今年5月に滋賀県大津市で発生した、保育園児を巻き込む痛ましい死傷事故。その大津市等の提言を受け、政府が6/18に「未就学児等及び高齢 者運転の交通安全緊急対策」を閣議決定、この11/12に厚生労働省から「キッズ・ゾーンの設定の推進について」という依頼文が全国の関連各機関に通知された。各行政機関はすでに就学児童や高齢者の交通安全を推進すべく「ゾーン30」の整備を進めているが、この「キッズゾーン」というのは、いわゆる幼稚園児や保育園児等の未就学児童を対象とした交通安全推進エリア。そして、そのエリアの交通取り締まり強化の一環としてご存じ、「可搬式速度違反自動取締装置」(移動オービス)が登場する!
活躍の場が広がれば、導入台数が増えるのは必然!
「ながら運転」の厳罰化、「交通の危険」=「交通事故」&「2秒までの注視ならセーフ」はメディアの勘違い! 2秒以下でも立派な違反、事故を起こさなくても免停になる可能性もあり!
当初は「ゾーン30」など、いわゆる生活道路の交通安全のために投入された、移動オービス。が、全国に普及するにつれ、その守備範囲が幹線道路や高速道路まで広げられているのはご存じの通りだ。
ただし、1年前に宮城県警が発表した「導入以来、半年間での移動オービスによる速度取り締まり実績」を見ると、約180日間に実施された取り締まりは131回。1日1回にも足りていない。もちろん、悪天候などのいろいろな事情はあったのだろうが、どっちにしろ、現在の配備台数での運用は、この程度ということだ。確かに一気に5台を導入した愛知県警は、かなりの稼働実績を残している(各SNSでの目撃情報数がダントツ)し、警視庁や神奈川県警は3台、岐阜県警、埼玉県警も複数台を所有し、北海道や三重県なども追加購入を決定しているが、その他の府県は各1台というのが現状。その運用範囲が「キッズゾーン」にまで及ぶとなれば、今後、その導入台数が飛躍的に増えていくことは容易に想像できる。つまり、現時点ではたまにしかみかけない速度取締りが、より日常的になっていくということだ。
ちなみに、「キッズゾーン」は「保育所、地域型保育事業所、保育所型認定こども園、地 方裁量型認定こども園、認可外保育施設(企業主導型保育事業を含む。)、児童発達 支援(医療型を含む。)事業所等(以下「保育所等」という。)が行う散歩等の園外活動等の安全を確保するため」(引用:「キッズ・ゾーンの設定の推進について」)とあるように、各施設の近辺はもとより、幹線道路などの活動範囲にまで及ぶ半径500m以内のエリアのこと。直径1kmというのはかなり広範囲となるため、今後は「ゾーン30」だけではなく「キッズゾーン」もきっちりチェックして、より安全ドライブを心がけて欲しい。
もちろん、当情報局はスピード違反を容認するわけではないし、その場の状況を読むことなく、制限速度を大幅にオーバーして走行する悪質なドライバーはどんどん取り締まるべきだと考えている。が、その具体的な速度測定原理やその精度が公に公開されていないレーザー式オービスを始めとする速度測定機器は、善良なドライバーに対する誤測定によるえん罪を生む可能性がないわけではないというのも事実。これは多くの専門家が指摘する部分でもある。取り締まる側、取り締まられる側、お互いの信頼関係を築き上げるためにも、ぜひ、我々が納得できるような情報公開を望みたい。
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みんなのコメント
広いバイパスなんてやらずに朝、住宅地を爆走するアホンタラを取り締まれ。
7-9進入禁止のスクールゾーンなんて無視するやつらばかり。