現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > オペルに続きヒュンダイも日本に再上陸!? かつて日本から撤退した海外ブランド4選

ここから本文です

オペルに続きヒュンダイも日本に再上陸!? かつて日本から撤退した海外ブランド4選

掲載 更新 32
オペルに続きヒュンダイも日本に再上陸!? かつて日本から撤退した海外ブランド4選

■人気車も多かった! 正規輸入されたものの日本から撤退した輸入車ブランド

 日本には国産メーカーのモデルだけでなく、ドイツ車やフランス車、アメリカ車など数多く輸入・販売されており、街中でもそれらの輸入車を見かける。

高級車の車検は高い!は本当か 新車時4000万円「ベントレー」の車検費用は?

 その一方で、かつては日本で一定の販売台数を稼いだものの、日本市場から撤退した輸入車ブランドも少なくない。

 日本はこの狭い国土にトヨタ・日産・ホンダ・マツダ・三菱・スバル・ダイハツ・スズキと、世界的な大手自動車メーカーが8社も存在するという、ほかに例を見ない市場になっている。当然、そんな激戦区で海外のブランドが戦うには、並大抵のことではすまされない。
 
 いま思えば、ブランドが日本にやってくる際の話題性は高かったが、他の輸入ブランドと比べるとクルマそのものの魅力に乏しいところや販売網の少なさなどもあったのかもしれない。なかには1世紀以上日本で展開していたのも関わらず、発表から8か月というわずかな期間で日本から撤退した驚きのブランドもある。

 ところが、最近では撤退した輸入車メーカーのひとつであったブランドが日本で再び展開することを発表し、周辺がにわかに慌ただしくなってきている。今回は、かつて日本で正規輸入されていて、現在も世界のほかの地域では販売されているブランドを取り上げてみた。

●ヒュンダイ(韓国)

 ヒュンダイは韓国最大手のメーカーだ。参加にキア自動車を持ち、2019年のヒュンダイ自動車グループの世界販売台数は739万9000台と、GMに次ぎ世界第5位となっている。

 日本へは2001年に進出し、参入初年度は1000台以上も販売。以降、数年間は2000台をコンスタントに売り続けるなど、一定の台数を売り上げていた。

 なかでも話題となったのは、2002年に販売されたコンパクトカーの「TB」。車両価格が約90万円と、国産メーカーの同クラスも顔負けのプライスを付けて、さらに欧州仕込みの走りの良さで評判も高かった。

 一方、2.5リッターと3リッターのV型6気筒エンジンを積んだ高級セダン「XG」も話題になった。車両価格も国産の同クラスと比べてかなりリーズナブルな設定で、内外装の装備も充実しており戦略的なモデルだった。

 しかし、2008年以降は原材料の高騰を理由に車両価格を値上げ。そこから売り上げが低迷したことで、2009年には日本市場から撤退する旨が発表された。なお現在、日本市場では大型バスの『ユニバース』を販売中で、そちらは販売好調のようだ。

 ヒュンダイは現在、高級セダンの「ジェネシス」やミドルクラスSUV「サンタフェ」、ミドルセダン「ソナタ」、コンパクトSUV「コナ」などが欧米市場を中心に人気だ。

 そんなヒュンダイは、じつは日本で再上陸するという噂は絶えない。2020年6月にはヒュンダイ・ジャパンの公式Twitterアカウントが開設されたり、この9月には燃料電池車(FCV)の「ネッソ」の試乗会を日本で開催したりと、その再上陸は秒読みといえるだろう。

●フォード(アメリカ)

 国産メーカーのマツダへの資本参加をはじめ、長きにわたり日本にも数多くディーラーを展開していた米国のメーカーがフォードだ。

 日本での歴史は古く、1925年には日本フォードを設立し、横浜でアジア初となるフォードの製造工場を開設するなど、戦前から日本での知名度が高かった輸入車の老舗ブランドだ。

 1979年にはマツダと資本提携し「オートラマ」という名前のディーラーを全国で展開。フォードの代名詞といえるスポーツカー「マスタング」だけでなく、「フェスティバ」「レーザー」「テルスター」など、マツダ工場で生産されたフォードモデルを販売していた。1996年には2万3273台を販売している。

