四半世紀前には初代モデルが日本で正規販売されていた
ステランティスの独ブランド、OPEL(オペル)は2024年5月6日、ミニバン「ザフィーラ」ベースのキャンピングカー「Crosscamp Urban Camper(クロスキャンプ・アーバンキャンパー)」を発表しました。
【画像】「えっ……!?」これが現在のオペル「ザフィーラ」です。写真で見る(21枚)
現行型ザフィーラは全長4950mmのMPVで、商用車のザフィーラと乗用車のザフィーラ・ライフを用意します。またEVの「ザフィーラeライフ」も欧州で販売されています。
商用車はシトロエン「ジャンビー」、プジョー「エキスパート」、フィアット「スクード」など、乗用車はシトロエン「スペースツアラー」、プジョー「トラベラー」などと兄弟車という関係になります。
今回登場したキャンピングカー仕様、ザフィーラ クロスキャンプ・アーバンキャンパーは、簡易バージョンの「ライト」と本格仕様の「フル」を用意。室内は最大4人が就寝できるスペースに、180度回転するフロントシート、断熱・遮音ガラス、デュアルゾーン自動温度調節機能、お手入れが簡単な木目調サンドイッチフローリングなどを標準装備しています。
フル仕様はその名のとおり、ファミリーでの休暇に最適な本格的キャンピングカーで、最大5席を用意。室内には真水と廃水それぞれ 10リットルの容量を持つ一体型シンクを備えたキッチンがあり、2バーナーガス調理器は2.8 kgのガスボンベによって調理が可能です。
その他、収納戸棚や寝室床下の収納ネット、後部屋根戸棚などのオプションを用意します。また機能テーブルも搭載されており、コンセントも室内に7つ用意されます。
夜にはベンチシート部分を114cm×199cmのベッドにすることができ、さらにポップアップルーフの下には120cm×200cmのスペースで、2人+2人が就寝可能です。
ライト仕様は背面に引き出せるガスコンロ、本体バッテリー、1.8kgのガスシリンダーを収納できるコンパートメントなどを用意。就寝人数は4名です。
※ ※ ※
ザフィーラはオペルブランドの小型MPVで、初代は1999年に登場、2000年には日本でも正規販売されていました。
当時のオペルはGM傘下のブランドでした。1999年に業務提携し、同じGMグループとなったスバル(当時は富士重工業)から、この初代ザフィーラのOEMモデル「トラヴィック」として2001年から販売されました。
日本で販売されたオペル・ザフィーラは125馬力の1.8リッターエンジンを搭載、対するスバル・トラヴィックは上級仕様といえる147馬力の2.2リッターエンジンを搭載していたのにもかかわらず、車両価格はトラヴィックのほうが安く設定されたこともあり、ザフィーラは日本での販売が低調となり翌2001年には販売が中止されました。
その後欧州では、2005年には2代目、2011年には3代目、2019年には現行型となる4代目とフルモデルチェンジされていますが、日本では2006年にオペルブランドが撤退したこともあり、2代目が若干台輸入されたにとどまりました。
2009年に親会社であるGMが連邦倒産法第11章の適用を申請して経営破綻、オペルは2012年にグループPSA(当時)と提携、現在はステランティスグループとなっています。
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