360ccで40馬力を叩き出したモデルも!
普通車の馬力自主規制は2004年6月30日で撤廃されたが、未だに規制が続く軽自動車。そのきっかけとなったのは1987年2月に登場した初代アルトワークス(アルトとしては2代目)であるが、それから20年以上、その自主規制値は変わっていない。
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当時から20年以上の時が経過し、排気量は1度(550ccから660ccへ)、ボディサイズに至っては2回も拡大されているのにもかかわらず、パワーだけが据え置きなのはいささか不自然さすら感じるが、あくまで自主規制値であり、法律などで明文化されているものではないというのもポイントと言えるだろう。
それによって現状はパワーウォーズが停滞となっている軽自動車ではあるが、アルトワークス以前に登場し、しのぎを削ったモデルを振り返ってみたい。
1)ダイハツ・フェローMAX SS
まだ軽自動車が360ccだったころも馬力競争は存在していた。そんななか、360ccのなかでもっとも高出力だったのが、1970年7月に登場したダイハツのフェローMAX SSだった。
先代から打って変わって前輪駆動となったフェローMAXだったが、ハイパワーバージョンのSSは継続設定されており、2代目SSは360ccながら40馬力を叩き出すハイチューンエンジンだった。このパワーは現在の660ccモデルの64馬力車両よりも1cc当たりのパワーは上となる計算なのだから驚きだ。
パワーだけじゃなく4輪独立サスを装備した本格走り系も登場
2)三菱ミニカターボ
1984年2月に登場した5世代目となるミニカに設定されたターボモデルは、軽自動車初のインタークーラーが装着され当時最強となる42馬力を発生していた。アルトワークスの数値を見てしまうと物足りなさを感じる数値ではあるが、登場時は大いに注目を集めたモデルであった。
その後6代目となったミニカは、パワーは自主規制値があるために軽自動車ながら5バルブDOHCエンジンを搭載する「ダンガン」を設定し、違う方向で差別化を図るようになっていた。
3)ダイハツ・ミラターボ
前述のミニカからおよそ1年半後の1985年8月に登場したミラターボは、ミニカターボの42馬力を10馬力も上回る52馬力で登場。パワーだけでなく、4輪独立サスペンションや全車にフロントスタビライザーを装着するなど、走りの面でも大幅にアップデートして登場となった。
さらに同年11月には当時としてはかなりアグレッシブなフルエアロを標準装備とした「ターボTR-XX」も追加。このエアロ仕様はアルトワークスに影響を与えたことは間違いないところだろう。
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