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【MotoGPコラム】マルケス弟、“大注目”のMotoGPデビュー。2020シーズン早くもスタート

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【MotoGPコラム】マルケス弟、“大注目”のMotoGPデビュー。2020シーズン早くもスタート

 2019年第19戦バレンシアGPを終えたリカルド・トルモ・サーキットで、19日(火)から2日間の事後テストが行なわれる。慣例的にいまは事後テスト、という表現を便宜的に用いたが、厳密なレギュレーションの定義では、この2日間のテストから2020年シーズンがスタートすることになっている。つまりこの2日間は、2020年シーズン最初のテスト、という位置づけになるわけだ。

 バレンシアテストでは、ニューシーズンに移籍する選手たちのお披露目も兼ねて新しい体制で走り出すことが慣例になっている。有力選手たちの契約更改は2020年末が節目になっているため、今回のテストではさほど大きな注目を集める選手はない、というのが事前の状況だったが、第19戦のレースウィークでホルヘ・ロレンソが引退を発表したことにより、事態は大きく動いた。

■MotoGPバレンシアテスト2日目:ビニャーレス首位、ヤマハがトップ3を占める

 空いたシートには、結局アレックス・マルケスが収まることが決定し、2020年のレプソル・ホンダ・チームはMotoGPとMoto2の兄弟チャンピオンがチームメイトになる、とテスト前日の月曜に公式発表された。

 これにより、火曜からのテストは一気に注目を集めるイベントになった。

 レプソル・ホンダ・チームのピットボックスではマルケス兄とテストライダーのステファン・ブラドルが走行。マルケス弟は隣のLCRホンダのボックスで、負傷欠場中の中上貴晶のクルーチーフと作業をし、マシンはカル・クラッチローの使用した2019年型でテストを実施。参考までに、マルケス弟の2020年シーズンのチーム構成は、ロレンソチームをそのまま継承する形で、Moto2時代のMarcVDSスタッフを引っ張ってくる予定は今のところないのだとか。

 走行時間がスタートする火曜10時には、まだシャッターの降りたLCRホンダのボックス前に多くの報道陣が蝟集した。走行を終えた夕刻に行なわれる囲み取材でも、マルケス兄弟のもとには大勢の記者が詰めかけ、注目度の高さが分厚い人垣の形になって現出した。

     ※          ※          ※

 アレックス・マルケスは、23人中の総合順位で22番手タイム。2日間でラップタイムを0.6秒更新した。

「走るたびに少しずつバイクを理解できるようになってきた」と、良好な感触で走行を終えたと彼は話している。

「まだ改善の余地はたくさんある。同じホンダ勢のマルクやカル(クラッチロー)、タカ(中上貴晶)は、それぞれ皆が長所を持っているので、彼らからいろいろと学びとっていきたい。なかでも、このバイクに最もうまく乗っているのはマルクだけど、自分のやりかたで前進し、少しずつでも皆に近づいていきたい」

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 マルケス弟以外にも、2020年シーズンはブラッド・ビンダーがRed Bull KTM Factory Racingから、イケル・レクオナがRed Bull KTM Tech3から、それぞれ最高峰クラスのデビューを果たす。19歳のレクオナは、第19戦で負傷選手の代役としてすでにMotoGPマシンの走行を経験した。

 一方、ビンダーは2016年にMoto3クラスのチャンピオンを獲得した24歳。今季は最終戦のバレンシアGPでも優勝し、オーストラリアからの3連勝で最高峰クラス昇格を自ら祝福する格好になった。来シーズンはこの両選手がどこまで活躍するのか、おおいに注目が集まることになるだろう。

     ※          ※          ※

 ところで、シーズン最終戦終了後のバレンシアテストは今年が最後になる。この時期の当地は、テストで有効なデータを収集するには大気や路面などの温度条件が厳しく、また、選手たちは長いシーズンを戦い終えた直後でもあるため、メディアに対するお披露目以外の意義を見いだしづらく、以前から議論の的になっていた。

 MotoGPは今後さらにレース数を増やし、その分テスト日数を減らしていく方向へと舵を切っている。今年はこのバレンシア公式テストの翌週にヘレスサーキットでプライベートテストを行なうが、2021年シーズン(つまり2020年冬期)はバレンシアの最終戦を終えた4日後に、当地よりも多少温暖な南方のヘレスへ舞台を移して、2日間の公式テストを行なう予定が組まれている。

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 第19戦のレースウィークから今回の事前テストを通じて、気温と路面温度は15~16℃程度で推移した。ミシュラン関係者の情報によると、レース用スリックタイヤが作動するための路面下限温度は、11~12℃程度だと考えているという。

 実際には厳密な閾値があるわけではなさそうで、路面が10℃を下回った状態でも作動性の実験を行っているようだが、安全に競技を行なうことを考えれば、それくらいの路面温度がタイヤの熱を維持できる下限、としているようだ。ちなみに、寒さに定評のあるオーストラリアGPの開催地フィリップアイランドサーキットで、今年の大会の際に記録した最低路面温度は、決勝日午前ウォームアップ走行での13℃である。

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