もくじ
ー XK復活計画の存在
ー XKのプラットフォームは
ー スポーツカーの重要性
ー ジャガーにおけるXKの歴史
ー 新型XKはどんなクルマになるのか?
ー 自動化が進んでもドライバーズカーは生き残る
ジャガーF-タイプ、2.0ℓ4気筒に試乗 サウンドや燃費、走りの印象は?
XK復活計画の存在
ジャガーXKを復活させる計画が勢いづいているようだ。ジャガーの商品戦略を統括するハンノ・カーナーがそれを認めた。
ジャガー・ランドローバー(JLR)の今後10年間の開発計画を担当する彼は、AUTOCARに対してスポーツカーセグメントに注力していくことを明らかにしたのだ。
現在、ジャガーはE-PACEやF-PACEなどのSUVが販売の多くを占めている。2017年には、ジャガーの売り上げの40%がF-PACEであった。いっぽう、XKは2014年に生産を終了している。
「F-タイプは大成功でした。われわれは、スポーツカーたちが大好きです」と彼は語る。「あえて複数形を使わせてもらいました。スポーツカーにもさまざまな派生型がありますが、スポーツカーというジャンルであることがとても重要なのです」
カーナーの発言はジャガーのデザイン部門ボスのイアン・カラムが語ったスポーツカーファミリーを開発したいという思いに呼応している。
昨年、カラムはXKの復活構想についてAUTOCARに話してくれた。「わたしは2シーター(F-タイプ)と2+2の両方を作りたいと考えています。現在そのための構想を練っているところです。公式な承認はまだなにも得ていませんが、デザインに着手しています」
カラムのチームは次期型XKのデザインコンセプトをほぼ完成させたと見られている。しかし、このプロジェクトは全く新しいものであり、2021年ごろまでは登場しないだろう。
XKのプラットフォームは
カーナーの長期計画や彼のコメントを鑑みるに、ジャガーの新しいスポーツカーファミリーはJLRの新プラットフォーム戦略に依存するものとなるだろう。現在のF-タイプは以前のXKのプラットフォームを大幅に改良したものを使っており、2019年ごろまでに交代予定だ。新型F-タイプにはより2+2にも対応できるより柔軟なアーキテクチャが採用されると見られている。
「フレキシブルなアーキテクチャを使うという案には賛成です」とカーナーはいう。彼は、複数種類のパワートレインにまで対応できるプラットフォームの開発まで示唆した。
しかし、これが次世代スポーツカーにまで適用されるかは不明だ。これは最新のプラットフォームですらプラグイン・ハイブリッドの補機類を搭載できるかどうかもはっきりしていないことが理由だ。
「ハイブリッドのスポーツカーは環境性能と官能性を両立できるという意見もあります」と彼はいう。「多くのひとはエンジンのサウンドを好みます。これは事実であり、スポーツカーの象徴でもあるでしょう」
「わたしはいつの日か、電動のスポーツカーの時代が来ると考えています。しかし、バッテリーとエンジンを組み合わせるというステップもあると思います。とりあえず現時点では、ジャガーとしていえることはわれわれは今後もスポーツカーを作り続けるということです」
スポーツカーの重要性
F-タイプや次期XKはまず、エントリーレベルの300psを発揮する2.0ℓターボやその他にも直列6気筒が用意されると考えられている。直6は現在F-タイプにも使われるフォード製V6を置き換えるとみられる。
F-タイプとXKにはこれらの他にも最上位版としてSVR仕様が用意されるだろう。F-タイプSVRは580psで0-100km/h加速を3.7秒でこなす。もちろん、4シーター版では重量増にともない多少遅くなるだろう。
2012年の発売以来、F-タイプはジャガーの2シータースポーツカー市場における立ち位置を決める上で非常に重要な役割を果たしてきた。メーカー全体の販売台数に占める割合は大きくないが、北米や中国などの市場では着実な販売実績をあげている。
F-タイプはジャガーがSUVブームに参入する前からのスポーツカーメーカーとしての歴史を象徴するモデルだ。SUV市場がさらに混迷を深める中で、ブランドの差別化は重要だ。
