現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 「メルセデス・ベンツCクラス×BMW 3シリーズ×アウディA4」ブランドを代表する基幹モデルはいつの時代も永遠のライバル!【メルセデス・ベンツ×BMW×アウディ2022】

ここから本文です

「メルセデス・ベンツCクラス×BMW 3シリーズ×アウディA4」ブランドを代表する基幹モデルはいつの時代も永遠のライバル!【メルセデス・ベンツ×BMW×アウディ2022】

掲載 更新 86
「メルセデス・ベンツCクラス×BMW 3シリーズ×アウディA4」ブランドを代表する基幹モデルはいつの時代も永遠のライバル!【メルセデス・ベンツ×BMW×アウディ2022】

いうまでもなく、Cクラス、3シリーズ、A4といえば、各ブランドを代表する基幹モデル。今回は、ベンチマーク的存在のCクラスがフルモデルチェンジを果たして初の三つ巴となった。SUVが人気の昨今だが、クルマ好きならばこの定番対決が気にならないわけがない!

すべてが電動化された新しいCクラス

レクサスならではの静粛性と上質感溢れる走りが魅力!「レクサスLX」【河口まなぶ動画試乗インプレッション】

例えばカラオケに行くと必ず歌う十八番があるように、アウディのA4かBMWの3シリーズかメルセデスのCクラスがモデルチェンジすれば、必ず行なうこれら3台の比較試乗は、自動車媒体の十八番である。ただし、開発サイクルは当然のことながらズレているので、最新作のほうが有利になってしまう傾向がある。2021年にデビューしたCクラスがもっとも若く、2018年にワールドプレミアとなった3シリーズ、そして2015年誕生のA4が最古参となる。A4はCと実に6年もの開きがあるのでちょっと可哀想ではあるものの、2020年に大規模改修を行なっている。そしてあらためて乗り比べてみると、すべての性能面で最新が最良とは限らないと思った。
新型CクラスはMRAIIと呼ばれるプラットフォームを使用していて、これはSクラスと共にデビューしたもの。SとCではボディサイズがずいぶん異なるが、最新のプラットフォームは設計の自由度が高く、〝エンジンを縦置きにしたFRベース〞という共通項以外の例えばホイールベースやトレッドなどは車格に応じて柔軟に対応できるようになっている。
パワートレインは日本未導入のPHEVの他にガソリンとディーゼルが用意され、最大の特徴はそのすべてが電動化されている点にある。ISG仕様はエンジンの補機類のほとんどを48V電源で稼働させ、通常の内燃機のようにベルト駆動によりエンジンパワーが喰われてしまうことを避けると同時に、スターターモーターを駆動力のアシストとしても使う。これにより、ダウンサイジングエンジンに装着されているターボが不得意とする低回転域を補い、発進直後から力強い加速が得られるようになっている。

ついに最新MBUXを搭載したCクラス




試乗車は1.5Lのガソリンエンジンを搭載するC200アバンギャルドで、オプションのAMGラインが装着されており、AMGスポーツサスペンションと18インチのタイヤ&ホイールが含まれる。実はこの仕様のバランスがあまり芳しくなく、Cクラス本来の乗り心地を実現していない。
ハンドリングは、ステアリン操作に対するレスポンスはいいものの、ヨーゲインはそれほど高くないのでスポーティとまでは言えないと個人的には思っている。ステアリングレスポンスがいいというのは操舵応答遅れがないことを意味しており、これ自体はスポーティでもなんでもなく、最近はSUVだってミニバンだってだいたいのクルマに顕著な操舵応答遅れは見られない。スポーティか否かは、ステアリングを切ったあとのタイヤのCFやヨーゲインの立ち上がり速度の部分で語られるべきである。Cクラスはこの点において、あえて穏やかな味付けとしており、個人的には全体的にしっとりとした上質な乗り味を目指しているのだろうと理解した。実際、本国で試乗したPHEVのC300eや先月号で紹介したオールテレインの乗り味はそうなっていた。

6気筒が楽しいBMWに驚くほど洗練されたA4

3シリーズは318iからM340i xDriveまでの9モデルが展開されていて、今回はよりによって最上級モデルにして唯一の6気筒エンジン搭載車でもあるM340iが来てしまった。
3シリーズは総じてヨーゲインの立ち上がりが早く、これは疑う余地のないスポーティな味付けと言える。数年前に、メルセデスがスポーティ路線に舵を切り、BMWがラグジャリーな方向性を見せ始め、結果としてアウディとBMWとメルセデスが近いところに集まってしまった時期があったけれど、現在はまたそれぞれの立ち位置を明確化したクルマ作りに戻っている。
M340iにはアダプティブMサスペンション(=電子制御式ダンパー)とMスポーツ・ディファレンシャル(=eデフ)が標準装備で、19インチという大径タイヤも見事に履きこなしている。ブレーキを使ったトルクベクタリングではeデフやLSDに似た効果を発揮するものの、当然のことながら制動させているので車速は落ちるしせっかくのエンジンパワーを殺してしまう。いっぽうeデフは例えば100あるパワーを状況に応じて左右輪に振り分けるので損失が少なくコーナリングスピードもキープできる。

