6月22日に開幕した全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦スポーツランドSUGO。同日午後の公式予選が終了し、今季2024年初ポールポジションを獲得した野尻智紀(TEAM MUGEN)、最前列2番手のグリッドを獲得した岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、そして3番グリッドを得た坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が会見に出席し、真夏日となった東北大会の予選を振り返った。
■野尻智紀(TEAM MUGEN)
予選ポールポジション
タイム:1分05秒244
「速すぎて怖ぇ!」初めてのSF23でQ1突破までコンマ3秒の平良響「ロガーを見るたびに悔しい」/SF第3戦
「開幕はQ1がトップで、Q2は失速とまではいかないのですけど3番手。前戦は(岩佐)歩夢選手がポールで僕は5番手。低調というか僕のなかではチームメイトに差をつけられたなという印象でした。ものすごく悔しくて正直、このインターバルも結構心が折れていて、レースに向き合えないくらいメンタルが凹んでいました」
「でも、やっぱり『なにかやらなきゃ』という義務感は多少はあって、その中でちょっとでも向き合おう、向き合おうと日々過ごしてきましたけど、やっぱりどこか向き合えないな。もっとやらなきゃいけないんだけどな、という自分がいて、それと日々戦っていました」
「レースが近づいてきて気持ちも少しずつ入ってきて、チームのスタッフと会話もしていって、そこからメンタルを一個一個積み上げていくかたちで今日を迎えたのですが、走り始めがすごく良くなかったので、そこでまた折れかけていました」
「それでも、なんとかチームのやってることを信じて『自分なら大丈夫』と言い聞かせて戻りました。不思議と今までで結構一番近いくらい良い走りができたかなという気もしますし、なんかこう自分の中で追い込まれたことがひとつ起爆剤となったような気もするので、今日は非常に自分の中でいい走りができたし、パフォーマンスをしっかり引き出したな、という充実感みたいなものを久々に感じています」
――SUGOは初優勝の場所。気合が入る特別な場所?
「そうですね、初優勝をしているのでやっぱり思い入れがすごくあるのですけど、なかなか優勝できてないですよね。それを毎年思いながら『もう何年経ったのだろう』というくらい経つのですけど……10年くらいかな、10年も経つんですよ?(笑)」
「あれから10年も経ってしまい、なかなかあの時の再現みたいなものが正直できてなくて、やっぱり先ほども話したようにメンタルもあんまり良くないなかでここに入ってきて、そういう今までの舷みたいなものを含めて自分を強くさせる何かがないと正直戦えないなぐらいで結構メンタルに来ていたのですけど、それが今日いい流れに乗れたのでこのままいい流れに乗って、またSUGOで10年ぶりくらいに優勝を飾りたい、というふうに思っています」
■岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
予選2番手
タイム:1分05秒364
「Q1の時点で僕が感じたのは、Aグループの野尻さんのタイムとあまり変わらなかったというところで、やはりBグループのほうが路面的にもコンディション的に良いはずだったので、そこであまりタイム差がないというところに関して僕はネガティブに捉えていました」
「クルマのフィーリングは悪くはないのですけど、そんなに良くもないかなという感じでQ2に向けてのステップをしにいったのですが、そのステップ自体は結構いいかたちでハマったというか、エンジニアとともにクルマの中でいろいろ話し合ってした変更は結構いいかたちでハマりました。ただ、それをコース上で使いきれなかったというのが正直なところあるので、そこがかなり悔しいです」
「そのトップとのコンマ1ぐらいの差というのが、見えるところの差なので正直『ああすればよかった』『こうできたんじゃないか』というのがあって悔しいのですけど、ただ(今朝の)フリー走行から、前回のオートポリスと同様にいいステップを踏んでひとつひとつ作りこめましたし、初めてのサーキットでもこういった成績をしっかりと予選に関しては2戦連続で出せているというのはポジティブかなと」
「明日はやっぱりコンディションが違うので、そこに関してはいろいろと悩まないといけないと思いますし、しっかりとここから先の時間を有効活用して準備をしていきたいと思います」
――TEAM MUGENのワン・ツーという部分では、前回の借りを返すところも含めて悪い位置ではないのでは?
「そうですね。チームとして。6年くらいSUGOで優勝がないんですか?」
野尻「いいや分からない。俺はしてないよ(一同笑)」
「5、6年優勝はないみたいなので無限として久しぶりに、まずSUGOの優勝を獲りたいと思います。コンディションが雨なら雨で展開的には、レース中はオーバーテイクとかそういったものがドライに比べるとしづらくなると思うので、戦略を含めてチームで戦っていきたいと思います」
「今日1日も結構、マシンを含めいろいろとチーム間2台の間でもいろいろディスカッションして、ということが結構あって2台でこう積み上げられたというのがあったので、それをしっかり明日に向けてもやっていきたいです」
■坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)
予選3番手
タイム:1分05秒500
「やっぱり無限は強いですし、ワン・ツーというところでやっぱり速いですね。ちょっとタイム差もあったので正直厳しい予選だったかなというふうに思っていて、Q1からQ2に向けてしっかりとタイムを上げられたのは良かったのですが、トップ2にはちょっと遠いのかなという感じはあって、少々残念な3番手かなとという印象です」
「ひとまず開幕戦がひどすぎたので、そこから考えると前回も僅差ではありましたが予選6番手という感じだったので尻上がりな感じできていますし、前回は表彰台争いができたので、今回は順位的にはトップ争いができる場所に来られましたし“ステップ・バイ・ステップ”でしっかり成長できているのかなというところでは、トムスに移籍して3戦目になりますけど、いいかたちでコミュニケーションをとれ始めているのかなと感じています」
「その部分はポジティブですけど、まだトップ2との大きな差というのを感じているのでそのあたりは分析して、もう少し速くなれるように頑張りたいと思います」
――雨予報が出ている明日、無限の牙城を崩すために大事なことは?
「雨だとどうなるかわからないですね。後ろだと(ウォータースクリーンで)前が見えなくなって危ないと思っているので、僕より後ろの人たちはさらに危ないはずです。なので運営の人がうまくレースをコントロールしてくれるとうれしいです」
「3番手からだとチャンスはあると思いますし、ドライにしてもウエットにしてもチャンスがある位置だと思います。このチャンスを無駄にしちゃいけないですし、もちろん優勝を目標に頑張りたいと思いますが、やっぱりノーポイントといいうが一番やっちゃいけないことだと思うのでしっかりと地に足つけてレースをしたいですし、そのなかで優勝できれば……。しばらく優勝していないので、そろそろ勝ちたいですね」
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