Mercedes-Benz S-Class
メルセデス・ベンツ Sクラス
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近未来を体現するショウケース
メルセデス・ベンツにとって、Sクラスというのは特別なモデルだ。常に近未来を体現する新しいテクノロジーのショウケースとして、安全や走行性能、快適性の基準を常にアップデートし続けてきた。かつて彼らは「最善か無か」というタグラインを掲げていたが、その「最善」を象徴するアイコンがSクラスだといえる。
メルセデス・ベンツはフラッグシップセダン「Sクラス」を2020年9月にフルモデルチェンジしてワールドプレミアした。歴代モデルがそうであったように、今回も多くの意欲的な技術を盛り込み、セグメントをリードする王者としての存在感を広く打ち出している。
すでに欧州での発売をスタートしている最新Sクラスが、間もなく日本での販売も開始する。注目の新型モデル上陸前に、改めてSクラスの歴代モデルについておさらいをしてみたい。「Sクラス」という正式名称を与えられる以前の源流から遡ってみよう。
W187という原点
W187の型式名で知られる「タイプ220」は、いわばSクラスの原点。1951年に登場し、1954年までの3年間にわたり生産された。当時としては画期的な6気筒OHCエンジンを搭載している。安全性を重視するメルセデスならではの機構として、“conical-pin(円錐型のピン)”を用いた強固なドアロックシステムも採用。これにより、万一の際にドアが開いてしまうのを防いでいた。
丸みを帯びたボディの“ポントン”
丸みのあるボディが特徴的なタイプ219/220/220 S/220 SE(W105/W180/W128)は1954年に誕生。ボディとフェンダーが一体となった、いわゆるポンツーンスタイルを採用し、“ポントン”の愛称で知られる。“ターボクーラー”つきのドラムブレーキや、機械式の燃料噴射機構を搭載(1958年の220SE以降)。1959年まで生産された。
テールフィンは「飾りじゃない」
テールフィン付きのタイプ220(W111、のちにW112型330 SEが登場)が現れたのは1959年。通称“フィンテール”はアメリカのキャデラックに影響されたとも言われるが、メルセデス曰く、この出っ張りは駐車時の目印として利用する「ガイド」との由。量産車として初めて、ボディの前後にクラッシャブルゾーンを設けた安全性の高いセーフティセルを採用している。また、ぶつかった際の衝撃を和らげるパッド入りステアリングホイールも搭載した。1961年の300 SEからはディスクブレーキとエアサスペンションを導入。また、300 SEのロングホイールベースモデルには、集中ドアロック機構をオプション設定している。1965年まで生産された。
大排気量V8搭載モデルが登場
1965年にはタイプ250 S(W108、のちにW109型300 SEL 6.3が登場)が生まれる。車高調整のためのハイドロニューマチックスプリングをリヤに搭載した。最高出力250hpの大排気量V8エンジンを搭載した300 SEL 6.3はスポーツカーレベルのパフォーマンスを発揮。1972年まで生産された。
正式名称を「Sクラス」へ
初めて「Sクラス」の名称を得たW116が誕生したのが1972年。常に良好な視界を確保するべく、汚れのつきにくい形状のテールランプとサイドウィンドウ構造を採用した。また、追突時の衝撃を避けるため、燃料タンクはリヤの車軸上に配置している。クルーズコントロールを1975年にオプション設定。さらに、1978年にはABSをオプション設定し、2年後の1980年にはすべてのメルセデス・ベンツ車両に設定を拡大した。メルセデス初のディーゼルターボエンジン搭載モデルもラインナップしている。1980年まで生産された。
とことん重視した安全性能
1979年にはW126型へ進化。1981年に運転席用エアバッグと前席乗員用シートベルトテンショナーをオプション設定し、1988年には運転席及び助手席用エアバッグをオプション設定。ちなみに、1992年10月にはメルセデス製乗用車すべてに運転席用エアバッグを標準装備させている。いまでは当たり前の機構となった電動調整式ステアリングコラムは1985年にオプションとして登場。さらに同年、トラクションコントロール機構「アクセレレーション・スキッド・コントロール(ASR)」をV8モデルにオプション設定している。1992年まで生産された。
初めての12気筒エンジン搭載車
0.31というCd値を達成した空力ボディをまとうW140は1991年に登場。騒音の侵入を防ぐ合わせガラス(サイド)を採用したり、イージークロージャー機能付きドア、電動トランクリッドをオプション設定するなど、高級セダンならではの快適性をさらに一段引き上げた。また、当時のメルセデス製市販車初となる12気筒エンジンを搭載(600 SE、600 SEL)。1995~6年頃には音声認識機能や車載ネットワークシステムCAN(Controller Area Network)、駐車アシスト機構、照射範囲を調整するキセノンヘッドライト、ESP、ブレーキアシストBASなどの先進機構を続々導入している。1998年まで生産された。
経済性や環境性能にも配慮
1998年に登場したW220は、さらにCd値を0.27まで向上。S 600には気筒休止システムを搭載するなど、経済性・環境性にもより配慮している。2004年には7速ATも搭載した。また、SクラスのカタログモデルとしてAMGが登場したのも初。1999年にはS 55が、2003年にはS 65が誕生している。キーレスゴーや、先進のパッシブセーフティ機構「PRE-SAFE」も導入。また、前走車との距離を自動でキープする「アクティブ ディスタンス アシスト ディストロニック」も用意していた。2005年まで生産された。
ナイトビジョンや緊急ブレーキも登場
2005年にW221へバトンタッチ。空力性能はさらに向上してCd値0.26を達成。チルト/スライド機構つきパノラミックグラスルーフを搭載したのも特徴。先進運転支援機構(ADAS)の進化も目覚ましく、レーンキープアシストやアクティブ ナイトビュー シストを搭載、「アクティブ ディスタンス アシスト ディストロニック」も完全停止まで対応した。PRE-SAFEにも緊急ブレーキ機構などを盛り込んでいる。2009年にはリチウムイオンバッテリーを組み合わせたS 400 HYBRIDも導入した。2013年まで生産された。
最高峰に加わったマイバッハ仕様
2013年に生まれた現行のSクラス(W222)は、安全面が全方位で強化された。現時点で考えうる先進のADASをほとんど完備、ボディもねじり剛性に優れた第3世代のアルミハイブリッド構造としている。伝統的なバルブタイプのライト類を排除し、車内外におよそ500のLEDを搭載した。路面状況のスキャン機構とアクティブサスペンションMAGIC BODY CONTROLを組み合わせることで、常にフラットな姿勢に制御することも可能になった。また、ベンチレーション機能やマッサージなどを総動員して乗員を“活性化”する「エナジャイジング」という概念も導入。ホイールベースを約20cm延長した最高峰のショーファードリブンとして、「メルセデス-マイバッハ Sクラス」も2014年に追加している。
新型の日本導入は2021年1月
そして最新世代のSクラス、W223がいよいよ2020年9月に公開された。後輪操舵機構や最新のインフォテインメント、3Dを活用したディスプレイやOTAなど、先進機能を満載するとともに、世界初の「後席乗員用フロントエアバッグ」も採用し、祖先が歴代守ってきた名跡に相応しい革新的サルーンとして開発された。
新型Sクラスの国内正式発表は2021年1月下旬。もうすぐ新しい近未来が日本へやってくる。
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