■「400Z」ではなく「Z」として北米仕様が登場
日産は新型「Z」(新型フェアレディZ)をニューヨークで2021年8月17日(現地時間)に世界初公開し、その模様は日本を含めて世界各国にオンラインでライブ配信されました。
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そもそも、この発表はこの時期に開催予定だったニューヨーク国際オートショーでおこなわれるはずでしたが、新型コロナ感染症の再拡大によって開催2週間前にドタキャンになり、代替イベントを日産が独自に開いたものです。
会場内はメディア関係者の姿もあり、感染防止に十分配慮したとはいえ、アメリカ人メディアやアメリカの日産販売店関係者にいち早く実車の「Z」を見せたいという日産の思いが伝わってきます。
また、実車の紹介前に流れた動画のなかでは、初代S30からの各モデルを大切に乘り続けているアメリカ人のZオーナーたちが、愛車に対する熱い思いを語りました。
その後、日産本社の実質的なナンバー2で、北米日産の取締役会議長であるアシュワニ・グプタ氏が「Z」について紹介したのですが、エンジンやサスペンションなど技術について詳しく紹介といった流れではなく、「Z」の進化と原点回帰を皆で祝うような、まるで「Z」ファンミーティングのような雰囲気でした。
アメリカで「Z(ジィー)」または、「Z Car(ジィーカー)」と呼ばれるこのクルマは、単なるブランドを超えた自動車のカルチャーという存在であると感じます。
今回で7代目となる「Z」ですが、アメリカ仕様のモデル名称は「Z」となりました。
これまでは、240Z/260Z/280Z、280ZX、300ZX、350Z、370Zと搭載するエンジンの排気量をもとにしたモデル名としてきました。
これに対して、7代目の開発中に世界各国で流れたスクープ記事の多くは「400Z」という表現が当たり前のようになっていました。排気量は3リッターとなりますがツインターボ化された最高出力が400hpだからです。
ところが、世界初公開されたアメリカ仕様は「Z」というモデル表記となりました。
ここには、デザインのコンセプトとして初代S10への原点回帰を含めた、歴代Z全体を背景とした次世代Zに対する思いが込められているのだと思います。
北米では2022年春発売、また日本仕様は2021年冬に正式発表の予定です。
■8代目はe-POWER搭載の「e-Z」か?
そうしたなか、かなり気が早いですが、8代目「Z」はどのようなクルマになるのでしょうか。
気になるのは電動化です。
世界的に急加速するEVシフトなどの電動化の流れによって、ガソリンエンジンのみで駆動する「Z」は7代目がファイナルモデルになることがほぼ間違いない情勢です。
そうなると、7代目「Z」という表現は「Z」の歴史に大きな区切りをつけるという意味合いも感じられます。
まさか、8代目は存在せず、今回の7代目で「Z」は終焉してしまう可能性はあるのでしょうか。
そうした不安を払拭するのは、今回の北米仕様発表会で世界中のZファンが感じた、日産にとっていかに「Z」が重要な存在かということです。
そうした日産にとって、企業文化の象徴である「Z」を継続させることは日産の事業全体のなかで最優先課題であるはずです。
日産はいま、NISSAN NEXTという大規模な事業再生計画の道半ばにいます。その初期対応は概ね成功しており、財務状況では来年度の黒字化の公算が高まってきました。
また、電動化については、ルノー日産三菱アライアンスのなかで中小型車向けEVとe-POWERで、3社のなかでのリーダーとなり、ルノーと三菱がフォロワーとなる総括的な事業戦略を構築している状況です。
e-POWERについては、先に登場したオーラNISMOでチューンドe-POWERや、中国仕様などの新型エクストレイルで採用された1.5リッターエンジンのVCターボ型e-POWERが、日本のユーザーの間でも大きな話題となっています。
順当に考えれば、8代目は「e-Z」化され、その実態はVCターボをさらに進化させた高出力型e-POWERというイメージが描けるのではないでしょうか。
日産の内田誠CEOは2021年度第1四半期決算の際、NISSAN NEXTを踏まえた今後10年先、またそれから先を見据えた電動化戦略について、今秋を目途に公表すると明言しています。
このなかでは当然、「Z」はもとより「GT-R」を含めた日産スポーツカーの将来構想も含まれているはずです。
次世代「Z」のさらなる進化を期待しながら、7代目「Z」の日本仕様発表を心待ちにしたいと思います。
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みんなのコメント
今のモデルスパンなら、必然的に電動化は避けられないでしょう。
8代目が出るまで日産が健在であってほしいものです。
添削してから掲載して欲しい。