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ルノー アルカナに試乗──F1マシン由来のハイブリッドシステムを搭載したクーペSUVの走りとは?|Renault

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2022年5月26日(木)に発売されるルノーの新型クーペSUV「アルカナ」。ルノー独自のハイブリッドシステムを搭載した同車に試乗、その走りをリポートする。

Renault Arkana|ルノー アルカナ

F1マシン由来のハイブリッドシステムを搭載したクーペSUVアルカナが日本上陸|Renault

ルノー アルカナに試乗──F1マシン由来のハイブリッドシステムを搭載したクーペSUVの走りとは?

2022年5月26日(木)に発売されるルノーの新型クーペSUV「アルカナ」。

ルノー独自のハイブリッドシステムを搭載した同車に試乗、その走りをリポートする。

Text by OGAWA Fumio|MOCHIZUKI Hirohiko

モータースポーツの世界では広く用いられてきたギアボックスを採用

スタイリッシュなSUVとして、魅力的なルックスを持つルノー「アルカナ」が2022年5月26日に日本発売される。4月下旬にちょっと早めの試乗がかなった。ルノー渾身ともいえるガソリンハイブリッドで、意外なほど走りが力強いうえに、燃費もかなりよい。

アルカナの特徴は、1.6リッター4気筒ガソリンエンジンに、電気モーターを組み合わせた、いわゆるシリーズパラレル式と呼ばれるストロングハイブリッドシステムにある。もうひとつは、ギアボックスを採用して、加速性と高速での燃費を追求しているのも、注目すべき特徴だ。

日本のトヨタ「プリウス」やホンダ「シビックe:HEV」は、やはりシリーズパラレルハイブリッドの先達だが、欧州での使い勝手をみた場合、市街地での使用に振り過ぎているのがデメリット。高速走行時の燃費や快適性に劣るので、そのネガをつぶそうと開発されたのがアルカナなのだと説明された。

欧州では電気自動車への移行が進んでいる感があるが、長距離を走る人にとって、充電施設の不足は依然ハードルとなっている。かといって燃費で有利だったディーゼルエンジンは、排ガスの点で、もはや新型車に採用はできない。代替策として開発されたのが、今回のハイブリッドガソリンユニットなんだそう。

先述した高速走行の快適性を確保するためにルノーが採用したのが、新開発の変速機。特徴は、ドグギアを使っている点。メリットは、従来のようにクラッチやシンクロメッシュを使わない点。

滑らせないのでエネルギーが無駄にならない。しかも素早くエンジンと駆動系が締結するので、変速に要する時間も短縮できる。そのためラリーやフォーミュラカーといったモータースポーツの世界では以前から広く用いられてきた。

問題は、操作にドライバーの技術が必要となる点。いきなりギアとギアが噛み合うので、失敗すると変速できない。そこでアルカナでは、変速機のためにモーターをもうひとつ搭載。電子制御でタイミングを合わせて、動力源と駆動系のギアを締結する。

ルノーが自慢する通りの、力強く意外なほど静かな走り

ルノーが自慢する通りの、力強く意外なほど静かな走り

ギア付きの変速機を使っているので、どの速度域で加速しても、もたつくことがない。スパッと適切なギアが選ばれる。高速でも気持ちよく加速するうえに、良好な燃費が得られる。「メリットがたいへん多いシステムだし、メインテナンスも楽です」。日本法人のルノージャポンの技術担当者は、アルカナの試乗会場で説明してくれた。

ドライビングの印象は、ルノーが自慢する通り、どんな状況でも、力強く、速く、意外なほど静か、というものだ。日産「ノート」などのe-Power(駆動用バッテリーに電気を供給するためにエンジンを搭載するシリーズハイブリッド)という選択肢も、開発初期の段階ではテーブルの上に並べられていたはずだが、やはり高速走行性を考慮すると、今回が最善の策と結論づけたようだ。

アルカナのハイブリッドシステム、いいな、と思うのは、特に、中間加速といって、たとえば高速をゆっくり流していながら、ぱっとアクセルペダルを踏み込んだときだ。低いギアにすかさず入って、アルカナは瞬時に加速する。

エンジンの最高出力は69kW、最大トルクは148Nm。そこにモーターの205Nmが上乗せされる。ものすごく大きな数値ではないものの、加速性は十分。バカっ速くはないものの、気持ちよく速度が伸びていく。

足まわりの設定も、ややフロントサスペンションは硬いかなと思うものの、決して乗り心地は悪くない。路面がうねっていても、追従性がよくて、決して不快に跳ねたりしない。スムーズで、快適だ。後席も広くて、長距離が得意な感じがよく分かった。うまい設定で、欧州車ならではと感心。

運転支援システムも充実していて、ストップ&ゴー機能付きアダプティブクルーズコントロール、車線中央維持支援機能、歩行者検知機能付きアクティブエマージェンシーブレーキ、360度カメラなど、日本車に準じた装備が用意される。

クーペライクといって、輪郭が弧を描いたキャビンは見た目にコンパクトに仕上げてあり、それにタイヤの存在感を強調したボディの組み合わせ。そんなにアグレッシブでないが、埋没もしない。クルマ好きな人のクルマだなあと思う。燃費はリッターあたり22.8km(WLTC)と驚異的。価格は429万円だ。

Renault Arkana|ルノー アルカナ


ボディサイズ|全長4,570×全幅1,820×全高1,580mm
ホイールベース|2,720mm
トレッド前/後|1,550/1,560mm
車両重量|1,470kg
エンジン|1,597cc自然吸気直列4気筒
エンジン最高出力|69kW(94ps)/5,600rpm
エンジン最大トルク|148Nm(15.1kgm)/3,600rpm
メインモーター最高出力|36kW(49ps)/1,677-6,000rpm
メインモーター最大トルク|205Nm(20.9kgm)/200-1,677rpm
サブモーター最高出力|15kW(20ps)/2,865-10,000rpm
サブモーター最大トルク|50Nm(5.1kgm)/200-2,865rpm
トランスミッション|4段ドッグクラッチマルチモードAT
駆動方式|前輪駆動
サスペンション前|マクファーソン
サスペンション後|トーションビーム
ブレーキ前|ベンチレーテッドディスク
ブレーキ後|ディスク
タイヤ|215/55R18
WLTCモード燃費|22.8km/ℓ
定員|5人
価格|429万円



ルノーコール

Tel.0120-676-365(9:00-18:00、年中無休)

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