 バブル崩壊以降は経営が悪化したマツダをフォードが増資で傘下に収め、1999年には後にフォード本体のCEOとなるマーク・フィールズ氏が弱冠39歳でマツダの社長になるなど、日本においてのフォードの影響力は大きかった。

 その後はマツダOEM車の販売を止め、「エクスプローラー」や「エスケープ」「マスタング」などの米国フォード車、「フォーカス」「フィエスタ」「モンデオ」などの欧州フォード車を販売した。

 ところが、2016年1月に突如として日本市場から撤退を発表。同年9月には日本のウェブサイトも閉鎖するなど急転直下の事態になった。

 米国本社経営陣からの鶴のひと声で決まったそうだが、それにしてももったいないとしか言いようがない。ピーク時に比べると5分の1まで売り上げが低迷しており、撤退前の2015年の日本での販売台数は4968台。グローバルでの販売台数(632万台・2014年)を見ても、日本市場はその0.1%に満たないことも要因だったようだ。

 急な出来事だっただけに既存のオーナー達への支援が危ぶまれたが、現在は愛知県に本社を構える、国産や輸入車の販売を中心とした企業のVTホールディングスのグループ会社、ピーシーアイが販売車両の部品供給やリコール対応、アフターサービスなどの保証業務を続けている。

■日本再上陸のウワサがあるインポートブランドもチラホラ

●ダッジ(アメリカ)

 アメリカの自動車メーカーのひとつである、クライスラーのブランドとして展開していたのがダッジだ。

 発祥は米国で1914年にダッジ兄弟が興したダッジ・ブラザーズ自動車メーカーが前身。1928年にクライスラーのブランドになったが、現在はフィアット・クライスラー・オートモービルズの社内カンパニーとして展開している。

 日本には1997年に8リッターV型10気筒というモンスターマシンの「ダッジ・バイパー」を輸入販売。日本ではクライスラー「バイパー」という名称が与えられ、価格も1000万円超というプライスで話題を呼んだ。

 その後ダッジモデルの「ネオン」や「マグナム」が、クライスラー「ネオン」・「300Cツーリング」という名称で販売されていたが、2007年にダッジブランドとして正規に日本でブランド展開を開始。

 しかし、2009年にクライスラーが本国で日本の民事再生法に相当する米連邦破産法11条の適用を申請したことで、その後のモデル投入などは凍結された結果、2011年には日本市場から撤退することになった。

●オペル(ドイツ)

 オペルはドイツの自動車メーカーで、現在はフランスのメーカー、プジョーとシトロエンを主とした多国籍企業の「グループPSA」の一員となっている。

 日本への参入は1927年に米国のゼネラルモータース(GM)が日本に設立した会社で輸入・販売をはじめ、1950年代には国内資本が総代理店となって取扱いを始めた。

 その後、1993年にはヤナセが取扱いをスタート。最盛期の1996年には新規登録台数が3万8339台と、BMWの3万6196台を超えるほど人気ブランドだったオペル。華やかさはないが、ドイツモデルらしい質実剛健さがウリで、「ヴィータ」や「アストラ」「オメガ」などのモデルがあった。

 2000年には日本GMに移管され販売を続けていたが、競合する輸入車ブランドとの差別化を図れず、販売網の展開も遅れたことで販売台数は激減。さらに当時、親会社であったGMの経営不振もあり、2006年に日本市場から撤退した。

 しかし2020年2月、PSAの日本法人であるグループPSAジャパン(2020年1月にプジョー・シトロエン・ジャポンから名称変更)が、2021年夏に日本でオペルブランドを販売開始すると発表した。

 まずは東京・大阪といった大都市圏を中心に販売拠点を開設。2023年までに全国の15都市から20都市で正規ディーラーを展開する計画だという。既存モデルを含む10車種を導入予定だというので、再上陸を楽しみに待ちたい。

