アウディジャパンは9月17日、ブランド初の電気自動車e-tronの派生モデル『Audi e-tron Sportback(アウディeトロン・スポーツバック)』を今秋、全国のe-tron正規ディーラー(現在52店舗)で発売すると発表した。車両価格は税込1327万円~1346万円。
なお、欧州では9月10日にeトロン・スポーツバックのEVパワートレインを高性能化した『e-tron S Sportback』も発表されている。
e-tronは電気のみを動力源とするアウディの電気自動車。電気は車両のフロア下に配置されたバッテリーに蓄えられ、そのバッテリーと電気モーターの双方が使われたパワートレインを持つアウディのラインアップが『e-tron』と名付けられている。
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アウディは2025年までに、全世界の主要な市場において20モデル以上の電気自動車(バッテリー・エレクトリック・ビークル=BEV)を発売し、電動化モデルの販売台数を全体の約40%にすることを目指している。
今回、発表されたe-tron Sportbackについて、アウディジャパンのフィリップ・ノアック代表取締役社長は「欧州でもe-tronは順調に推移しています。今回のe-tronスポーツバックの目標販売台数は200台を予定しいます。今後、e-tronを販売するディーラーを増やしていくなど、電動化戦略に積極的に取り組んでいきたい」と述べた。
アウディe-tron Sportbackのパワートレインは前輪、後輪をそれぞれ駆動する、併せて2基の電気モーターを搭載している。システム最大出力は300kWで、0-100km/h加速は5.7秒をマークしている。
また、95kWhのエネルギー容量を誇る駆動バッテリーを搭載することにより、1充電あたりの航続可能距離は最大405km(WLTCモード)を実現させた。
駆動方式は2基の電気モーターによって実現する新時代のquattro、電動4WD。ほとんどの走行状況ではリヤのモーターのみを使用するが、ドライバーが大パワーを求めた場合などはフロントのモーターも瞬時に作動する仕組みだ。
ボディはアルミとスチールを適材適所に配置することで軽量・高剛性を実現。駆動バッテリーはボディ下部のホイールベース間に配置することで、車両の低重心を実現している。
■サイドミラーに代わり、小型カメラで左右後方視界を確保
また、アウディ初の装備として、バーチャルエクステリアミラーを設定。標準のドアミラーに代えて、小型カメラにより車両側方の視界を確保した。カメラが捉えた映像は、ダッシュパネルとドアの間に設置されたOLEDディスプレイに表示される。
ボディサイズは全長4900mm、全幅1935mm、全高1615mm。ホイールベース2930mmだ。エクステリアデザインは、アウディQファミリーをイメージさせる8角形のシングルフレームグリルが採用された。一方、プラチナグレーのフレームや下部に配したe-tronのロゴによって、ほかのQファミリーと差別化されている。
インテリアは、水平基調のダッシュボードの中央にふたつのMMIタッチレスポンスのディスプレイを上下に配置。アウディバーチャルコックピットなど、デジタルオペレーション機能も完備する。また、細部にオレンジカラーを採用することで、e-tronの個性を際立たせている。
居住空間は、クーペボディ化によってe-tronに比べると後席ヘッドルームが20mmほど小さくなっている。その一方でラゲッジ容量は615リッターを確保。後席の背もたれを折り畳むと、容量は最大で1655リッターまで広がる。オプションの電動テールゲートは、足の動きによって開閉可能だ。
走行面ではダイナミックハンドリングシステム『アウディドライブセレクト』により複数のドライブコンポーネントの特性を、7つのプロファイルの間で切り替えることができる。その結果、スムーズで快適な乗り心地から、スポーティで安定したハンドリングまで、幅広く車両の特性を変化させることが可能となった。
日本仕様のeトロン・スポーツバックの充電には、標準装備となる家庭用の普通AC(交流200V 標準3kW、オプションで8kW対応)充電器と、公共の急速DC(直流)充電器が対応する。公共の充電設備としては全国に7800カ所に設置されているCHAdeMO規格の急速充電器(出力50kWまで)を利用可能だ。
なお、e-tronの95kWh(正味容量86.5kWh)のバッテリーを0%から80%まで充電するための所要時間は、50kWの出力で1時間半かかる。
日本導入グレードは実質ひとつで『e-tron Sportback 55 quattro 1st edition』が1327万円(税込)、同グレードの『バーチャルエクステリアミラー仕様』が1346万円(税込)となっている。
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