相棒としてサーキットもアウトドアもOK!
魅力的なクルマにじっくり試乗し、編集部員それぞれの目線で印象をリポートする「AMWリレーインプレ」。これまでスポーツモデルが多めな車種セレクトだったが、今回はビジネスシーンだけでなくレジャーでも大活躍しているフィアット「デュカト」をチョイスした。第3弾として、走り屋目線(?)も少し交えてリポートする。
「トランスポーター仕様」に「サウナ仕様」も!? フィアット「デュカト」には夢がたくさん詰まっていました【AMWリレーインプレ】
大きなボディでも意外とスムーズに走れる
デュカトの存在は知っていたが、今回試乗するまで車両の詳細なスペックなどを気にしたことがなかった。やはり実車を目の前にすると、「大きい」というのが第一印象だった。
試乗したのは、「L2H2」というグレード。全長5410mm、全高2525mmという数値だけを見ると、仕様によって異なるが2トントラックよりも大きいサイズであり、都内をスムーズに走行できるのか、そして無事に編集部に戻ってこれるのか、不安になってしまった。
早速運転席に座ってみると、当然ながら着座位置の高さに驚く。インパネデザインは商用車の雰囲気ではなく、乗用車と同じような豪華さがある。大型のカーナビに本革巻きステアリング、見やすいデザインのデジタルメーターなど、長距離を楽に運転できるような仕立てとなっている。
東京・神田にある編集部からお台場方面に向かって走らせる。ボディサイズやパワーユニットの力強さを体感できるのではという思いから、交通量も多い銀座を通り抜けるルートを設定してみた。
車両重量は、カタログ値で2110kgとある。それだけを聞くと重たい……と感じてしまうが、大きなボディサイズに反して加速はじつにスムーズ。直列4気筒のディーゼルターボは180ps/450Nmというスペックだが、物足りなさは感じないほど気持ちよく加速させる。
3450mmという長いホイールベースをもつが、少しコツを掴めばオフィス街の少々狭い路地でも取り回しに困ることはない。さすがに乗用車感覚とまではいかないが、意外とすんなり運転できたのには驚いた。日常的にクルマを運転している人なら、このサイズでもすぐに慣れるだろう。
運転席・助手席の後ろはパネルで覆われているため、デジタルルームミラーで後方視界を確認することになる。ただし、車両に近すぎると死角に入ってしまうため見えにくくなるのは要注意ではあるが……。
広大な荷室は隠れ家として使いたい
撮影ポイントに到着し、あらためてじっくりとデュカトを見てみる。落ち着いたグレーのボディカラーは、アウトドアの雰囲気にも溶け込むこと間違いなし。ビジネスバンらしさのあるルックスも、アウトドア感の高まるブロックタイヤに車高アップのカスタムを施すだけで大きくイメージチェンジできるはず。ホワイトレター仕様に仕立てれば、それだけで注目度バツグンな外観になる。ぜひとも最初に手を付けたいところだ。
ラゲッジ部分は、さすがビジネスバンと言いたくなるほど広大なスペースが広がる。身長180cmの筆者がかがむことなく立てるほど広い。これならただ荷物を積むだけでなく、趣味のスペースとして役立てること間違いなし。理想を言うなら、サーキット走行のお供として、スペアタイヤや工具を載せるサポートカーとして使えると便利である。贅沢な使い方ではあるが……。もしくは簡易ベッドや椅子を持ち込み、独自の休憩スペースとして活用するのもアリだろう。
もしデュカト1台だけで楽しむなら……。あえて車中泊仕様ではなく、大人の隠れ家的に使ってみたい。オシャレなチェアと、ポータブル電源で駆動できる扇風機や暖炉風のヒーターを置いて、コーヒーや読書をじっくりと楽しむ。都会の喧騒から離れて、贅沢な時間を味わう移動式の隠れ家なんてオシャレではないだろうか。
もちろん、安全装備も充実していえるのでちょっとした遠出も安心だ。このL2H2のメーカー希望小売価格は512万5000円(消費税込)。シートリクライニングはわずかな角度のみで、そして2名乗車なので出かける人数が制限されるのはしょうがないが、おひとり様やカップル、お父さんと息子の男旅など、少人数で贅沢な時間を過ごすのに、デュカトはピッタリの相棒となってくれるだろう。
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みんなのコメント
今のご時世でしデジタルインナーミラーは当然ついてるから問題なしか🤔