さらに、F-タイプ・コンバーチブルの顧客の4分の3はジャガーを初めて購入する層なのだ。そして、このクルマがそういった顧客のジャガーに対するイメージを変えることにつながっている。
ジャガーにおけるXKの歴史
XKのバッジはジャガーにとって非常に重要だ。1948年のXK120という2シーター・ロードスターがジャガーのスポーツカーの歴史を作ったといってもいい。XK120、XK140、XK150は12年に渡って生産され、それぞれにロードスター、クーペ、ドロップヘッドクーペが用意された。1961年にはE-タイプに取って代わられることになった。
この初代XKに搭載された3.4ℓの6気筒エンジンは183psと28kg-mを発揮した。1952年10月にAUTOCARおこなったXK120クーペのロードテストでは194km/hの最高速度を記録し、「記録可能な最高レベルの速さ」と称された。
アルプスの峠道では、「このクルマはとても落ち着いていて、ドライバーの要求に確実に応えてくれます。本気で飛ばすXKを追い越せるクルマはほとんどいないでしょう」と語った。われわれのテストカーは当時の価格で1255ポンドであった。
XKにとっての新時代は1996年のXK8から始まった。XJSの跡を継ぐこのクルマは新しいV8を搭載し、クーペとコンバーチブルが用意された。これまでのXKと違う点は、2+2のレイアウトが採用されたことだろう。2006年に次のXKが登場すると、それに続いてホット版のXKRが加わった。生産終了の2年前となる2012年には、さらに高性能なXKR-Sも登場した。
新型XKはどんなクルマになるのか?
最近の傾向を見るに、ジャガーは次期型F-タイプやXKのためにスポーツカー用プラットフォームを開発する時期を逃してしまったのではないか。これらのクルマの生産台数は非常に限られており、1車種のために巨額の開発費を投じるのは割に合わないだろう。
2005年から使われ続けている現在のアーキテクチャを再び使うというのは理想的ではないかもしれない。しかし、このオールアルミニウム・モノコックはXKにとってハンディキャップとはならないだろう。ジャガーがこれをどの程度精密かつ賢く改良できるかにかかっている。
より販売台数の多いXKのために、V8ではなく4気筒または6気筒を搭載することを考えると、プラットフォームはわずかに軽量化されるだろう。先代XKのエンジンは非常に贅沢な作りで、スポーティなキャラクターを持っていた。現在のF-タイプのV6も良い仕事をしている。新しいインジニウムエンジンの音や刺激を改善できるかどうかが、XK開発チームにとっての最大の挑戦となるだろう。
ジャガーのデザインチームが、アグレッシブなF-タイプよりも古典的でエレガントなクーペを開発する機会を生かしてくれることを願う。ジャガーのデザイン部門を率いるイアン・カラムはこれが可能な経歴を持っているはずだ。
自動化が進んでもドライバーズカーは生き残る
自動化が進むことによって、むしろクルマ好きにとっての選択肢は広がるだろう。JLRの商品戦略を担当するハンノ・カーナーによれば、今後メーカーはラインナップを二極化しやすくなったという。
多くのひとは自動運転車を日常使いすることになるだろう。しかし、それと同時に運転好きなひとはより楽しいクルマを求めるだろうということだ。
「SVO(JLRのパフォーマンス部門)がクラシックカーをモダンに作り替えたり、サーキット用モデルを作ったりしています。しかし、自動運転車が生活の一部になる日は遠くないでしょう」と彼はいう。
「ただし、誰もクルマに興味を持たなくなる時代というのは想像できません。運転が好きなひとは存在し続けるでしょうし、そんなひとたちのためにわれわれはクルマを開発するのです」
「現在、われわれが満たしきれないほどの需要が存在していますが、これがすぐに変わるとは思えません。もちろん、何よりもスマートフォンが好きな世代もいますが、彼らが歳をとれば運転したくなる日もくるでしょう」
SVRブランドの出現は、ジャガーが現在SとSVRの中間に位置付けるRモデルを存続させるかどうかにも疑いをかけているという。
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