第2世代のGT-RといえばグループAで活躍したR32、ル・マンに出場したR33、最後の直6エンジン搭載GT-RとなったR34。その活躍はいまでも語りぐさだ。第3世代のR35が発売から10年が経過し、中古価格も初期型であれば500万円ほどで買えるようになってきた。しかしやっぱりGT-Rは直6だろう!! って人に向けて、いままさに狙い目の第二世代GT-Rに迫ります。
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産
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■GT-Rの中古を買うならR34の一択だ!!
スカイラインGT-Rは第1世代のハコスカ(PGC10/KPGC10)、ケンメリ(KPGC110)、そして第2世代のR32、R33、R34に大きく区分けできる。この世代わけは主にエンジンによるものが大きい。第1世代はS20エンジン、第2世代はRB26DETTエンジンが主役となる。ともに直6エンジンであるが、特に今回フィーチャーするRB26DETTを搭載した第2世代は国産最強市販車の名をほしいままにしたモデルである。
と、ここまではクルマ好きな読者には当然の知識かもしれない。しかし、いま「スカイラインGT-R」を買うならどの型が正解なのかはなかなかに悩ましい選択なはずだ。
結論からいえば「買えるうちにR34」が正解だ。年々R34の価値が高まり、いまやワンオーナー、修復歴なしの条件なら走行距離10万kmでも500万円は下らない。一時期の空冷ポルシェのような異常事態ともいえるのだが、これから先、この市場価格が下降していくことは考えにくい。基本的に国内専用モデルであったR34GT-Rだけに、空冷ポルシェのように日本にあるポルシェが高額でヨーロッパに引き取られるなんて事態は起こらない。
ただ危惧すべきは25年ルールというアメリカ国内への輸出が、製造から25年経過した個体へ許可されるというルール。専門店によるとR32がすでにアメリカへ販売されている状況もあり、1999年発売のR34も時間の問題ではある。だからイマが買い時というのもあるが、実はそれ以外にもR34がオススメな理由がある。
高くても買うならイマしかない、名車R34GT-Rにはその価値がある
■R33が狙い目はもう古い!!
なにを隠そう編集担当、5年間ほど32GT-Rに乗っていたGT-R大好き人間だ。平成4年式、走行距離9.5万km、ワンオーナー、記録簿完備、屋内保管という優良物件で165万円で購入した。しかしである。ダッシュボードは浮き、フェンダーにサビが発生、テールランプは気付けば水没、ドアは重みでしっかり閉まらず……、そんな不具合が頻発した。
20年以上の車歴のクルマだから修理するのは当然。だが修理するにも部品の製造廃止が増え、単純なドアモールが7万円なんてプライスタグが掛かっていることも。ニスモがこのような製造廃止部品の再生産などをアナウンスしたという嬉しいニュースはあったが、やはりボディのサビなどのリスクは非常に大きい。専門店でサビを修復すれば軽く100万円コースということをお忘れなく。
それに比べるとR33とR34はサビ対策、ボディ剛性、ECUの制御なども飛躍的に向上している。じゃあなぜR33ではなくてR34か。世間的にはR33は不人気で狙い目という説がすっかり定着しているのだが、R33にこだわりがないのであればR34を狙ってほしい。R33が狙い目と言われて早10年は経過しているのもあり、いわゆる上玉が市場にかつてほど残っていないのだ。8万kmあたりの走行距離でも400万円前後とR33の相場は高くなっている。
それならば多少高くてもR34にぜひいってほしい、というのが担当の考察だ。もちろんV-SPEC II Nurなどの限定グレードは避けるべきだが、もうこの際ならば前期型でも標準グレードでも問題なし。とにかく出自のしっかりしている個体を選ぶことを考えたい。乗るなら墓場まで持っていく、そんな覚悟で買うべき領域にスカイラインGT-Rは来てしまった。
予算は500万円。現行のかつてとは変わり果てたシビックタイプRを買うくらいなら、なんて思っている人はぜひぜひR34にいってほしい。走行距離10万km、もしかしたら修復歴ありの個体でも500万円でギリギリなんて場合もある。15年落ちの中古車に新車価格に近い金額を出すのは馬鹿げているのだが、R34GT-Rは必ずしや日本の自動車史に残る名車になることは間違いない。
もしかしたらあと数年で50万円以上値上がりする可能性も皆無ではないということをぜひ知ってほしい。なんせ遠い海の向こうではノドから手が出るほどR34がほしい人たちが山ほどいるのだから。
R33もいいクルマだが、安いから狙い目というほど市場価格はもう安くない
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