現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ドライバー&コ・ドライバー&参加車両が1965年生。「第27回 日本海クラシックカーレビュー」エントリーレポート

ここから本文です

ドライバー&コ・ドライバー&参加車両が1965年生。「第27回 日本海クラシックカーレビュー」エントリーレポート

掲載 更新
ドライバー&コ・ドライバー&参加車両が1965年生。「第27回 日本海クラシックカーレビュー」エントリーレポート

去る9月2日に、新潟県糸魚川市で開催された「第27回日本海クラシックカーレビュー」に参加した。今回は、エントリー車のオーナーのご厚意により、コ・ドライバーとして参加させてもらえることになった。ここに感謝の意を込めてレポートをお送りしたい。

このイベントは、単に旧いクルマを並べて楽しもうということではなく、「交通安全」が大きなテーマとなっているところが珍しい。しかも、開会の挨拶は地元警察の署長さんだったのが印象的だった。

これぞオトナの運動会!?「クラシックポルシェスポーツデイ」に行って来た!

前日から移動することに

東京から参加の我々は、新潟県で開催されるイベントで日帰りはさすがにつらそうだということで、前泊することにした。往路でのトラブルを避け、かつ何かトラブルがあっても対応ができるよう、できるだけ明るいうちに移動をしておくことにしたかった。しかし、イベント前日の午前中は筆者に用事があり、午後からのスタートとなった。東京駅まで迎えに来てもらい、14時過ぎに糸魚川市に向けてスタートした。

ドライバー、コ・ドライバー、そして車両(ポルシェ911)まですべてが1965年式というチーム編成であり、私は前オーナー(とは言ってもお譲りしてから10年以上経っているのだが)だったこともあり、両ドライバーともこのクルマ運転に関してはまったく問題がなかった。蓮田SA(埼玉県)まではオーナーのドライブ、休憩の後、運転を交代して、筆者がハンドルを握った。ミッションのシフトパターンの癖もそのままだったので、私としては最初から大変懐かしく、大変興奮していたことを告白しておく。

ゆっくり操作をしないと「ゴリッ」と言わせてしまうことがある左手前の1速、真上に押したあとすこーし右にずらすとギア抜けしづらくなる2速。ニュートラルでいったん手を止めてから優しく下(手前)に操作するとなめらかな3速、ずいぶんと遠くに置きに行く感じで右奥へ操作する4速、一番かっちり入る5速と、その感触を味わった。

高速道路では4000回転を超える回転数で巡航するとじりじりと油温があがってしまうため、ときどき4000回転以下となるようにしなければならなかった。それでも1965年生まれの911は長距離運転でもまったく疲れも感じない、いい乗り心地だった。途中、少しだけ雨に降られたが、現オーナーが事前にブレードを「雨用ワイパー」に交換しておいてくれたため、視界も良好だった。

夕暮れ時にホテルへ到着。心配していた満車による駐車場難民になることなく、無事にチェックインした。

前泊したホテルの駐車場で目の保養

ホテルの駐車場には、一見でこのイベントのために全国各地から来ていると思われるクルマで溢れていた。ロータスヨーロッパ、箱スカ、縦目メルセデス・ベンツなどなど…。いくら眺めていても飽きないクルマが並んでいた。ちなみにこのイベントは自走で来ることがルールなので、積車による運搬は禁止されている。そのためか、積車らしきクルマは1台もなかった(ことに、しておこう)。駐車場では、翌日のイベントに備えて愛車を磨いている人も何人かいた。その中のお一人に声をかけてみた。広島から自走で来られたファミリアのオーナーさん。メッキ部分が多く磨きがいのある感じだった。サバンナのオーナーさんと一緒に来たとのこと。広島のマツダ好きはやはり熱心な人が多いという印象だ。

それ以外にもDatsunや空冷ビートル、などもピカピカだった。我々の911も「おしゃれワイパー」と呼んでいる、水を掃く能力は低いが金属部分がメッキのワイパーへ付け替えたり、フクピカで高速でついた汚れを落とすなどした。

イベント当日、いざ会場へ

会場は、ホテルから10分程度のところにある「フォッサマグナミュージアム(1994年4月に糸魚川市の美山公園にある奴奈川の郷に開館した石の博物館)」の周りにある施設の駐車場だ。エントリーカーだと言っているにも関わらず、一般の駐車場に案内され、若干ぐるぐる同じ場所を回らされる。オーラが弱すぎるのか?と思ったほどだ。

