現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【限られた規格で】常識を覆した軽自動車5選  決められたサイズの中で各社が創意工夫

ここから本文です

【限られた規格で】常識を覆した軽自動車5選  決められたサイズの中で各社が創意工夫

掲載 更新 5
【限られた規格で】常識を覆した軽自動車5選  決められたサイズの中で各社が創意工夫

日本独自の規格 オーバーすれば普通車に

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

【画像】懐かしい? スズキ「歴史的」と表現 代表的軽自動車【振り返る】 全41枚

軽自動車は日本独自の規格であり、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2m以下、排気量660cc以下、乗車定員4名以下、貨物積載量350kg以下の範囲で作ることが定められている(執筆時点での規格)。

逆を言えば、この中の1つでもオーバーすれば普通車登録となってしまうというわけだ。

そんな限られた規格の中ではあるが、各社さまざまな趣向を凝らし、現在でもスタンダードなセダンからオープン2シーター、スライドドアを備えたハイトワゴンにSUVと多くの車種が存在している。

今回はそんな軽自動車の中でもそれまでの常識を打ち破ったブレイクスルー的な車種をご紹介しよう。

スズキ・アルト(1979年)

当時、軽乗用車には高い物品税が課せられていた。

一方で軽の商用車は非課税であったことを逆手にとって、乗用車的なハッチバックスタイルながら商用車登録という「軽ボンネットバン」という新ジャンルを切り開いたのが、1979年に登場した初代アルトだった。

主に近隣への移動の足や買い物、子どもの送迎といった用途に使う主婦層をターゲットに、前席重視のパッケージングとし、装備も極限まで簡略化。

その結果、47万円という当時としても驚異的な低価格を実現していたのだった。

スズキ・ワゴンR(1993年)

アルトで割り切った使い方をする軽自動車、という提案をしたスズキであった。

1993年にデビューした初代ワゴンRは一転して、男性ユーザーにもファーストカーとして使ってもらえるようなクルマをコンセプトに生まれたモデルだった。

ボディサイズが限られているため、室内空間がどうしても狭くなってしまいがちだった軽自動車。だが、ワゴンRでは全高を高くすることで室内空間を確保するという手法を取り、アップライトな着座位置で大人4人が難なく座れる軽自動車を実現していた。

ダイハツ・タント(2003年)

ワゴンRが開拓した軽トールワゴンというジャンルは、ダイハツ・ムーヴやホンダ・ライフなど多くのフォロワーを生み出し、一躍軽自動車の人気ジャンルへと躍り出た。

そこへ更なる新風を吹き込んだのが2003年に登場したタントである。

さらに全高を高くても1.7m超とし、発売時は軽自動車最大となる2.44mのロングホイールベースを相まってヘタなコンパクトカーを凌ぐ室内空間を実現。

室内高は1.33mと小さな子どもであれば立ったまま移動できるほどで、一躍ファミリーカーへの仲間入りを果たしたのであった。

スーパーハイト軽ワゴンと呼ばれるこのジャンルは現在でも大人気であり、ホンダN-BOXを筆頭に、普通車にも負けない充実装備と広い室内空間は若い世代のファミリーカーとして絶大な支持を集め続けている。

オートザムAZ-1(1992年)

マツダ5チャンネル当時のオートザムブランドから1992年に発売されたAZ-1。

もともとは89年の東京モーターショーに出展されたモデルがベースとなっているが、まさか当時本当に市販されるとは思っていなかった人も多かったのではないだろうか。

スケルトンモノコックフレームと名付けられたフレームボディは、外板パネルレスでも走行が可能なほどの剛性を持ち合わせており、エンジンはミドシップに搭載。

ドアはガルウィングで、ステアリングのロック・トゥ・ロックは2.2回転と、まさにスーパーカーのそれだった。

スズキ・ジムニー(1970年)

今年で生誕50周年を迎えるジムニーは、1970年に軽自動車初の本格オフロードカーとして誕生。

当時は360ccエンジンの時代であったが、他社の大型オフロードカーに匹敵する走破性を持ちながら、維持費の安い軽自動車であった同車は瞬く間に人気車種となっていった。

現在は4世代目となり、ボディサイズや排気量は拡大されたものの、ラダーフレームやリジットサスペンション、パートタイム4WDといった基本は変えることなくその走破性の高さは言わずもがな。

