遂に決勝レースがスタートを迎えた第42回"コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース。27日(土)は台風の接近による荒天によりTOP10トライアルが中止となるなど慌ただしく時間が過ぎていったが、決勝日となる28日(日)は薄い雲は出ているものの、気温も高く夏らしい気候となった。
決勝レースは予定通り11時30分にスタート。
■ジョナサン・レイ「ペースは良い」ファクトリー復活のカワサキは優勝なるか?
まずは良いスタートを切った#95S-PULSE DREAM RACING・IAIのレイ・ブラッドリーが先行。だがバックストレートでフックが一気にトップへ浮上し、オープニングラップを首位で通過。そこに#12ヨシムラスズキMOTULレーシングチームのシルバン・ギュントーリが続き、少し間を空けてブラッドリーという並びだ。
3周目のシケインでギュントーリが仕掛けるなど、序盤のトップ争いは白熱。フックも負けじと食い下がるが、ここはギュントーリが抑え先頭が入れ替わった。
先頭集団は徐々にギュントーリが抜け出し、2番手が4台の集団となるが、4番手につけていた中須賀が5周目にハスラムを交わして3番手に浮上。中須賀はそのまま2番手のフックに迫ろうとするが、7周目のシケインでハスラムに先行を許してしまった。なんとかホームストレートで抜き返すが、こうした2番手集団の攻防が激しくなるうちに、先頭のギュントーリとのギャップは2秒ほどまで広がってしまった。
9周目のターン1で高橋がハスラムを捉え、4番手にポジションを上げようとするが……やりかえされてしまい順位は振り出しに。ただ、高橋は前周には2分7秒台とファステストラップを更新する走りだった。
開始から約25分を消化した12周目、200Rで転倒した#17メビウスグリーン 八尾カワサキのマシンを回収するために、セーフティカーが出動する事態となった。
SCは16周目で終了し、17周目からレースがリスタート。
リスタート後、3番手の中須賀がフックをオーバーテイク。2番手にポジションを上げた。そしてバックマーカーの処理が済んだハスラムもペースアップしそこに続き、中須賀とハスラムによるバトルが続いた。
22周目には中須賀がシケインで先頭のギュントーリに仕掛けるが、ギュントーリは鋭いブレーキングでこれを譲らず、トップを堅守。
27周目、スタートから1時間を過ぎたところで中須賀がついにギュントーリを捉えトップに浮上。中須賀はスパートをかけペースアップ。ギュントーリに対して1周で1秒以上のギャップを築く。ギュントーリは更に3番手の高橋にもオーバーテイクを許してしまい、ズルズルとポジションを落とした。
29周目には#1 F.C.C. TSR Honda Franceと#12 ヨシムラスズキMOTULレーシングチームがピットイン。それぞれマイク・ディ・ミリオと加賀山就臣にライダーチェンジした。その次の周には#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAMもピットイン。アレックス・ロウズがマシンに乗った。一方ピットインを遅らせた#33 Red Bul Hondaはこれで暫定トップにつけ、そこに#10 Kawasaki RAcing Teamも続いた。
#10 Kawasaki Racing Teamは32周をこなしてピットイン。ジョナサン・レイに交代し5番手でコースに復帰した。そして#33 Red Bul Hondaは33周まで第1スティントを引っ張ってのピットインとなり、ステファン・ブラドルにライダーチェンジして、トップでコースへ復帰。だが、その後ろからは#21のロウズがひたひたと迫り、ギャップは約2秒にまで縮められてしまった。
トップ集団の並びは#33 Red Bul Honda、#21YAMAHA FACTORY RACING TEAM、5秒ほどのギャップを空けて#10Kawasaki Racing Team、#1F.C.C. TSR Honda Franceの順となった。
43周目の250Rでロウズがブラドルを交わしてトップが入れ替わった。ロウズはバックマーカーも上手く処理しつつプッシュし、多少ながらもギャップを作り出すと徐々にそれを広げてみせた。
この頃になるとレースは一旦落ち着きを見せ、淡々と周回を重ねる展開となり2時間が経過。8耐5連覇を目指すヤマハファクトリーがトップと好発進を決めた格好だ。
■ファクトリーチームが三つ巴の戦いを展開
そうして一時は落ち着きを見せていたレースだが、先頭の2台、アレックス・ロウズ(#21YAMAHA FACTORY RACING TEAM)とステファン・ブラドル(#33 Red Bul Honda)に対し、3番手のジョナサン・レイ(#10 Kawasaki Racing Team)が徐々にギャップを縮め始めた。レイは途中5秒近くあったギャップを2秒以下にまで縮めるペースだ。
レイは更にギャップを詰め、57周目にはブラドルとロウズ2名をパスしてトップへ浮上。パスされたロウズはここでピットインを選択しマイケル・ファン・デル・マークと交代となった。またレイも次の周にはピットインし、再びハスラムがステアリングを握った。
ブラドルは61周目にピットイン。再び高橋がライディング。コースに戻ると直後にハスラムがおり、タイヤのウォームアップが済んでいるハスラムは容易に高橋をパス。トップは入れ替わった。
また高橋のすぐ後ろにはファン・デル・マークもついてきており、ファクトリーチーム3台はレース開始から2時間以上経過しているにもかかわらず接戦が続く。高橋は65周目のホームストレートでスリップを効かせて一気にハスラムをオーバーテイクし、トップを奪還した。この周回、高橋は2分7秒246のファステストラップを記録する走りだった。
高橋はそのままトップを快走し、3時間が経過する頃までに約9秒のギャップを築いた。一方で2番手争いでは83周目あたりからハスラムとファン・デル・マークが激しい抜き合い刺し合いとなり、最終的にファン・デル・マークが先行した。
その後ファン・デル・マークとハスラムは86周目にピットインし、中須賀とレイに交代となった。
中須賀とレイはテール・トゥー・ノーズのスプリントレースのようなバトルを展開。88周目に130Rでレイが中須賀のインを突いてオーバーテイクすると、ホームストレートでも中須賀を抑え2番手にポジションを上げた。
#33 Red Bull Hondaは91周目でピットイン。ブラドルへライダー交代し、アウトラップをこなした段階での2番手レイとのギャップは約8秒となった。
だがその後、ブラドルのペースが上がらないことでギャップは徐々に消失。レイと中須賀は2分7秒台のペースで一気にチャージをかけると100周目のシケインで仕掛けた。
バックマーカーの処理に手間取っているブラドルをレイが軽々とパス。さらにブラドルはスプーンカーブで中須賀にもオーバーテイクを許してしまい、ポジションを一気に3番手にまで落とした。その後も周回遅れの処理で差がついてしまい、中須賀とも1秒以上のギャップが開いてしまった。
ここでレースは折返しの4時間が経過。ファクトリーの3チームが白熱したバトルを見せ、トップはカワサキ、そこに約5秒差のヤマハと約9秒差でホンダが続いている状況だ。
また逆転でEWC(世界耐久選手権)のチャンピオンを狙う#1F.C.C. TSR Honda Franceは4番手につけているが、ライバルチームの順位もあり、タイトルには手が届かない状況となっている。
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