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「闘い続ける永遠のライバル“GT-R vs ポルシェ”」必然だった巡りあわせ~ BNR32 × Type964 ~

掲載 更新 30
「闘い続ける永遠のライバル“GT-R vs ポルシェ”」必然だった巡りあわせ~ BNR32 × Type964 ~

因縁めいた関係は1989年からはじまった!

世界に先駆けて4WDスポーツカーとして登場したBNR32とタイプ964

「闘い続ける永遠のライバル“GT-R vs ポルシェ”」必然だった巡りあわせ~ BNR32 × Type964 ~

RB26DETTとアテーサ4WDを引っさげて登場したBNR32以降の第2世代GT-R。チューニングに対するポテンシャルの高さは今更説明するまでもなく、様々なステージで現役マシンが数多く存在していることからもそれは明らかだろう。

一方、リヤエンジン&リヤドライブという特殊な駆動方式を熟成し続け、いつの時代も世界で一線級のパフォーマンスをキープしてきたのがポルシェ911だ。ここ数年は国産チューナーが手がけるチューンドポルシェも見られるようになってきた。そんな経緯から、速さにおける勢力分布図を塗り替えるだけの実力を持った第2世代GT-Rと、“路上の帝王”なる異名を持ち圧倒的な速さを見せつけてきたポルシェが激突するのは必然。ここでは、そんなGT-Rとポルシェのライバル関係を紐解いていく。

BNR32のデビューは1989年8月。当時盛り上がっていたツーリングカーレース・グループAクラス制覇のために開発されたBNR32は、新開発の専用エンジンRB26DETTを軸に、後輪のスリップ率に応じて前後トルク配分を0:100から50:50まで連続的に可変させる4WDシステム“アテーサE-TS”や、操安性を高める4輪操舵システム“スーパーHICAS”を搭載するなど、当時の日産が持てる技術を惜しみなく投入した先進的なマシンだった。

もちろん、ツーリングカーレースへの参戦を前提に設計されただけに、チューニングに対するポテンシャルも十分。最高出力280psというのは、あくまでも自主規制に対応した仮の姿でしかなく、ブーストアップで軽く400psに達し、エンジン自体の耐久性はグループAマシンがそうだったように600ps近くを誇った。

さらに、バブル景気という時代的背景もあってBNR32はすぐさま格好のチューニングベースとしてもてはやされ、国産車チューンのレベルを大きく、しかも一気に引き上げることになった。当然、それまで歴然としていたポルシェに対するパフォーマンスの差を縮めることに成功。互角以上に闘えるマシンとして登場したBNR32は実にエポックメイキングな1台なのだ。

一方、同じ1989年、ポルシェ911もタイプ964へとフルモデルチェンジ。伝統のリヤエンジンリヤ駆動を採用するカレラ2の他、ポルシェ初の量産フルタイム4WDモデル、カレラ4もリリースされた。そのメカニズムはアテーサE-TSと全く異なるが、後にハイパフォーマンスカーにおける主流が4WDに傾いていくキッカケとなったのは事実。だからこそ、世界に先駆けて4WDスポーツカーとして登場したBNR32と964には因縁めいた関係を覚えてしまうのだ。

また、964のサスペンション形式は先代930と同じフロントストラット、リヤセミトレーリングアームながら、トーションバースプリングを廃して一般的なコイルオーバー式を採用。操安性やコーナリング限界性能も高められた。

その後、91年に964ターボがリヤエンジンリヤ駆動で登場。KKK製K27タービンで武装された3.3Lエンジンは320psを発揮した。さらに93年には排気量が3.6Lに拡大され、最高出力を360psに高めた964ターボ3.6へと進化。ちなみに、ターボモデルはワイドフェンダーや大型リヤウイングを備えるのが、カレラ2/4に対する外観上の大きな違いとなる。その他、カレラ2をベースに徹底的な軽量化を図ったカレラRSが用意されるなど、幅広いラインアップを持つのが964の魅力であり、特徴と言っていい。

同年代に登場したそんな2台の高性能ロードゴーイングカーが、ストリートでお互いを意識しないわけはない。チューンドGT-Rとポルシェの闘いは、ココに幕が切って落とされたのである。

■SKYLINE GT-R[BNR32]SPEC

全長×全幅×全高:4545×1755×1340mm/ホイールベース:2615mm/トレッド:F1480 R1480mm/車両重量:1430kg/エンジン型式:RB26DETT/エンジン形式:直列6気筒DOHC+ツインターボ/ボア×ストローク:φ86.0×73.7mm/排気量:2568cc/最高出力:280ps/6800rpm/最大トルク:36.0kgm/4400rpm/サスペンション形式:FRマルチリンク/ホイールサイズ:FR8J/タイヤサイズ:FR225/50-16

■PORSCHE911TURBO[Type964]SPEC

全長×全幅×全高:4245×1780×1310mm/ホイールベース:2272mm/トレッド:F1430 R1490mm/車両重量:1470kg/エンジン型式:M30/69/エンジン形式:空冷水平対向6気筒SOHC+シングルターボ/ボア×ストローク:φ97×74.4mm/排気量:3299cc/最高出力:320ps/5750rpm/最大トルク:45.9kgm/4500rpm/サスペンション形式:Fストラット Rセミトレーリングアーム/ホイールサイズ:F7J R9J/タイヤサイズ:F205/50-17 R255/40-17

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みんなのコメント

30件
  • 量産メーカーが頑張った記録だね。
    R32に限らず、他メーカーも個性を発揮していた狂気の時代。
  • ポルシェとしては初期のスカイラインGTは眼中に無かったはず。
    さすがにR32からは意識しただろうな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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