ようやく会場へ到着すると、書類を受け取る時に車名と年式、オーナー名とどこから来たかをアナウンスしてくれる。これは嬉しい。エントリーしたすべてのクルマについてアナウンスをしてくれていて、主催者側の皆さんの歓迎の気持ちがとてもよく伝わってきた。ラリー出場車が並ぶ指定位置にクルマを停め、しばしコンクールタイム。

ラリーの勝敗を分けるのものは…

受付時にコマ地図を受け取る。正直、コマ地図は初めてに近かったので感覚がわからない。まず、1つ目の地図さえどこをどう曲がる指示なのかわからないほどだった。恥を偲んでスタッフシャツを着た方に最初の地図の場所を教えてもらった。その後は、コマ地図を見ながら曲がるポイントを確認しiPadに打ち込み、ルートをトレース、だいたいのコースのイメージを持ってスタートを迎えることができた。

スタート時にも車名年式などアナウンスをうけ、沿道を埋めたギャラリーの中をスタート。有名人でもなんでもないけれど、車内から手を振ったりして、有名人気分を味わったり。コースを間違う心配はほとんどなかったので、コ・ドライバーとしてはスタート前のトレースで大体の仕事を終えてしまっていた感覚だった。コースはゼッケンの偶数奇数によって逆周りとなるため、途中で他の出走車とすれ違うことになる。お互いに大きく手を降ってお互いの健闘を讃え、祈った。

しかし中盤、ラリーの勝敗を分けるのは、正確なコース取りでも速度でもなく、途中のゲームの成績だということに気がついたが後の祭りだった。

ドライバーもコ・ドライバーも「ラリー」は初めてだったわけだが、ラリーは、30個のコマ地図を元にしてコースを走る。キモはコマ地図とコマ地図の間の距離だが、今回はしっかり距離も記載があったので、間違えることはまずないと思われた。勝敗を分けるのは2つのチェックポイントでのイベントで、一つは指定速度で走ること、もう一つはクルマ関連クイズ。

最初の関門はコース中のチェックポイントで「最初の20mを8秒、次の20mを10秒で走行」という課題が与えられていた。時速何キロだっけ?という計算をしていたが、コマ地図のトレースで脳みそを使い過ぎていて、なかなか答えに到達せず。結局「いに、に、さん、し…」と筆者が大声て秒読みして20mを走ってもらった。多分、他の参加者はこれの練習をしてきたに違いない。そして次の関門は自動車関連クイズ。約10問の自動車関連クイズなのだが、ドライバーもコ・ドライバーもこの911のことは詳しいのだが、他のクルマの車種のことはからっきしの苦手だ。

「日野コンテッサのデザイナーは?」と聞かれても、「え?ジウジアーロ?ピニンファリーナ?」というレベル(正解はミケロッティ)。「F1が始まったのは何年?」と聞かれても「知らんがなー」状態(正解は1950年)。これでは高点数は狙えない(笑)。その場でスマートフォンで検索する手もあったが、そんな無粋なことはしないのがお約束。はたして、ミスコースもなく、チェックポイントもすべて通過したが、入賞などできるわけもなかった(泣)。

ほのぼのしていた会場内

とにかくお客さんが多かった。天気がよかったこともあるが、糸魚川周辺以外からも多くの方が来場していたように思う。また、小さなお子さんを連れたご家族も多く、パパがお子さんへクルマの説明をする姿もあったし、印象的だったのは、「おじいちゃん、昔、これ乗ってたんだぞ」とお孫さんへ自慢するおじいちゃんのキラキラした目だった。パレード参加者は交通安全の標語を掲げるのがレギュレーションだったが、それに加えてクルマの説明プレートを併設するクルマも多く、家族連れにもクルマ好きのおじさんたちにも本当にいいイベントだったように思う。

帰路につきつつ

仕事の都合で早めに会場を後にして、高速を東京へ向かいつつ感じたのは、珍しく裾野の広いイベントだったということ。

ピッカピカのショーカーが集まったというよりも、旧いけれど日常的に乗られているクルマが多く、オーナーとクルマの絆が強いチームが多かったように思う。投機目的などではなく、人生のパートナーとして選び、長く付き合ってきたクルマをたくさんの人に見てもらえるいいイベントだった。いつか私も自分のパートナーとして迎える愛車と一緒に、ぜひ参加したいイベントになった。これを一つの人生の目標として、今日も本業であるシステムのトラブルに対応している(泣)。

[ライター・撮影/ryoshr]