過去には同じような軽のSUVも存在していたが、現在は絶版となっており、ジムニーが唯一無二の存在となっている。

こんな記事も読まれています

なぜぶつける? なぜ直さない? やたら見かける軽バンやミニバンやワンボックスの後ろの凹みの謎
なぜぶつける? なぜ直さない? やたら見かける軽バンやミニバンやワンボックスの後ろの凹みの謎
WEB CARTOP
副業で解禁になったライドシェア……でいくら稼げる? 1週間に2日間で4時間働くとして計算してみた
副業で解禁になったライドシェア……でいくら稼げる? 1週間に2日間で4時間働くとして計算してみた
WEB CARTOP
世界初「EVレッカー車」できました! パワーもバッチリで静か! ただ悩ましい課題も
世界初「EVレッカー車」できました! パワーもバッチリで静か! ただ悩ましい課題も
乗りものニュース
光る巨大“パンテノングリル”が超豪華! スーパーSUV ロールス・ロイス「カリナン」に新型「シリーズII」登場
光る巨大“パンテノングリル”が超豪華! スーパーSUV ロールス・ロイス「カリナン」に新型「シリーズII」登場
VAGUE
人気の「キャンピングカー」借りて旅行したい!「レンタル費用」相場はどれくらい? 運転時の「注意事項」もまとめて解説!
人気の「キャンピングカー」借りて旅行したい!「レンタル費用」相場はどれくらい? 運転時の「注意事項」もまとめて解説!
くるまのニュース
【スクープ】Q7より全長が15cm大きいアウディ史上最高級SUV、「Q9」の計画は進行していた!
【スクープ】Q7より全長が15cm大きいアウディ史上最高級SUV、「Q9」の計画は進行していた!
LE VOLANT CARSMEET WEB
PPまで0.074秒のピアストリ「ペナルティでフロントロウを失い残念だが、表彰台を諦めていない」マクラーレン/F1第7戦
PPまで0.074秒のピアストリ「ペナルティでフロントロウを失い残念だが、表彰台を諦めていない」マクラーレン/F1第7戦
AUTOSPORT web
BMWが14車種の新型車を発売へ…『X3』や『1シリーズ』に新型 2024年
BMWが14車種の新型車を発売へ…『X3』や『1シリーズ』に新型 2024年
レスポンス
「最近は優勝を意識していない……勝てると思っているから」5位太田格之進から漂う確かな自信。ダンディライアンは王者MUGEN最大の脅威か?
「最近は優勝を意識していない……勝てると思っているから」5位太田格之進から漂う確かな自信。ダンディライアンは王者MUGEN最大の脅威か?
motorsport.com 日本版
しっかり悩んでみる価値はあり! 超個性派トンガリモデル、ベストバイはこれ!【スバル・レガシィアウトバック】
しっかり悩んでみる価値はあり! 超個性派トンガリモデル、ベストバイはこれ!【スバル・レガシィアウトバック】
月刊自家用車WEB
ホイール周りを彩るカスタムパーツ「フルビレット エアーバルブキャップ」がポッシュフェイスから発売
ホイール周りを彩るカスタムパーツ「フルビレット エアーバルブキャップ」がポッシュフェイスから発売
バイクブロス
ホンダ新型「流麗コンパクトSUV」登場! “精悍スポーツ”仕様がカッコイイ! デザイン刷新の新型「ヴェゼル」 2タイプの異なる「カスタム」とは
ホンダ新型「流麗コンパクトSUV」登場! “精悍スポーツ”仕様がカッコイイ! デザイン刷新の新型「ヴェゼル」 2タイプの異なる「カスタム」とは
くるまのニュース
アウトドアに最高なミニバンが気になる人へ! トヨタ ノアがベースのキャンパー
アウトドアに最高なミニバンが気になる人へ! トヨタ ノアがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
5月26日まで東京・有明で開催中【SusHi Tech Tokyo 2024】の見どころ紹介
5月26日まで東京・有明で開催中【SusHi Tech Tokyo 2024】の見どころ紹介
カー・アンド・ドライバー
シンプルでワイルドな一台を求める人へ! カッコよくてオフロードに強い三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
シンプルでワイルドな一台を求める人へ! カッコよくてオフロードに強い三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
週給30万円? オーストラリアの「交通整理バイト」が“教師の収入”を上回っているのは本当か
週給30万円? オーストラリアの「交通整理バイト」が“教師の収入”を上回っているのは本当か
Merkmal
【MM Another Story:アルファロメオ ジュリアの「別腹」】生粋のスポーツサルーンにとって「クアドリフォリオ」とはどれほど特別なのか?
【MM Another Story:アルファロメオ ジュリアの「別腹」】生粋のスポーツサルーンにとって「クアドリフォリオ」とはどれほど特別なのか?
Webモーターマガジン
ファーウェイ&シャオミのEVは価格も性能も戦略も強烈!! スマホ系電気自動車メーカーの勢いがヤバい!
ファーウェイ&シャオミのEVは価格も性能も戦略も強烈!! スマホ系電気自動車メーカーの勢いがヤバい!
THE EV TIMES

みんなのコメント

5件
  • AZ-1は常識外れであったが結局後に続かなかった。
    常識を覆し今に続いているビートを私は押したい。
  • そういや、その当時の軽規格サイズを目一杯使った四角い箱みたいなコンセプトカーをモーターショーに出展していたメーカーがあったなぁ・・・。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0420.0万円

中古車を検索
ジムニーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0420.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村