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人馬一体は欧州にも!! ドイツ郊外に数百台のロードスターが集まったワケとは?

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人馬一体は欧州にも!! ドイツ郊外に数百台のロードスターが集まったワケとは?

 マツダ車オーナーは人数的には決して多数派とはいえないが、マツダというメーカーを心から深く愛している人が多い。マツダ車のよい部分もそうでない部分も、全てをマツダ車の魅力と捉えて愛を注いでいる。

 もちろんそんな「マツダ愛」に溢れるオーナーがいるのは日本だけではない。ユーラシア大陸のほぼ反対側、ドイツの南のはずれにある小さな街にも、熱いマツダ愛を持つ人々が集う場所があった。

人馬一体は欧州にも!! ドイツ郊外に数百台のロードスターが集まったワケとは?

 しかしドイツといえば自動車大国というイメージもあるが、なぜマツダ車はそんなに愛される存在になっているのだろうか。マツダ愛溢れるオーナーたちを直撃してみた!!

文/写真:池ノ内みどり(Midori Ikenouchi)

■マツダを愛する熱狂的ユーザーがこんなところにも!

ドイツ南部の小都市、アウグスブルクにあるマツダミュージアムで開催されたMX-5(ロードスター)のオフ会に潜入!

 南ドイツの小都市アウグスブルグに、知る人ぞ知るマツダのミュージアムが存在するのをご存知だろうか?

 なぜドイツにマツダのミュージアムがあるのかフシギに思われる方も多いだろう。実はココ『Mazda Classic Automobil Museum Frey(マツダ クラシック アウトモビール ムゼウム フライ)』(以下、マツダミュージアム)は、ヨーロッパのマツダ好きの聖地のひとつなのだ!

 2017年に開館したこのマツダミュージアムは、アウグスブルグ市内でマツダの正規販売店を営むフライ一家が、親子二代に渡って長年集めたお宝の数々を展示し、数多くの人々に観て貰えたらという思いで私財を投じて作った完全に個人経営のミュージアム。

 その一家のロータリーエンジン愛、そしてマツダ愛は、もうヲタクを越した変態レベルなのだが(笑)、それはまた別の機会にご紹介するとして、この日、蒸し暑い土曜日にこのマツダミュージアムでMX-5(ロードスター)のオフ会があると聞きつけてのぞいてみた。

 アウトバーンを降りて、ミュージアムへ向かう道沿いは既に多くのMX-5を見掛け、なんだかワクワクした気分になってきた。

 ミュージアムに到着するもMX-5を所有していない私は、当然の事ながらミュージアムの入り口の警備員のオジサマには入れて頂けず、案内された別の場所へと駐車した普段は他社のクルマも駐車可能)。

 ミュージアムの敷地内にずらりと並んだ色とりどりのMX-5にテンションが上がるではないか! しかも、ナンバーを見ると、MとXと5を入れているオーナーさんの多い事(笑)。

 ドイツ国内全域に留まらず、隣国のスイスやオーストリア、オランダ等、国境を越えてここアウグスブルグまでやって来たようだ。さすがにファミリー層は少ないが、免許を取り立ての若者からシニア層まで来場者は幅広い。

■マツダの安さと信頼性を高く評価

MX-5愛を語ってくれた女子大生。彼女の友人グループも一人1台ずつMX-5を所有して楽しんでいる

 蒸し暑い中で立っているだけで汗が噴き出してくるが、一台ずつ見て行くとなかなか面白い。ノーマルで乗っている人もいるが、多くのオーナーさんが大なり小なりのカスタマイズを楽しんでいるようだ。

 そもそもここドイツにはアウディ、BMW、メルセデスベンツ、ポルシェ、オペル、VWといった有名自動車メーカーが多くあり、国を代表する産業のひとつで、ドイツ国民はとても誇りをもっている。なのに、敢えて遠く離れたアジアの一国の日本車を所有するという事に、どんな意味を持つんだろうか?

 このイベントの前日深夜まで掛かって和柄の布でカスタマイズしたという女子大生に聞いてみると、「こんなカッコいいクルマ、他にあるかしら?」と。

 実は彼女、日本が好き過ぎて、大学ではかつて日本文学を専攻していたらしく、その中で気に入ったことわざの『猿も木から落ちる』をフロントガラスにデカデカと掲げてあり、思わず目が釘付けになった(笑)。

 女子大生の友人グループも一人1台ずつMX-5を所有し、思い思いに楽しんでいるそう。彼らが言うにはドイツの街角はどこを見てもドイツメーカーのクルマが大半。そんな中で個性を出せるのはMX-5だけだと力説する。

フロントガラス上部には彼女が好きな日本のことわざ「猿も木から落ちる」が! ドイツにも似たような言い回しはあるのだろうか

 ドイツ車のようにコンピュータ制御バリバリのハイテク車でないところ、そして自分らしく愛車のカスタマイズをできる所が一番のお気に入りのようだ。寿司、ラーメン、アニメと彼ら若者が口にする日本語は、いかにも外国人らしいが、それだけ日本のモノが認知されているのかと嬉しい気分になる。

 最新モデルは別として、中古車ならば若者にも入手しやすい。ドイツ車ならば、例え中古車であってもMX-5の新車よりもかなり高額な物が大半とあり、『車両価格が安い、維持費が安い』というのも魅力のひとつだというのにも頷ける。

 しかし、多くのオーナーが口にするのは、ただ安いというのではなく、安定性や信頼性もMX-5を選ぶ決め手のようだ。また、その『安い』という言葉の中には、『故障の回数が少ないので、修理費用が殆ど不要』という意味での安いらしい。

 もちろん、ドイツで日本車を購入すると、輸入関税や消費税(ドイツは19%)の関係もあり、日本価格よりもかなり割高になる(編註:ドイツでのロードスターのベースグレードは約440万円。日本ではRFの最高グレードが約392万円でかえるのだから相当高い……)。

 ドイツにはいわゆる速度無制限で走行できる区間があるアウトバーンが有名だ。日常的にアウトバーンを利用するだけに、自動車の性能にも厳しい目を持っている。それだけにドイツ人オーナーらが述べる『安定性や信頼性』というその言葉に忖度はないのだろう。

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みんなのコメント

11件
  • 「いつでもどこでも人馬一体」こうゆう普遍的なビジョンを持ってる会社は生き残って欲しい
  • マツダは昔からヨーロッパに主眼を置いていたからドイツでも馴染み深いというのもあると思う。そしてロードスターは世界中で愛されているしね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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