3シリーズは渋滞時のサポートも万全




最近の4気筒エンジンだって決して悪くないけれど、6気筒の味を知ってしまうと「やっぱコレだよなビーエムは」となってしまうし、真っ直ぐ走っているよりステアリングを切っているほうが楽しいというBMWの真骨頂がこのクルマでは存分に味わえる。

A4は日本で9モデルが用意されていて、試乗車はディーゼルエンジンを搭載したFF仕様だった。なんとなくいまだに「FFよりFR」みたいな風潮があるけれど、A4の乗り心地やハンドリングを知ると「駆動形式なんか関係ないじゃん」と思えてしまう。2020年のビッグマイナーチェンジにおける性能面でのボトムアップが著しく、登場直後から見違えるほど洗練された。
電子制御式ダンパーを装着していないのに、路面を問わず乗り心地は全般的に良好。ハンドリングはスッキリした手応えと正確さが心地よく、室内にいる限りディーゼルとはほとんど分からない振動とノイズの処理も見事だった。もし今回の3台のどれかで長距離移動をすることになったら自分はA4を選ぶだろう。余計な気を遣わずリラックスした運転が持続できると思うからだ。

A4初のクリーンディーゼルエンジンを搭載




今回は駆動形式がFFとFRと4WDだし、価格もずいぶん差があるので厳密な比較はできないけれど、ひとつだけ確かなことは、Cクラスは室内の質感が他の2台をリードするとともに、価格レンジが上位へ移行してしまった点。A4は463万円から、3シリーズは495万円からであるのに対してCクラスは現時点で651万円からで、200万円近くも高い。それが相殺されるくらいCクラスが他の2台よりも飛び抜けているかどうかはまだ疑問の余地が残る。

【SPECIFICATION】メルセデス・ベンツ C200アバンギャルド
■全長×全幅×全高=4755×1820×1435mm
■ホイールベース=2865mm
■車両重量=1660kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1494cc
■最高出力=204ps(150kW)/5800-6100rpm
■最大トルク=300Nm(30.6kg-m)/1800-4000rpm
■トランスミッション=9速AT
■サスペンション(F:R)=ストラット:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=225/50R17:225/50R17
■車両本体価格(税込)=6,510,000円
■公式サイト https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/mercedes-benz-cars/models/c-class/saloon-w206/c-class-sedan/explore.html
【SPECIFICATION】BMW M340i xDrive
■全長×全幅×全高=4720×1825×1445mm
■ホイールベース=2850mm
■車両重量=1730kg
■エンジン種類/排気量=直6DOHC24V+ターボ/2997cc
■最高出力=387ps(285kW)/5800rpm
■最大トルク=500Nm(51.0kg-m)/1800-5000rpm
■トランスミッション=8速AT
■サスペンション(F:R)=ストラット:5リンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=225/40R19:255/35R19
■車両本体価格(税込)=9,990,000円
■公式サイト https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/3-series/sedan/2018/bmw-3-series-sedan-inspire.html
【SPECIFICATION】アウディA4 35TDI アドバンスド
■全長×全幅×全高=4760×1845×1435mm
■ホイールベース=2825mm
■車両重量=1610kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1968cc
■最高出力=163ps(120kW)/3250-4200rpm
■最大トルク=380Nm(38.7kg-m)/1500-2750rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション(F:R)=ウイッシュボーン:ウイッシュボーン
■ブレーキ(F:R)=ディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F:R)=225/50R17:225/50R17
■車両本体価格(税込)=5,460,000円
■公式サイト https://www.audi.co.jp/jp/web/ja/models/a4/a4.html

