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トヨタ史に残る「野性味事件」発生!? GRカローラモリゾウエディションの作り込みが本気でヤバかった件

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トヨタ史に残る「野性味事件」発生!? GRカローラモリゾウエディションの作り込みが本気でヤバかった件

 2022年6月1日に世界初公開されたGRカローラ。「GRカローラRZ」と「GRカローラモリゾウエディション」2つのモデルが同時に発表された。標準モデルと言えるGRカローラRZも「本気」で仕上げられているが、GRカローラモリゾウエディションもまたRZとはベクトルの違う方向性で作られた「本気モデル」だ。

 開発にあたり起きた「野性味事件」とは? そしてそこから開発陣が導き出した、「モリゾウが求めたクルマ」とは? GRカローラ開発の裏を探る。

トヨタ史に残る「野性味事件」発生!? GRカローラモリゾウエディションの作り込みが本気でヤバかった件

※本稿は2022年7月のものです
文/ベストカー編集部、写真/TOYOTA、ベストカー編集部 ほか、撮影/平野 学
初出:『ベストカー』2022年7月10日号

■豊田社長の「野性味」の意味を全力で考え、全力で作られたGRカローラ

GRカローラの開発を担当した坂本尚之主査。フードのエアアウトレットはネジ1本で脱着可能で、外せばエアの通過量が大きくなる

「野性味事件」。

 開発陣がそう呼んでいるのが、GRカローラの開発途上でマスタードライバーのモリゾウこと、豊田章男社長が試乗後に放った言葉、「野性味を感じない」なのだ。

 開発陣は「野性味」の意味を考えて、あらゆる方向性からトライをしたのだという。

 結論として開発陣はここで言う野性味とは、いわゆる“じゃじゃ馬”ではない、という意味だと解釈し、より高いレベルでクルマとドライバーが対話しながら走りを楽しめる方向性でGRカローラの開発を進めていった。

「開発の早い段階で、標準仕様たるRZと、よりサーキットでの走りを楽しめる仕様の2本立てで並行して開発を進めていた」と明かす。

 つまり、今回存在が明らかになった「よりサーキットでの走りを楽しめる仕様」=「モリゾウエディション」は、RZをベースに作り上げられたのではなく、ベクトルの違った方向性で開発された別モデル、ということになる。

トレッドはフロントが60mm、リアが85mmそれぞれ拡大されている。RZとモリゾウエディションでエクステリアの大きな差異はないが全高は5mm低くルーフ高1450mmだ

 パワートレーンの基本はGRヤリスと同じ。

 直3、1.6Lターボ+電制4WD。最高出力は304psに引き上げられているが、「野性味」を実現するためにも、ヤリスより車重が重いカローラではパワーアップは必須だったという。

 最大トルクは37.7kgmでヤリスと同じだが、モリゾウエディションでは過給圧の制御などにより40.8kgmまで引き上げられている。

 また、ギア比は1~3速をクロスさせるとともに全体にローギアードとして加速力を高めるチューニング。

 車体ではベースとなったカローラスポーツに対しスポット溶接を349打点増すとともに、構造用接着剤を2.7m分増やしている。

 モリゾウエディションではさらに3.3m分接着剤使用箇所を増やして車体構造を補強する。

 また、モリゾウエディションはリアシートを撤去した2シーターとすることで、RZから約30kgの軽量化を実施。かなりの本気仕様だとわかる。

 GRカローラが用意する2つの個性。RZの販売は今秋から。モリゾウエディションは台数限定で冬から販売する予定だという。

■GRカローラRZ主要諸元(モリゾウエディション)
・全長:4410mm
・全幅:1850mm
・全高:1480mm 除アンテナ1455mm(1475mm 除アンテナ1450mm)
・ホイールベース:2640mm
・トレッドF/R:1590mm/1620mm
・車両重量:1470kg(1440kg)
・エンジン:直列3気筒DOHCターボ直列
・ボア×ストローク、総排気量:87.5×89.7mm、1618cc
・最高出力:304ps/6500rpm
・最大トルク:37.7kgm/3000-5550rpm(40.8kgm/3250-4600rpm)
・トランスミッション:6MT
・変速比(1/2/3/4/5/6/後退):3.538/2.238/1.535/1.162/1.081/0.902/3.831(3.214/2/238/1.592/1.162/1.081/0.902/3.557)
・ファイナルギア比(1~4速/5、6速):4.058/3.45(4.250/3.578)
・サスペンション(F/R):ストラット/ダブルウィッシュボーン(ストラット ※倒立式モノチューブ/ダブルウィッシュボーン ※モノチューブ)
・タイヤサイズ:235/40R18 ※ADVAN APEX V601(245/40R18 ※ミシュランパイロットスポーツCUP2

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みんなのコメント

59件
  • リアシートレス、パイロットスポーツCUP2。サーキット以外のことを何も考えていない割り切りが素晴らしい
  • よく似た価格帯 grヤリスHP grカローラ フェアレディZ タイプR スープラSZ
    最後の打ち上げ花火、無理してでも買いましょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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