現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアントは、実用性と速さを両立した「快足」ワゴン【海外試乗】

ここから本文です

フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアントは、実用性と速さを両立した「快足」ワゴン【海外試乗】

掲載 更新 5
フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアントは、実用性と速さを両立した「快足」ワゴン【海外試乗】

フォルクスワーゲン ゴルフシリーズの中でも、ドイツ本国では最高峰モデルとなる「ゴルフRヴァリアント」が登場した。Rにふさわしい速さとステーションワゴンに求められる快適性を兼ね備えた1台に仕上がっている。(Motor Magazine 2022年3月号より)

トルクベクタリング機能も有す新たな4WDシステムを採用
ドライブインプレッションをお伝えする前に、ドイツ市場における、ここ数年のゴルフの販売状況をお伝えしよう。1974年の発売以来のフォルクスワーゲンのベストセラーは、2021年も9万1621台でナンバー1を守ったが、台数は2019年(20万4000台)の半分以下に落ち込んでいる。

ディーゼルエンジン搭載のゴルフTDIとライバルを比較。MINI クーパーD、そしてゴルフeTSIとの個性的違い

これは明らかにSUVが好まれる昨今の状況によるもので、2位のTロックは5万7424台、3位のティグアンは5万5527台と同社のSUV2台が競合しているためだ。それはこの2台の販売台数の合計をゴルフ単体の販売台数に加えると、2019年の販売台数とほぼ一致する点からも証明される。

さて本題に入ろう。ドイツでは2019年に発売されたゴルフ8はバリエーションが続々と追加され、スポーツモデルはGTI(245ps)、GTIクラブスポーツ(300ps)、そしてボディはハッチバックとヴァリアント(ステーションワゴン)と充実してきた。そして今回、最強のRとヴァリアントを組み合わせたスポーツワゴン「ゴルフRヴァリアント」が誕生した。

今回試乗したダークブルーのRヴァリアントの外観はハッチバック同様、Rバッジをはじめ大型化されたエアインテークやサイドシル、大型ルーフスポイラー、4本出しマフラーカッター、さらに20mmローダウンしたシャシなど、スタンダードとの違いは多岐にわたっている。また試乗車はオプションのパフォーマンスパッケージ装着車で、235/35R19のハンコック製スポーツタイヤが装着されていた。

搭載されているエンジンはハッチバックのRと同一の2L直4ターボで、最高出力は320ps、最大トルクは420Nmを発生。そして7速DCT(DSG)と新たに採用されたリアアクスルにマウントされた多板クラッチを介して後輪も駆動する。

4モーションと名付けられているが、この新しい4WDシステムはトルクベクタリング機能も有している。0→100km/h加速は4.9秒、最高速度は250km/hだがオプションのパフォーマンスパッケージを購入すると270km/hへとアップする。

高速の長距離ドライブでも、ストレスは一切感じさせない
スタートボタンにタッチ後、4気筒のスポーツエンジンの回転は滑らかで、やや乾いた金属的なエキゾーストサウンドを聞きながら走り出す。7速DCTは乗るたびに快適性の向上が感じられるが、このモデルもどんな状況でもバックラッシュは皆無。至極スムーズに変速を行う。

また一般道路での乗り心地は快適で、コンフォートモードはもちろんスポーツモードでも家族からクレームが付くほど硬くはならない。今回のテスト後にミュンヘンからフランクフルトまで、およそ400kmをノンストップでドライブしたが、通常時間は間違いなくかかるこの区間を渋滞がなかったことも幸いして、3時間10分でまったくストレスなく走破することができた。

一方、サーキットでのスポーツ走行ではハッチバックと比べて76kgの重量差や空力のハンデはほとんど感じなかった。ここではパフォーマンストルクべクタリングによって、コーナーからの立ち上がりで力強い加速を得られると同時にグリップの低下がないので安心してアクセルペダルを踏み込んでいくことができる。またシャシ統合制御(VDM:ビークルダイナミックマネージャー)が一切の遅れもなく瞬時に機能する。

ピラーから後方のルーフを延長したワゴンボディの強みで、荷室容量は通常で611L、最大で1642Lが得られる。もちろんスタンダードゴルフに採用されているADAS、インフォテインメントは最新のMIB3が採用されており、まさにマルチパーパスの真骨頂を発揮することができる。

良いことずくめだがドイツでの価格は5万1585ユーロ(約675万円)からとやはり高い。また、日本への導入時期や価格はまだ発表されていない。(文:木村好宏/写真:キムラ・オフィス、フォルクスワーゲンAG)

フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアント 主要諸元
●全長×全幅×全高:4644×1789×1466mm
●ホイールベース:2678mm
●車両重量:1630kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1984cc
●最高出力:235kW(320ps)
●最大トルク:420Nm/2100-5350rpm
●トランスミッション:7速DCT(DSG)
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・55L
●WLTPモード燃費:13.6-13.8km/L(EU準拠)
●タイヤサイズ:255/35R19

