■「タイプR」に近い「スポーツシビック」登場か?
ホンダは2024年1月12日から3日間開催されたカスタムカーイベント「東京オートサロン」において、今年秋発売として新型「シビックRS」を世界初公開しました。
「よりスポーティなモデル」として注目されるシビックRSは、果たしてどんな仕様で登場するのでしょうか。
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その中身について、公式には「6速MTを搭載」としか明らかになっていませんが、MTを組み合わせるということは、少なくともハイブリッドではなくガソリンエンジン搭載と考えるのが自然でしょう。
実際に展示された車両もプロトタイプとはいえ、ハイブリッドを示す「e:HEV」のエンブレムは装着されていませんでした。
そうしたなか、実はすでに現行モデルのシビックRSが発売されている国があります。それは東南アジアのタイです。
しかし、タイのシビックRSはハイブリッドシステムを搭載するセダン(トランスミッションもMTではない)なので、日本に用意されるハッチバックのシビックRSとは別物だと考えたほうがよさそうです。
いっぽうで、シビックの「タイプR」ではないスポーツモデルといえば、北米向けのセダンに「シビックSi」というグレードがあります。
こちらはRSではありませんが、その中身は非常に興味深い仕様です。
まず、サスペンションはアーム類のブッシュをタイプRと同じ仕様にしたうえで、専用セッティングを施しコーナリング性能を向上。ブレーキも大型化して止まる性能も高めています。
トランスミッションは、シフトレバー取り付けブラケットをタイプRと同様としてシフトフィーリングを改善した6速MTを採用しました。
そこにタイプRをベースとした、応答がより早く鋭いレブマッチングシステムを採用し、シフトダウン時のエンジン回転を制御するなど、しっかり手を入れてスポーティな運転感覚を作り上げていることがわかります。
気になるエンジンは、1.5リッター「VTEC」ターボを搭載。通常のシビックガソリンモデルと同じですが、注目は専用のチューニングが施されていることでしょう。
最大出力はノーマルの182馬力から203馬力までアップ。しかも単なるパワーアップではありません。
最大トルクの発生回転域を上げることで、パワーの伸びも6000rpmからレッドゾーン手前の6500rpmの間でさらに盛り上がるようにチューニングしているのがポイントです。
より速くなるだけでなく、高回転の刺激を高めてよりエモーショナルな特性を作っていると言っていいのではないでしょうか。
そのうえで、フライホイールは(Siの従来モデルに比べて)約26%軽量化。フライホイールを軽くすることで、レスポンスもアクセルオフ時の回転落ちもよくなっているというわけです。
そして、なんといってもトピックは、随所にシビックタイプRのテクノロジーが投入されていることではないでしょうか。
裏を返せば、それだけ走りに対する性能がアップしているということに他なりません。
話を日本向けのシビックRSに戻すと、ホンダ関係者は東京オートサロンで「(フィットRSなどと比べて)普通のシビックとの違いが多く、普通のシビックとシビックタイプRの中間に相当するポジション」と言います。
その言葉は北米のシビックSiにもピッタリ当てはまりますし、中身を5ドアハッチバックに移植して、シビックRSとして販売すればしっくりくると感じるのは筆者(工藤貴宏)だけでしょうか。
というわけで確定情報ではありませんが、状況から判断すると、北米で展開しているシビックSiのメカニズムを搭載したものが、シビックRSとして日本へ導入されるというのが筆者の見立てです。
正解は、約半年後に明らかになることでしょう。期待して待ちたいのと同時に、その内容はRSというよりもタイプSに近いと考えます。
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みんなのコメント
そんな訳ないだろ。仕様からして逆に遠いぐらいでノーマルに近い。
今のホンダのどこに追加グレード用エンジンを新開発するお金があるんだよ。