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無数のスリーポインテッド・スター、開かないボンネット!? [メルセデス・ベンツEQE試乗記]

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無数のスリーポインテッド・スター、開かないボンネット!? [メルセデス・ベンツEQE試乗記]

これまでのメルセデス・ベンツとは一線を画する斬新なデザインを身に纏うEQE。スリーポインテッド・スターが多いのは、新しいメルセデスEQの特徴!?

フロントを彩るブラックパネル

メルセデスEQ第2章! すべてが新しいミドルサイズEVセダン登場 [メルセデス・ベンツEQE試乗記]

最近のメルセデス・ベンツは、エッジが少なく、曲面によってエクステリアを表現する「Sensual Purity(官能的純粋)」をデザインの基本にしている。

このEQEも張りのある面で構成されるボディがメルセデスらしいが、フロントマスクの印象は他のモデルとは大きく異なる。ボンネットの先端がせり出した“逆スラントノーズ”にサメの鼻先をイメージさせるデザインを施したフロントデザインが多いなか、このEQEはEV化により不要になったラジエターグリルの代わりに、大きなブラックパネルを配置することで、メルセデスEQ独自のフロントマスクをつくりあげているのだ。格子のないブラックパネルには中央に大きなスリーポインテッド・スターが鎮座し、そのまわりを細かいスリーポインテッド・スターが囲むデザインのおかげで、一見していつものメルセデスとは違うクルマであることがわかる。

滑らかなフォルムはいかにもエアロダイナミクスに効きそうだが、さらに必要以外の場面ではボディに格納されるシームレスドアハンドルや、ユーザーが開閉できない仕組みのボンネットなども、エアロダイナミクスに貢献するという。

エンジンオイルのチェックこそ不要のEVだが、「ウォッシャー液の補充はどうするの?」という問いには、左フロントフェンダーのサービスフラップから補充できる仕組みになっている。

クーペのような優雅なルーフラインとサッシュレスドアを採用するEQEは、EQSとともに“4ドアクーペ”といえる佇まい。ちなみに、EQEがトランクリッドを備えるのに対し、EQSが大型のテールゲートを持つのが大きく異なるところ。Eクラスのように、EQEにだけステーションワゴンボディが用意されないかなぁと期待してしまうのは私だけだろうか。

話題の「MBUXハイパースクリーン」が選べるのはEQE 53 4MATICだけ

フロントマスクを特徴づけるブラックパネルに加えて、室内にもスリーポインテッド・スターが散りばめられている。ダッシュボードを彩る大きなパネルにも、リングのないスターマークが整然と配置されているのだ。しかも、夜間には無数のスリーポインテッド・スターが光を放ち、乗員の目を楽しませてくれるのもうれしい。

一方、昼間の眺めは、助手席前の広大なパネルがやや素っ気なく思えてしまう。それもそのはずで、ここは「MBUXハイパースクリーン」があるべき場所なのだ。この装備は、運転席のコクピットディスプレイ、中央のメディアディスプレイ、助手席のフロントディスプレイを1枚ガラスのワイドスクリーンで覆ったもの。メディアディスプレイとフロントディスプレイには有機ELが用いられ、助手席の乗員にかぎり目の前のディスプレイで動画などが楽しめる。それ以上に見た目のインパクトが強く、MBUXハイパースクリーンがあるのとないのとでは、まるで別のクルマのようだ。

ただ、MBUXハイパースクリーンはオプションのデジタルインテリアパッケージ(価格は99万8,000円!)として提供されるうえ、試乗したEQE 350+では選択不可能。つまり、EQE 350+では、最新のSクラスやCクラス同様、コクピットディスプレイとメディアディスプレイが独立したコクピットとなるのだ。MBUXハイパースクリーンを手に入れたければ、現状ではEQE 53 4MATICを選ぶか、いっそのことEQS 450+にグレードアップする必要がある。なんとかEQE 350+でも装着できるようになるといいのだが。

Mercedes-Benz EQE 350+

全長:4,970mm 全幅:1,905mm 全高:1,495mm ホイールベース:3,120mm 車両重量:2,390kg 前後重量配分:前1,150kg、後1,240kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:176Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:624km リアモーター最高出力:215kW(292ps)/3,559-15,913pm リアモーター最大トルク:565Nm/0-3,559rpm バッテリー電力量:90.6kWh モーター数:後1基 トランスミッション:1速固定 駆動方式:RWD フロントサスペンション:4リンク式 リアサスペンション:マルチリンク式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク タイヤサイズ:255/45R19 最小回転半径:4.9m 荷室容量:430L 車体本体価格:12,510,000円 ※AMGラインパッケージ、パノラマスライディングルーフ装着車

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