クルマが欲しくても、価格が高すぎたり、人気すぎて買えなかったり、物理的に駐車場に入らないなどの理由ですぐには買えないことがある。ここではそんな「すぐには買えないけど、5年後なら中古で買いたい!!」というクルマを、6名の自動車評論家が選ぶ!!
※本稿は2023年10月のものです
文/片岡英明、渡辺陽一郎、国沢光宏、松田秀士、竹岡圭、岡本幸一郎
写真/ベストカー編集部、トヨタ、日産、スズキ、ダイハツ、ベントレー
初出:『ベストカー』2023年11月10日号
ランクル70にスカイラインNISMO……今は買えないけど絶対欲しい!! 5年後に中古で手に入れたいクルマたち
■片岡英明が5年後に欲しいクルマは?
販売開始時で何年待ち? という状態になりそうなトヨタ ランドクルーザー250。発売は2024年前半の予定だがどうなる?
最近は温暖化の影響なのか全国各地で台風や大水が多くなっている。万が一の時に頼りになるクルマといえば、走破性能が高く、タフなクロカンSUVだ。
最近はクロスオーバーSUVが増え、本格派のクロカンSUVは少数派となっている。クルマ人生の最後の愛車に「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」に乗りたくなった。
ランクル250は、誰が見てもランクルに見え、ハイブリッド車もこの先用意されると思う。これなら5年後に買っても大手を振って乗れるはず。
もうひとつの候補は真逆の選択で、下駄がわりに使えるスモールサイズのEVが欲しい。サクラならお小遣いの範囲で無理なく維持していけそうだ。ガソリンが高騰しても、EVなら無理なく乗り続けられる。
■渡辺陽一郎が5年後に欲しいクルマは?
5年後の本命はスズキ ジムニー。価格が155万5400~190万3000円と超お買い得なせいか大人気で、納期が長い
5年後の私は67歳で、どこで何をしているかわからないが、後席を使う機会はほとんどないだろう。そこで選んだのがジムニーとフェアレディZだ。
初代ジムニーの発売は1970年、初代Zは1969年だから、登場した時の私は小学生だった。私が風邪で寝ていると、父が枕元に新聞を持ってきた。「ほら、フェアレディがジャガーEタイプみたいに変わったよ」と。
近所のお兄さんが、小さなクルマに乗ってきた。「これはジムニーっていうんだ。階段も登れるよ。なぜだと思う?」。タイヤが大きいからかな。当時は副変速機のことを知らなかった。
老化現象のためか、最近は幼かった頃のことをよく思い出す。同窓会にも必ず出席している。フェアレディZやジムニーは、今でも初代の面影を残す。この2台で思い出の場所を訪ねたら、あの頃に戻れるような気がする。
■国沢光宏が5年後に欲しいクルマは?
本命はダイハツ ハイゼットデッキバン(137万5000~170万5000円)。MTもあるし、中古でも魅力高し
私の場合、欲しいクルマがあれば買う。最後のエンジン車にしようと考え、フェアレディZのオーダーを入れてます。買えなかったら諦めます。
ということで現在買えなくて将来乗りたいクルマはダイハツのハイゼットデッキバンとなる。今買えばいいでしょ、と思うだろうけれど、これ以上クルマあったって乗りきれない。単なる「クルマをたくさん持っている残念な人」になっちゃう。
加えてデッキバンなら中古車相場が高騰することもないだろう。5年後に持ってるクルマが少なくなった頃、最後の1台として中古のノンターボ&マニュアルなんか買うのがカッコいいんじゃなかろうか。
次点には、現在ラリーでも乗っているが、ハイエースを選びたい。
■松田秀士が5年後に欲しいクルマは?
新車は2598万2000~4177万8000円と痺れるプライスのベントレー フライングスパー。5年後なら少し手の届くところに来るかも
ベントレーのインテリアの質感は素晴らしいの一言。
試乗会でさまざまなベントレーモデルに乗ったけど、決定的だったのはフライングスパーを箱根ターンパイクで試乗した時。
パワーもトルクもスーパーカー並みだったけれども、ハンドリングに痺れた。後輪ステアも採用する4WDは大きさ、重さを感じさせず軽快にコーナーをクリアする。躊躇なく高速でコーナーに飛び込める。まいったね!
GT-RはたぶんMY24が最終モデルになると思うけど、以前、ベストカーがJARIで行った試乗取材。高速周回路で321km/h(メーター読み)を記録した。あの時、2周アクセル全開だったんだよね。スタビリティの高さに感動したよ。日本が生んだ名車。最後に持っていたい。
■竹岡圭が5年後に欲しいクルマは?
現時点では価格も納期もわからないけれど、何年経っても魅力は減らないので、本命はトヨタ ランドクルーザー70
「どこへでも行けて、生きて帰って来られる」サバイバル力が世界一高いモデル、ランドクルーザー。1984年~2004年の間販売され、その後2014年に1年間の期間限定で再販。そして、発売から40周年の2024年に再び販売されるという、記念すべき70モデル。もうそれだけで欲しいじゃないですか。
通常のランクルよりも、日本への割り当て台数が多くないという噂もあり、いつ手に入るか……まったく予想もつきませんが、もはや古くならないので、待つ価値はありますよね。
もうひとつはマツダロードスター。これはもう永遠の世界のアイドル。いつ乗っても素の楽しさ、ピュアなワクワクを感じさせてくれます。初代でさえ、いまだ古さを感じさせない逸品です。
■岡本幸一郎が5年後に欲しいクルマは?
本命は1000台限定で、お値段788万400円の日産 スカイラインNISMO。プレミアが付くかも……
こんなクルマはもう出てこなさそうで、4ドアで末永く乗れそうな2台を選んでみた。
スカイラインNISMOは、これから買ってもいまさら感があまりなくて、限定車を手に入れた特別感にひたれる、スカイライン好きにとって待ってました! な1台。
買えるならすぐにも欲しいけど、5年くらい経ってから乗っても、ありがたみが増してそうな気がする。でも相場が爆上がりしていたら無理だけど。
AMG GTも、これまた出た時からずっと気になっている大好きな1台。こんなぶっ飛んだ4ドア車はなかなかない。それに、たとえばSクラスやCLSは時間が経つと古く見えるけど、AMG GTは違う場所にいて、あまり古さを感じさせず、ずっと価値を維持するような気がしている。
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みんなのコメント
どうしても欲しくてしょうがないクルマは、買える時に何としてでも買うのが一番です。