こんな記事も読まれています

ランドローバーの新フラッグシップ「ディフェンダー オクタ」の概要を発表。国内仕様車の価格は2037万円から
ランドローバーの新フラッグシップ「ディフェンダー オクタ」の概要を発表。国内仕様車の価格は2037万円から
月刊自家用車WEB
スバル「上質SUV」“STI仕様”がスポーティすぎる! 伝統の「スバルサウンド」も魅力!? 「レイバック」STIパーツ装着車の印象は?
スバル「上質SUV」“STI仕様”がスポーティすぎる! 伝統の「スバルサウンド」も魅力!? 「レイバック」STIパーツ装着車の印象は?
くるまのニュース
フォルクスワーゲン、新型車5車種を一斉に発表…日本市場向け
フォルクスワーゲン、新型車5車種を一斉に発表…日本市場向け
レスポンス
全長18m超、143名乗りの電動連接バス『eCitaro G』、メルセデスベンツがドイツで納入
全長18m超、143名乗りの電動連接バス『eCitaro G』、メルセデスベンツがドイツで納入
レスポンス
雨降りでもうしろがよく見える! プロスタッフのサイドミラー用親水剤「キイロビン ミラクリア」
雨降りでもうしろがよく見える! プロスタッフのサイドミラー用親水剤「キイロビン ミラクリア」
ベストカーWeb
仮面ライダーガッチャードのマシン「ゴルドダッシュ」がモビリティリゾートもてぎに登場! 映画コラボイベントを7/13よりスタート
仮面ライダーガッチャードのマシン「ゴルドダッシュ」がモビリティリゾートもてぎに登場! 映画コラボイベントを7/13よりスタート
バイクブロス
悪天候じゃないのに「リアフォグランプ点灯」違反になる? まぶしい光で後続車は迷惑!? 晴天時に使用するリスクとは
悪天候じゃないのに「リアフォグランプ点灯」違反になる? まぶしい光で後続車は迷惑!? 晴天時に使用するリスクとは
くるまのニュース
[ハリアー]派生モデルに7人乗りもあった!? ジープ顔のクルーガー今見てもよくない!?
[ハリアー]派生モデルに7人乗りもあった!? ジープ顔のクルーガー今見てもよくない!?
ベストカーWeb
いざ当事者になるとパニックになる人だらけ! クルマの「よくあるトラブル」3つと覚えておくべき対処法
いざ当事者になるとパニックになる人だらけ! クルマの「よくあるトラブル」3つと覚えておくべき対処法
WEB CARTOP
『3週連続24時間レース』に「サステナブルでない」とメーカーから不満。観客やドライバーへの影響も懸念
『3週連続24時間レース』に「サステナブルでない」とメーカーから不満。観客やドライバーへの影響も懸念
AUTOSPORT web
“直列6気筒エンジン”の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
“直列6気筒エンジン”の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
Merkmal
ルノー傘下の「アンペア」、リチウム鉄リン酸をバッテリーに採用へ…2026年から搭載予定
ルノー傘下の「アンペア」、リチウム鉄リン酸をバッテリーに採用へ…2026年から搭載予定
レスポンス
WR-Vやロッキー/ライズ欲しい人チョチョチョ待った! [フロンクス]を見ないと後悔するかも!
WR-Vやロッキー/ライズ欲しい人チョチョチョ待った! [フロンクス]を見ないと後悔するかも!
ベストカーWeb
新型モデルを「5台同時」発表! 全面刷新の小型SUV&大型ワゴン登場! VWが攻めの戦略展開へ
新型モデルを「5台同時」発表! 全面刷新の小型SUV&大型ワゴン登場! VWが攻めの戦略展開へ
くるまのニュース
産官学で交通事故削減を目指す!! [沖縄ゆいまーるプロジェクト]って何?
産官学で交通事故削減を目指す!! [沖縄ゆいまーるプロジェクト]って何?
ベストカーWeb
マセラティ 赤ワイン「ティニャネロ」50周年記念の特別モデル「グランカブリオ フォルゴレ ティニャネロ」をオークションへ
マセラティ 赤ワイン「ティニャネロ」50周年記念の特別モデル「グランカブリオ フォルゴレ ティニャネロ」をオークションへ
Auto Prove
ホンダ新型「フリード」発表! 8年ぶり“全面刷新”に先行受注殺到! 「“一番人気”のモデル」とは? 気になる納期は? 6月28日発売
ホンダ新型「フリード」発表! 8年ぶり“全面刷新”に先行受注殺到! 「“一番人気”のモデル」とは? 気になる納期は? 6月28日発売
くるまのニュース
電動バイクってガソリンバイクと構造はあまり変わらない? どこが違うのか
電動バイクってガソリンバイクと構造はあまり変わらない? どこが違うのか
バイクのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

90.0150.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

49.968.3万円

中古車を検索
レビューの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

90.0150.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

49.968.3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村