現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【V8ツインターボ獲得】ポルシェ・カイエンGTSクーペに試乗 大型SUVのベスト

ここから本文です

【V8ツインターボ獲得】ポルシェ・カイエンGTSクーペに試乗 大型SUVのベスト

掲載 更新
【V8ツインターボ獲得】ポルシェ・カイエンGTSクーペに試乗 大型SUVのベスト

460psのV8ツインターボエンジンを獲得

text:Matt Prior(マット・プライヤー)

【画像】カイエンGTSクーペとライバル 全105枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


最新のポルシェ・カイエンGTSクーペ。4シーターか5シーターが選べる、車重が2145kgもあるSUVクーペだ。欲しいと思うかどうかは、人それぞれ。わたしが判断することではない。

驚く性能を備えている。しかし、燃費は8.8km/Lに留まる。ボディは5ドアのクーペに拘る必要はない。通常のSUVらしい、四角いボディスタイルも選べる。

ポルシェの流儀に従って、GTSは通常のカイエンとカイエン・ターボの間に位置するモデルグレード。通常のカイエンより、スポーティであることを示している。

位置の高いボンネットに収まるのは、4.0LのV8ツインターボ・ガソリンエンジン。従来までGTSに搭載されていたのはV6エンジンだったから、サウンド面でも楽しみたいドライバーには朗報だろう。

最高出力は460ps/6000-6500rpmで、最大トルクは63.0kg-m/1800rpm-4500rpm。とてもパワーバンドが広い。

トランスミッションは8速ATで、四輪駆動。トルクベクタリング機能と、電子制御のアクティブ・リアデファレンシャルも備わる。大きなSUVだからこそ、走りには有効だ。

多くの場合、GTSというグレードは英国編集部から高い支持を集めることが多い。運動性能が程よく高められている、という理由で。カイエンの場合はどうだろう。

英国でのカイエンGTSクーペの価格は、8万8750ポンド(1171万円)から。ポルシェらしくオプションもふんだん。実際には、簡単に10万ポンド(1320万円)は越えてしまうだろう。

広々とした前席に、上質なインテリア

カイエンGTSクーペのサスペンションは、通常のコイルスプリングが標準装備。テスト車両はオプションの、車高調整可能なエアサスが組まれていた。ホイールは標準の21インチではなく、22インチだった。

いずれも、ライトウエイト・スポーツ・パッケージの一部。もしお好みなら、英国では5909ポンド(78万円)で指定できる。

このパッケージには、軽量化の効果は不明ながら、カーボンファイバー製ルーフも付く。筆者が気に入ったのは、チェック柄のファブリックシート。

大型のクロスオーバーだから、走行性能に関してはコンパクトモデルよりいい訳はつく。しかし、実際のカイエンGTSクーペは相当なものだ。0-100km/h加速は4.2秒。最高速度は270km/hに達する。

インテリアの仕立ては、素材もデザインも素晴らしい。アルカンターラが一部に用いられ、筆者の気持ちをしっかり掴む。組み立て水準も、上質感に溢れる。雰囲気は少し禁欲的でもある。

メタル風に加工されたトリムパーツがハイライトとなり、ダークグレーの車内を引き立てている。一方で、あちこちに指紋が残りやすい。

フロントシートは広々。リアシートも、大人2人で過ごすには不満ない。ルーフラインの影響で、頭上よりも足元空間に余裕がある。荷室空間は772Lあり、ライバルと比べても広い方。最大3500kgまでなら、トレーラーの牽引もできる。

タイヤサイズはフロントが285/35で、リアが315/30。銘柄はヨコハマ・アドバン・スポーツ。なかなか挑戦的なサイズとトレッドパターンだ。暖かく乾燥した路面なら、特に問題はないはずだが。

ドライビング体験はクラスでベスト

カイエンGTSの乗り心地は、全般的にしなやかなものの、硬さも目立つ。車重がかさむから、当然ではある。姿勢制御は引き締められ、ボディロールも抑制が効いている。

ステアリングの操舵感も滑らか。ホイールは重いはずだが、正確性も反応も良い。大きな車体を、比較的簡単に道の真ん中に留めていられる。

1つ気になる点が、エンジンのオートストップ機能。4.0LのV8エンジンの燃費を最大限高めるべく、ポルシェは積極的にエンジンを止めるように設定した。

エンジンが回っていない間は、パワーステアリングのアシストも止まる。クルマが停止しそうな速度になると、ステアリングはロックしたかのように重くなる。見通しの悪い路地から、幹線道路へゆっくり曲がって出ようという時にも。

ポルシェ・カイエンGTSは、広く滑らかな道路を、高速で移動することに向いている。そう考えると、SUVに拘らなければ、より優れたグリップ力とダイナミックな操縦性、鋭い直線スピードを備えるモデルが存在する。

しかし、同等の大型SUVで比べれば、運転時に高い満足感や一体感を得られるのは、カイエンGTS。このカテゴリーで、最も優れているといえるだろう。正直、筆者が乗りたいと強く感じるクルマではないけれど。

ポルシェ・カイエンGTSクーペ(英国仕様)のスペック

価格:8万8750ポンド(1171万円)
全長:4931mm
全幅:1983mm
全高:1676mm
最高速度:270km/h
0-100km/h加速:4.2秒
燃費:8.8km/L
CO2排出量:260g/km
乾燥重量:2145kg
パワートレイン:V型8気筒3996ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:460ps/6000-6500rpm
最大トルク:63.0kg-m/1800-4500rpm
ギアボックス:8速オートマティック

こんな記事も読まれています

トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
カー・アンド・ドライバー
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
グーネット
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
グーネット
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
グーネット
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
AUTOCAR JAPAN
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
AUTOSPORT web
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
AUTOSPORT web
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
くるまのニュース
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
AUTOCAR JAPAN
約20年ぶりのBTCCフル参戦に臨む元世界王者ロブ・ハフ「カローラはかなり快適だ。でも忙しいね!」
約20年ぶりのBTCCフル参戦に臨む元世界王者ロブ・ハフ「カローラはかなり快適だ。でも忙しいね!」
AUTOSPORT web
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
レスポンス
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
乗りものニュース
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
乗りものニュース
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
くるまのニュース
セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
レスポンス
フィアット「500」の謎の振動がやっと解消! 飛び散るオイル問題は果たして解決されたのか…!?【週刊チンクエチェントVol.35】
フィアット「500」の謎の振動がやっと解消! 飛び散るオイル問題は果たして解決されたのか…!?【週刊チンクエチェントVol.35】
Auto Messe Web
厳選値引き実例 X氏の値引き特報
厳選値引き実例 X氏の値引き特報
グーネット
33歳、フェラーリを買う──Vol.17 オープン最高! でも……
33歳、フェラーリを買う──Vol.17 オープン最高! でも……
GQ JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1273.01644.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

788.03050.0万円

中古車を検索
カイエン クーペの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1273.01644.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

788.03050.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村