[ アルバム : フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアント はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ヤマハの電動アシスト自転車『PAS』、2025年モデル「11車種の特徴と違い」を比較チェック!
ヤマハの電動アシスト自転車『PAS』、2025年モデル「11車種の特徴と違い」を比較チェック!
レスポンス
BYD、佐賀県初の正規ディーラーをオープン
BYD、佐賀県初の正規ディーラーをオープン
レスポンス
どんな由来があるのか知ってる? バイクにまつわる専門用語
どんな由来があるのか知ってる? バイクにまつわる専門用語
バイクのニュース
モデリスタやば!! 新型アルファード専用エアロが鬼カッコいい件
モデリスタやば!! 新型アルファード専用エアロが鬼カッコいい件
ベストカーWeb
車のナンバー 謎の「2784」どんな意味? 読めたら「天才」! まるでパズルのような難解「語呂合わせナンバー」に込められた思いとは
車のナンバー 謎の「2784」どんな意味? 読めたら「天才」! まるでパズルのような難解「語呂合わせナンバー」に込められた思いとは
くるまのニュース
ホンダ青山ビル、建て替えで2025年5月に業務終了 新本社は2030年完成予定
ホンダ青山ビル、建て替えで2025年5月に業務終了 新本社は2030年完成予定
日刊自動車新聞
【TAS2025】スズキ 「SUZUKI BOOST GARAGE」をテーマに参考出品を含め7台を展示
【TAS2025】スズキ 「SUZUKI BOOST GARAGE」をテーマに参考出品を含め7台を展示
Auto Prove
トヨタ『MIRAI』が動力源の水素キッチンカー、汐留クリスマスマーケットに出店へ…12月21-22日
トヨタ『MIRAI』が動力源の水素キッチンカー、汐留クリスマスマーケットに出店へ…12月21-22日
レスポンス
ついに1000万円超えた、トヨタ『アルファード』『ヴェルファイア』に初のPHEV…510万円からの入門車も
ついに1000万円超えた、トヨタ『アルファード』『ヴェルファイア』に初のPHEV…510万円からの入門車も
レスポンス
とうとう1000万円超え!! 新型アルファード/ヴェルファイアが衝撃の姿に
とうとう1000万円超え!! 新型アルファード/ヴェルファイアが衝撃の姿に
ベストカーWeb
ホンダ新型「プレリュード」2025年登場へ! 新ハイブリッド搭載? 迫力エアロ仕様もあり!? 24年ぶり復活の「スペシャリティクーペ」どんなクルマになるのか
ホンダ新型「プレリュード」2025年登場へ! 新ハイブリッド搭載? 迫力エアロ仕様もあり!? 24年ぶり復活の「スペシャリティクーペ」どんなクルマになるのか
くるまのニュース
カワサキ「シェルパ」延期していた発売日が12月25日に決定
カワサキ「シェルパ」延期していた発売日が12月25日に決定
レスポンス
イギリスのマイナーメーカー「ヴォグゾール」の工場閉鎖で大騒ぎ! ムリなEV化の流れが生む社会不安
イギリスのマイナーメーカー「ヴォグゾール」の工場閉鎖で大騒ぎ! ムリなEV化の流れが生む社会不安
WEB CARTOP
【ホンダレーシング2024 シーズンフィナーレ・レポート】 日頃の応援に感謝を込めて、トップライダーがウェルカムプラザ青山に集結!
【ホンダレーシング2024 シーズンフィナーレ・レポート】 日頃の応援に感謝を込めて、トップライダーがウェルカムプラザ青山に集結!
モーサイ
【ニューモデル速報】新型「BMW M3」はM部門初のEVモデルになる可能性がある でもご心配なく 内燃機関モデルも併行して投入されます!
【ニューモデル速報】新型「BMW M3」はM部門初のEVモデルになる可能性がある でもご心配なく 内燃機関モデルも併行して投入されます!
AutoBild Japan
トヨタ『エスティマ』復活最新スクープ!…生まれ変わった天才タマゴに採用される技術とは
トヨタ『エスティマ』復活最新スクープ!…生まれ変わった天才タマゴに採用される技術とは
レスポンス
バイク女子が参加!初心者特化&数百円からのバイク教室「ベーシックライディングレッスン」で安心安全なバイクライフを
バイク女子が参加!初心者特化&数百円からのバイク教室「ベーシックライディングレッスン」で安心安全なバイクライフを
モーサイ
トヨタ「ノア」がまさかのSUV化!? 斬新すぎる“SUVミニバン”「アクティブ クロス」が使い勝手最高! どんなコンセプトカー?
トヨタ「ノア」がまさかのSUV化!? 斬新すぎる“SUVミニバン”「アクティブ クロス」が使い勝手最高! どんなコンセプトカー?
くるまのニュース

みんなのコメント

5件
  • バックラッシュは皆無w
    遊びがなきゃギアは回らないんですけどw
  • 7のRヴァリアント乗りですが約100万円の値上がりに参った。。いいクルマなんだけどその値段になってくると他の選択肢も出てくる
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

704.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

16.0678.0万円

中古車を検索
ゴルフ R ヴァリアントの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

704.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

16.0678.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村