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後任“お漏らし”騒動の直後にブリスコのJGR加入が正式発表。複数年契約でトヨタ陣営へ/NASCAR

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後任“お漏らし”騒動の直後にブリスコのJGR加入が正式発表。複数年契約でトヨタ陣営へ/NASCAR

 早くも来季に向け動きの出ているNASCARカップシリーズにて、今季限りでの解散を表明している強豪スチュワート・ハース・レーシング(SHR)所属のチェイス・ブリスコが、新たな“チームメイト”クリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング(JGR)/トヨタ・カムリXSE)のプレゼンテーションを得て、来季2025年よりJGRへ加入することが正式発表に。フルタイム引退を決めたマーティン・トゥルーエクスJr.の後任として、複数年契約で19号車を引き継ぐことがアナウンスされている。

 直前に開催されたカップシリーズ第18戦『USA Today 301』の勝者でもあるベルが、そのニューハンプシャーでの金曜公式メディアセッションでうっかりファーストネームを漏らす"失態"を演じたことも受け、明けた6月25日火曜にはその締め括りとしてファクトリーで発表会プレゼンターを務めたベルが、長年の友人であり一躍“渦中の人”となったチェイス・ブリスコのフルネームを呼び、インディアナ出身のドライバーを正式にJGRのチームに迎え入れた。

早期スタートに終盤遅延。雨対策で6時間超のウエットタイヤ戦をトヨタのベルが制覇/NASCAR第18戦

「金曜日に“お漏らしする”というミスを犯してしまったので、僕が最後まで責任を持ってやろうと思うよ」と、少しバツが悪そうに笑いながらの挨拶となったベル。

「来季ドライバーのフルネームをついに発表できることを光栄に思います。19号車に乗るチェイス・ブリスコです」

 過去4シーズンでSHRの14号車をドライブしてきたブリスコも、挨拶の冒頭で「ここしばらくの間、このスポーツでもっとも秘密にされていないニュースだったと思うよ」と応じつつ「クリストファーはもう我慢できなかったんだろう」と、引き続き19号車のクルーチーフを務めるジェームズ・スモールらに見守られ、正式な新天地加入発表の場で笑顔を見せた。

「5月28日にSHRで事業閉鎖の知らせを受けたとき、そのまま会議室から知り合いのチーム代表全員にテキストメッセージを送ったんだ。デイブ(アルパーン、JGR社長)もそのひとりだった」と続けたブリスコ。

「『やぁ、スチュワート・ハースが今日、来季に向け『何でも自由にできる』と知らせてくれた。もし何か可能性があるなら、改めて皆さんと話す機会があればうれしいな』とだけね。SHRの発表は火曜だったと思うけど、水曜の夜にはデイブから電話が来て『木曜に朝食へ行かないか?』と誘ってくれた。そして(次週水曜には)契約が決まったと思う。だからものすごく急​​なことだった。実際に4~5日くらいの出来事だったよ」

 そんな激動の日々にありウッド・ブラザーズ・レーシングやチーム・ペンスキーとも面会の機会を得たというブリスコだったが、WWTRでの1戦(第15戦)を終えた直後には、すでに意思を固めていたという。

■新天地での決意を語るブリスコ「レースに勝たなければならない」
「明けた6月最初の月曜には、僕はそこ(JGRの会議室)に座っていて、48時間後に契約書を受け取り、それからさらに12時間後に『来季19号車に乗ることになる』と言われた。だから本当にすべてを理解する時間があったのかどうか……僕自身もまだ頭の整理が追いついていないよ」

 契約書にサインしてから3時間後、ブリスコは水曜の夜7時にジョー・ギブス代表から別の電話を受け、翌朝の予定を尋ねられた。これで急遽、19号車のメインパートナーを務める『バス・プロ・ショップス(アウトドア用品の巨大小売チェーン)』創設者兼CEOのジョニー・モリスに面会すべくミズーリ州に飛び、週末の(第16戦)ソノマ行き直前にSHRのフライトに合流する強行軍を敢行した。

「誰も僕がジョー(・ギブス代表)のプライベートジェットに乗り降りするのを見なかったとは思う。でもそうだね……このプロセス全体が信じられないほど速く起こったのは確かだ」

 これにより、長年トゥルーエクスJr.を支援し続けた『バス・プロ・ショップス』の継続もプログラムに組み込まれ、ブリスコにとって参戦資金はJGRへの移籍を調整するうえでの“必須のピース”ではなくなった。

「僕が会ったすべてのチームのなかで、ジョーのチームだけが『君は何をしてくれる?』と一度も言わなかった」と続けたブリスコ。

「彼らはただ僕が僕らしくあることを望んでいた。彼らが僕をクルマに乗せることにそれほど強い思いを抱いていたということが、僕にとって大きな意味を持っていた。ジョーは文字どおり1日に2~3回電話を掛けてきて、僕をクルマに乗せることをどれほど望んでいるか、それを訴えて僕を安心させてくれたんだ」

「それが僕にとって大きな違いだった。彼が僕をそれほど信じてくれていることを知るだけでも、正直言って自信がついた。まだここでレースを走ったこともないのにね」

 こうしてブリスコのバジェットに依存していないという現実が、チームの文化に対する本人の認識にも影響を与えることとなり、移籍後の新シーズンを開始するにあたり「間違った前提に立つことなく」物事を始め、シリーズでも随一のレースシートである19号車カムリXSEのステアリングを握る際には「ヴィクトリーレーンへ向かうことが期待されている」との決意を示す。

「僕は勝たなければならない。勝てない言い訳はないんだ」と続けたブリスコ。

「プレーオフに進まなければ、このレースカーを運転する資格はない。だから、レースに勝たなければならないと決意しているし、つねに先頭を走らなければならない。彼らは僕にそれができると感じているし、僕もそれを示さなければならない。その期待に応えたいと思っているよ」

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