始できず。ピットレーンからスタートせざるを得なくなるなど、前戦サンフアンでの予選最速から週末連勝の“ハットトリック”を決めた勢いは陰を潜めることに。
一方、後方16番手グリッドから1周で8番手にまでジャンプアップした“ペチート”は、すぐにティアゴ・ヴィヴァクア(コブラ・レーシングチーム/トヨタ・カローラGRS TCR)も捉え、続く4周目には6番手にまで浮上していく。しかし7周目のコースアウトでポジションを失ったカローラは、21周目にもふたたびコースアウトし、続くラップでのリタイアを決めた。
これで序盤からリバースグリッドのマルコス・レガダス(PMOレーシング/プジョー308 TCR)を仕留めていたクプラのオスマンが、ホンダのクラベロとファン-アンヘル・ロッソ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)を従えてのトップチェッカーを受けた。
「チャンピオンシップ争いはまだ続いている」と喜びの感情を抑えて応じたオスマン。「背後の(マティアス・)クラベロは週末ずっと好調だったから、自分自身に集中してミスを犯さように心掛けたよ」
明けた日曜のレース2は、ポールシッターだったそのクラベロが蹴り出しで遅れ、チームメイトであるカゼッラのFL5シビックRが前に出る。その2台にペーニャとカルドソの旧プジョー艦隊が続いていく。
するとこのオープニングラップで、ともにゲスト参戦のロペスとコシオのカローラ同士が絡み、メキシコ出身の後者にはドライブスルーペナルティの裁定が下る。
クラベロはレースの最終ラップでプレッシャーを強めたが、それでも僚友の勝利は阻止できず。ホンダがワン・ツー・フィニッシュを飾り、ペーニャが最後の表彰台を射止める結果に。前日も5位だった選手権首位カルドソは、この日の4位でまずは今季初開催のTCRブラジルでのタイトルを確定させた。
引き続きアルゼンチン・ラウンドが続くTCRサウスアメリカ・シリーズは、カレンダーの最後から2番目の一戦となる第9戦が、11月8~10日にテルマス・デ・リオ・オンドで開催される。
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