もくじ
ー HWAと共同開発 ル・マンカーがモチーフ
ー インテンサ・エモツィオーネ 主要スペック
ー ノンハイブリッドの選択
HWAと共同開発 ル・マンカーがモチーフ
かつてグンペルト・アポロを生産していたメーカーが、「アポロ」として再建。インテンサ・エモツィオーネの開発にあたり、メルセデス-AMGのDTMレーシングプログラムを指揮するスペシャリスト集団「HWA」の開発陣と協業することを発表した。
HWAはDTM史上もっとも成功したチームを率いているが、以前は1990年代のル・マン・マシンの象徴、メルセデス・ベンツCLK-GTR GT1の開発にも携わっていた。このことからも、アポロが言うところの「もっともエモーショナルで本質的なドライビング・エクスペリエンス」をインテンサ・エモツィオーネが実現するために、HWAが果たす役割が大きいことが想像できる。
アポロは、インテンサ・エモツィオーネのことを「かつてのGT1を現代に蘇らせた唯一のマシン」と表現している。そのスペックを紹介しよう。
インテンサ・エモツィオーネ 主要スペック
生産台数は10台。価格205万ポンド(3億円)。サーキットユースにフォーカスした究極の2座モデルで、公道で走らせることができる国はほとんど存在しないだろう。自然吸気のV12エンジンは、
・最高出力:780ps
・最大トルク:77.4kg-m
・レッドゾーン:9000回転~
というスペックだ。
ボディ・コンストラクションは、オールカーボン構造。ルーフレスのバスタブは、重量わずか105kg。これにカーボンのボディワークが組み合わされる。車重は1250kg。パワートルクレシオは1tあたり624psだ。
0-100km/h加速は2.7秒。マクラーレンP1より10%も速いことになる。トップスピードは335km/hを記録する。
インテンサ・エモツィオーネの攻撃的なエクステリアはエアロダイナミクスが考慮されており、大きな固定式リアウイングやリア・ディフューザー、バーティカルフィンなどを装着。アポロによると、大きなグリップを生み出すことに貢献しており、コーナリング時の横Gは2Gに達し、300km/h走行時のダウンフォースは1350kgを発生するという。
ノンハイブリッドの選択
アポロのノーマン・チョイ社長は、この新モデルは電動化の道をあえて選ばなかったと話している。「われわれは、今日のスーパーカーでは技術革新や自動化が進み、クルマとドライバーの純粋でエモーショナルな関係が失われていると感じています」
インテンサ・エモツィオーネが、2016年にジュネーブで発表されたアポロ・アロー・コンセプトの影響を受けたことは明白だ。同社はアローの市販モデル、つまりインテンサ・エモツィオーネに続いて、過激さを抑えた公道向けバージョンが生産されることも示唆している。
なお、アポロはスーパーカーメーカーの「スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス」と以前からつながりがあり、過去には、両社が共同開発をはじめるというニュースが流れたこともある。しかしインテンサ・エモツィオーネに関しては、今のところパートナーシップが結ばれたという発表はない。
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