アルファタウリの角田裕毅は、F1オランダGPを15位で終えた。ソフトタイヤでステイアウトする戦略が功を奏さず、せっかく入賞圏内まで浮上したチャンスを手放す格好になってしまったわけだが、この戦略についてはレース前から考えていたモノだったという。
予選でペナルティを受け、17番グリッドからスタートすることになった角田。しかしスタート直後に豪雨が降った際、すぐさまピットに飛び込み、インターミディエイトタイヤに履き替えたことで、一気に入賞圏内に浮上することになった。
■角田裕毅、ハミルトンを妨害したとして3グリッド降格のペナルティ。予選直後のインタビューでは「僕が邪魔されたんですよね?」と語る
その後は入賞圏内を安定して走行。戦闘力に勝るマクラーレンのランド・ノリスやメルセデスのルイス・ハミルトンを後方に従え、力強い走りを続けた。
周回数が40周を超えた頃から、各車がタイヤ交換のためにピットイン。しかし角田は一向にピットに入らず、周回を重ねていった。当時は雨雲が近づいていたため、それを待ってウエット系のタイヤに換える戦略をとっているように見えた。しかし雨雲はなかなか到来せず、結局タイヤを交換することを選択したノリスやハミルトンに先行されたばかりか、その道中でメルセデスのジョージ・ラッセルと接触したことで、タイム加算ペナルティを受けることになってしまった。
ただ角田曰く、ソフトタイヤのまま、レースの最後まで走り切ることを目指していたという。これは、レース前に角田とチームの間で合意されていた戦略だったようだが、予想以上に新品タイヤのアドバンテージがあったため、この戦略が裏目に出てしまったようだ。
「僕は良いスピードを示すことができましたし、レース序盤はかなりのマシンを抑えながら、エキサイティングな瞬間を経験しました。そのことには満足しています」
角田はそうチームのプレスリリースにコメントを寄せた。
「レース前、僕とチームはソフトタイヤのままステイアウトするという戦略に同意していました。最後まで走り切れると思っていたんです」
「グリップはそんなに悪くありませんでした。でも、思った以上に新品タイヤにアドバンテージがあり、結果的にその戦略は功を奏しませんでした。雨が降り始めた時、僕は『ピットインした方が良い』と伝えたのですが、その意見を尊重してくれたチームに感謝しています」
「でも結局最後の数周は、インターミディエイトタイヤで十分なグリップを得ることができず、タイヤを温めるのに苦労しました。ちょっと普通じゃないので、調べてみる必要があります」
予選では、Q3に進出できるだけのパフォーマンスがあったはずだと語っていた角田。しかし決勝では、パフォーマンスの一端を発揮することができたと感じているようだ。
「昨日の予選で、自分たちのペースを発揮できなかったのは残念です。でも今日は、懸命に挑みましたし、少しパフォーマンスも発揮することができました。それには満足しています」
アルファタウリのビークル・パフォーマンス責任者であるギレルメ・デゾトゥーも、今回の戦略について次のように説明した。
「セーフティカーの後、彼(角田)が非常に良いポジションにいたので、彼をステイアウトさせるという賭けに出た。しかし、使い古したタイヤでタイムとポジションを失い初めてしまったため、これは正しい決断ではなかった」
そうデゾトゥーは語った。
「ユウキは最終的に次に雨が降るまでなんとか持ち堪えたが、路面が濡れすぎてしまい走行を続けることができず、赤旗が提示されることになった。ウォームアップ不足とグリップが低下したことにより、インターミディエイトタイヤでの最後の数周は、非常に困難になってしまった」
なお13番手でフィニッシュした角田は一時16位と暫定結果が発表されたが、後にハースのケビン・マグヌッセンにもペナルティが出たことで、15位となっている。
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