こんな記事も読まれています

5速MTの3ドアハッチ! アルミボンネットに薄板軽量ガラス! スポーツモデルのような謳い文句が並ぶ超マニアックな「エコカー」の正体とは?
5速MTの3ドアハッチ! アルミボンネットに薄板軽量ガラス! スポーツモデルのような謳い文句が並ぶ超マニアックな「エコカー」の正体とは?
WEB CARTOP
キャンプライト・スピーカー・カラオケ・懐中電灯の1台4役「LYD1」がクラウドファンディングに登場!
キャンプライト・スピーカー・カラオケ・懐中電灯の1台4役「LYD1」がクラウドファンディングに登場!
バイクブロス
ドナルド・トランプがF1マイアミGPに登場。マクラーレンのピットを見学し優勝を喜ぶ
ドナルド・トランプがF1マイアミGPに登場。マクラーレンのピットを見学し優勝を喜ぶ
AUTOSPORT web
連勝目前の宮田莉朋組にまさかの悲劇。濱口弘組ランボルギーニは再びLMGT3表彰台に/ELMS第2戦
連勝目前の宮田莉朋組にまさかの悲劇。濱口弘組ランボルギーニは再びLMGT3表彰台に/ELMS第2戦
AUTOSPORT web
【トライアンフ】5/19開催のチャリティイベント「DGR」およびパレードランへの参加方法について
【トライアンフ】5/19開催のチャリティイベント「DGR」およびパレードランへの参加方法について
バイクブロス
BMW ベンツ アウディ VW……売れてるのは分かるけど「なんか下駄履かされてないか問題」を考える
BMW ベンツ アウディ VW……売れてるのは分かるけど「なんか下駄履かされてないか問題」を考える
ベストカーWeb
【試乗】メルセデスのスーパースポーツが4WD+4WSでさらに激速に生まれ変わった! AMG GTクーペをサーキットで全開走行
【試乗】メルセデスのスーパースポーツが4WD+4WSでさらに激速に生まれ変わった! AMG GTクーペをサーキットで全開走行
WEB CARTOP
宇都宮ナンバーの2階建てバス「エアロキング」高速バスからついに引退 関東自動車「とちの木号」
宇都宮ナンバーの2階建てバス「エアロキング」高速バスからついに引退 関東自動車「とちの木号」
乗りものニュース
【F1第6戦マイアミGP決勝の要点】ノリス初優勝の要因はセーフティカーのみならず。健闘を支えたアップデート
【F1第6戦マイアミGP決勝の要点】ノリス初優勝の要因はセーフティカーのみならず。健闘を支えたアップデート
AUTOSPORT web
ハイブリッドやEVの「回生」はムダに捨ててたエネルギーを拾う行為! 燃費や電費が伸びる仕組みを改めて解説する
ハイブリッドやEVの「回生」はムダに捨ててたエネルギーを拾う行為! 燃費や電費が伸びる仕組みを改めて解説する
WEB CARTOP
「EVとFCEV、どっちを買う?」気になるアンケート結果は【クルマら部 車論調査】
「EVとFCEV、どっちを買う?」気になるアンケート結果は【クルマら部 車論調査】
レスポンス
【F1分析】マイアミ7位入賞角田裕毅、”ステイアウト”戦略を検証する。セーフティカーがなくても上位を狙えたはず?
【F1分析】マイアミ7位入賞角田裕毅、”ステイアウト”戦略を検証する。セーフティカーがなくても上位を狙えたはず?
motorsport.com 日本版
【ポイントランキング】2024年F1第6戦マイアミGP終了時点
【ポイントランキング】2024年F1第6戦マイアミGP終了時点
AUTOSPORT web
北近畿豊岡道「2024年秋」延伸へ 街ウラに新たな終点「豊岡出石IC」を設置 その整備効果は?
北近畿豊岡道「2024年秋」延伸へ 街ウラに新たな終点「豊岡出石IC」を設置 その整備効果は?
乗りものニュース
【MotoGP】ドゥカティの“赤服”を来年着るのは誰? マルケス、マルティンそしてバスティアニーニ……ファクトリーの1席を巡る争いの重要ポイント『金・速さ・スポンサー』
【MotoGP】ドゥカティの“赤服”を来年着るのは誰? マルケス、マルティンそしてバスティアニーニ……ファクトリーの1席を巡る争いの重要ポイント『金・速さ・スポンサー』
motorsport.com 日本版
人気のクーペSUV メルセデス・ベンツ新型「GLCクーペ」にPHEV「GLC350eクーペ」登場 EV走行距離は118km
人気のクーペSUV メルセデス・ベンツ新型「GLCクーペ」にPHEV「GLC350eクーペ」登場 EV走行距離は118km
VAGUE
個性の塊ココにあり!16回目を迎えたモンキーミーティングに初潜入!~小野木里奈の○○○○○日和~
個性の塊ココにあり!16回目を迎えたモンキーミーティングに初潜入!~小野木里奈の○○○○○日和~
バイクのニュース
なつかしの日産ヤングタイマー3台!「シルビア」「プリメーラ」「フィガロ」は令和のいま「エモい」クルマとして再評価されています
なつかしの日産ヤングタイマー3台!「シルビア」「プリメーラ」「フィガロ」は令和のいま「エモい」クルマとして再評価されています
Auto Messe Web

みんなのコメント

86件
  • メルセデスは豪華感が前面に出てるから、好きな人は好きだし、だめな人はだめだろうね
    あと金持ちオーラがどうしても出てしまう

    BMWはとにかく走りってスタンスになるので、まぁ個人の楽しみなところで賛否になる
    あとやっぱり金持ちオーラが出てしまう

    アウディは地味。洗練された地味だと思うけど、高級感を求められたら無理
    ただ金持ち感はそこまで出ない車なのがいい面でもあり悪い面でもある
  • ラグジュアリーのメルセデス
    FRスポーツのBMW
    フルタイム四駆のアウディ
    三者三様だけど、どれもこのクラスは微妙になってきたね

    今まではメーカーの顔的存在だったけど
    各社車種を増やしすぎた
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村