NVIDIA(エヌビディア)は3月18日、6G通信技術の研究開発を加速するための新プラットフォーム「6G Research Cloud(リサーチクラウド)」を発表した。新プラットフォームは、無線アクセスネットワーク(RAN)技術向けにAIを活用し、研究者にオープンで柔軟な環境を提供する。
6G Research Cloudは、自律走行車やスマートスペース、拡張現実と没入型教育体験、協働ロボットなど、新たな技術の基盤を築くことを目指している。新プラットフォームにより、企業は数兆のデバイスとクラウドインフラストラクチャを接続する6Gテクノロジの開発を進めることができる。
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新プラットフォームは、Ansys(アンシス)、ETH Zurich(チューリッヒ工科大学)、富士通、Keysight(キーサイト)、Nokia(ノキア)、Northeastern University(ノースイースタン大学)、Rice University(ライス大学)、Rohde & Schwarz(ローデ・シュワルツ)、Samsung(サムソン)、ソフトバンク、Viavi(ヴィアヴィ)などがすでに採用。業界をリードする企業がエコシステムパートナーとして名を連ねている。
NVIDIAの通信事業担当シニアバイスプレジデントのロニー・ヴァシシュタ氏は「6Gにおけるコネクテッドデバイスの増加と新しいアプリケーションの登場には、無線周波数利用効率の大幅な向上が必要だ。AIとソフトウェアデファインドの高速RANスタック、次世代デジタルツイン技術が鍵となる」と述べている。
6G Research Cloudプラットフォームは、3つの基本要素で構成される。「6G用NVIDIA Aerial Omniverse デジタルツイン」は、単一のタワーから都市規模まで、6Gシステムを物理的に正確にシミュレーションできるリファレンスアプリケーションおよび開発者サンプル。「NVIDIA Aerial CUDA-Accelerated RAN」は研究者がリアルタイムで6Gネットワークをカスタマイズ、プログラム、テストできるソフトウェアデファインドのRANスタック。「NVIDIA Sionna Neural Radio Framework」は一般的なフレームワークとのシームレスな統合を提供し、NVIDIA GPUを活用してデータを生成、取得し、AIや機械学習モデルを大規模にトレーニングする。これらのツールを活用することで、通信会社は6Gの可能性を最大限に引き出すことができる。
Samsung Research Americaのシニアバイスプレジデント、チャーリー・ザング氏は、「6GとAIの融合は、シームレスな接続性とインテリジェントなシステムをもたらし、デジタル世界との相互作用を再定義する」と期待を寄せている。
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