こんな記事も読まれています

日産、謎解きイベントで未来のクルマ探求 3月20日から
日産、謎解きイベントで未来のクルマ探求 3月20日から
レスポンス
「未来のクルマの設計図」を完成させよ!日産が謎解きイベント開催!
「未来のクルマの設計図」を完成させよ!日産が謎解きイベント開催!
グーネット
いすゞ、ピックアップトラック「D-MAX」のEVをバンコクモーターショーで世界初公開へ 2025 年から販売開始
いすゞ、ピックアップトラック「D-MAX」のEVをバンコクモーターショーで世界初公開へ 2025 年から販売開始
日刊自動車新聞
ピエール・ガスリー、フランス3部FCヴェルサイユの共同オーナーに就任「僕は常にプロサッカーに関わりたいと思っていたんだ!」
ピエール・ガスリー、フランス3部FCヴェルサイユの共同オーナーに就任「僕は常にプロサッカーに関わりたいと思っていたんだ!」
motorsport.com 日本版
なぜ私有地への「無断駐車」は移動できない? 警察でも「対処不能」!? 逆に「罰則対象」になるケースも! 可能な対応方法とは
なぜ私有地への「無断駐車」は移動できない? 警察でも「対処不能」!? 逆に「罰則対象」になるケースも! 可能な対応方法とは
くるまのニュース
メルセデスベンツ、新型2ドアクーペの『CLEクーペ』を発売…価格850万円
メルセデスベンツ、新型2ドアクーペの『CLEクーペ』を発売…価格850万円
レスポンス
『ゴジラ x コング 新たなる帝国』にフォルクスワーゲンの「ID.4」登場!
『ゴジラ x コング 新たなる帝国』にフォルクスワーゲンの「ID.4」登場!
くるくら
【MotoGP】「KTMはドゥカティにかなり接近している」バスティアニーニ、開幕戦終えライバルの進歩実感
【MotoGP】「KTMはドゥカティにかなり接近している」バスティアニーニ、開幕戦終えライバルの進歩実感
motorsport.com 日本版
ホンダ「バイアルスTL125」に宿る、トライアルへの情熱とトレッキングの芽生え
ホンダ「バイアルスTL125」に宿る、トライアルへの情熱とトレッキングの芽生え
バイクのニュース
[入門・ハイエンドカーオーディオ]超高級スピーカーはなぜ高い? どんな音?
[入門・ハイエンドカーオーディオ]超高級スピーカーはなぜ高い? どんな音?
レスポンス
【2024年2月 中古車見積ランキング】200系ハイエースバンが2か月連続トップ!
【2024年2月 中古車見積ランキング】200系ハイエースバンが2か月連続トップ!
グーネット
「詰めどころ満載」「未知数」「負けるつもりない」若手ライダーが見据える強豪揃いの2024年/全日本ロード
「詰めどころ満載」「未知数」「負けるつもりない」若手ライダーが見据える強豪揃いの2024年/全日本ロード
AUTOSPORT web
土手の上をスイスイ  利根川沿いの“快走路”国道356号バイパスが19日延伸 香取‐銚子の移動が改善へ
土手の上をスイスイ 利根川沿いの“快走路”国道356号バイパスが19日延伸 香取‐銚子の移動が改善へ
乗りものニュース
アルピーヌF1、最遅の”衝撃”が体制刷新の引き金に「変革の必要性を確認できた」
アルピーヌF1、最遅の”衝撃”が体制刷新の引き金に「変革の必要性を確認できた」
motorsport.com 日本版
軽トラック界にスーパースターが誕生! スズキ・スーパーキャリー Xリミテッド 試乗インプレッション
軽トラック界にスーパースターが誕生! スズキ・スーパーキャリー Xリミテッド 試乗インプレッション
月刊自家用車WEB
1200万円超えの「1人乗り大型モデル」実車展示! 黄色の「パトロールカー」なども登場! 珍しいクルマが「あみプレミアム・アウトレット」に集結
1200万円超えの「1人乗り大型モデル」実車展示! 黄色の「パトロールカー」なども登場! 珍しいクルマが「あみプレミアム・アウトレット」に集結
くるまのニュース
限定100台のハイパーカー、ゼンヴォ『オーロラ』を日本でお披露目 3月29-31日
限定100台のハイパーカー、ゼンヴォ『オーロラ』を日本でお披露目 3月29-31日
レスポンス
若手ドライバー限定のラリーが新設!「GRヤリス」でエントリーする「モリゾウ チャレンジ カップ」とは
若手ドライバー限定のラリーが新設!「GRヤリス」でエントリーする「モリゾウ チャレンジ カップ」とは
Auto Messe Web

みんなのコメント

32件
  • 日本で韓国車が成功することは一切無い。
    アメ車やオペルは余裕さえあれば異国の文化を感じるために買っても良いかな
    という気になるけど韓国車は買う気にはならない。
  • か え れ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村