■ドイツで生産するアウディ初の電動SUV
独アウディは、2021年4月中旬に世界初公開予定で、この夏に欧州市場で発売される予定の新型コンパクトSUV型電気自動車(EV)、「Q4 e-tron」の生産を開始したと発表した。
【画像】登場間近! アウディ「Q4 e-tron」をチェック!(35枚)
生産されるのは、アウディ発祥の地といえるドイツ・ザクセン州にあるツヴィッカウ工場。Q4 e-tronは、アウディがドイツで生産する初のEVとなる。
Q4 e-tronは、アウディモデルとしては初めて、フォルクスワーゲングループのモジュラー電動化プラットフォーム「MEB」が採用されている。このプラットフォームは汎用性が高くフレキシブルに対応が可能なため、今後も数多くのEVに採用される予定だ。
ツヴィッカウ工場はマルチブランドの工場で、現在はQ4 e-tronのほか、VW「ID.4」も同じ生産ラインでロールオフされている。将来的にはID.4以外のVWブランドのEVも混流生産される予定だ。現在、1400人の組立ラインの従業員が働いている。
アウディAG取締役のペーター・ケスラー氏は「ツヴィッカウでのブランドを超えたコラボレーションは、VWグループの大きな相乗効果の可能性を示しています。Q4 e-tronの生産が予定どおり開始されたことは、VWとアウディの従業員の間にあるチームワークの証です。このコンパクト電動SUVは紛れもなく真のアウディであり、その品質と日常の使い勝手の良さでお客さまを魅了するでしょう」とコメントしている。
ツヴィッカウとアウディは長い伝統を持っている。1909年にアウディ初の工場がこの地に設立されたという。現在はVWグループのEVを生産するオール電化工場に代わり、VWグループの電動化攻勢に不可欠な存在となっている。
2025年までに、アウディは20台以上のフルEVを発売し、さらにPHEVのラインナップを拡大する予定だ。インゴルシュタットとネッカーズルムというアウディの主要2工場でもフルEVの製造が決まっている。
さらに2022年からは、ポルシェと共同開発したプレミアムプラットフォームエレクトリック「PPE」をベースにした最初のEVが、インゴルシュタット工場の組立ラインから出荷される予定だ。
* * *
Q4 e-tronは全長4590mm×全幅1865mm×全高1613mmと、アウディのSUV「Q3」と「Q5」のちょうど中間の大きさとなるコンパクトSUVだ。ただしホイールベースは2760mmと、多くのミドルサイズSUVよりも長い。その結果、室内長は1830mmと、フルサイズSUVクラスに匹敵するスペースを確保しているという。
2019年のジュネーブモーターショーで初公開された「Q4 e-tronコンセプト」をベースにした市販モデルで、クーペSUVタイプの「Q4スポーツバック e-tron」と同時にまもなく世界初公開される予定だ。
コンセプトモデル発表時のスペックによると、リアアクスルの電気モーターは150kW(約204ps)で310Nmの最大トルクを発生。またフロントの電気モーターは最大75kW(約102ps)で、150Nmの最大トルクを発生。2つの電気モーターで225kW(約306ps)のシステム出力を発生し、駆動方式はクワトロ(4WD)となる。
これにより、0-62マイル/h(約100km/h)加速は6.3秒、最高速度は時速111マイル(約180km/h)に制限される。
バッテリーは、アンダーボディのほぼ全長にわたって搭載されており、容量は82kWh。WLTPモードでの航続距離は279マイル(約450km)と、このクラスの新たなベンチマークとなっている。フロントモーターを持たない後輪駆動バージョンも用意され、こちらの航続距離は310マイル(約500km)に達するという。
なおQ4 e-tronは、2021年内にも日本で発表される予定だ。
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みんなのコメント
これで500万から700万で出して来れればの話だが。
500万円で500㎞が納得できるコスパ。
記事にあるように、この車程度の性能がBEVの標準となりそう。Q4 e-tron、アリア、テスラ3、ID4と競合が目白押し。
日米独と普及タイプの先頭集団がそろった。
ホント紛らわしいなぁ。