現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホイールの軽量化はミニバンでも効果ある? バネ下の軽さがもたらすメリットは「速さ」だけじゃなかった

ここから本文です

ホイールの軽量化はミニバンでも効果ある? バネ下の軽さがもたらすメリットは「速さ」だけじゃなかった

掲載 125
ホイールの軽量化はミニバンでも効果ある? バネ下の軽さがもたらすメリットは「速さ」だけじゃなかった

タイムを追求するわけじゃないデイリーカーでも恩恵は大きい

 スポーツカーのチューニングといえば「はじめの一歩」なのが軽量ホイールへの交換だが、シビアにタイムを追求するわけでもないミニバンなどのデイリーカーでも意味はあるのだろうか? 答えは「イエス」。じつはミニバンにも軽いホイールは絶大な効果を持つのだ。バネ下重量に注目されがちだが、ホイールの軽さから得られるメリットはそれだけじゃない。

アルファードのおすすめカスタムパーツとは?価格やカスタム例をご紹介

バネ下の軽量化はボディの10倍の効果がある!?

 レーシングカーやサーキットユーザーは「ホイールを少しでも軽く」が合い言葉のようになっている。その理由は、バネ下重量の軽量化は走りに効くからだという。

 この「バネ下重量」とは、サスペンションのスプリングよりもタイヤ側の部分の重量のことで、タイヤやホイール、サスペンションのアップライト、ブレーキなどが該当する。この部分が軽くなると、タイヤは上下に動きやすくなり、路面追従性が上がるので普通の軽量化の10倍もの効果があると言われている。

 では、ボディを10kg軽量化して0.1秒速くなったとして、バネ下を10kg軽量化したら1秒も速くなるのかと聞かれると、時と場合によるとしか言いようがないが……。ともかく、バネ下重量を軽くしたほうが圧倒的な効果を得られると言われている。

 タイムを競うレーシングカーでは、ホイールが軽くなることで路面追従性が向上し、クルマの動きも軽く感じられるようになる。それがタイムにつながるわけである。

 ならば、街乗り用のミニバンには関係ないのか、というとそんなことはない。ミニバンにもしっかりと効果がある。

乗り心地だけでなく加減速のレスポンスも向上

 まず、バネ下が軽くなって路面追従性が良くなることで、ミニバンなら乗り心地が良くなる。バタバタしていたサスペンションがスムースに動くようになり、段差から落ちるときも素早くサスが伸びるので「ドスン」と落ちにくくもなる。

 それだけではなく、慣性が減るのも大きなメリットだ。ホイールは回転するので、走り始めでは止まり続けようとするホイールを動かさなければならない。ある程度回転すると、今度は回り続けようとする慣性が発生する。

 ホイールが軽くなると、どちらの慣性も弱くなる。すると走り始めは加速しやすくなり、ブレーキを掛けたときは止まりやすくなる。

 とくにホイールのリム(外周)が軽いものほど慣性が少ない。同じ重さのホイールでも中心部が重くて、外周が軽いホイールの方が慣性が少ないので、転がりやすく止まりやすい。ホイールは重さだけでは性能が測れないのだ。

コスパの良い「鋳造」でも構造にひと工夫したものもある

 そこで各ホイールメーカーでは、ホイールそのものを軽くするために「鍛造」製法を採用したりする。アルミ素材を潰して強くすることで、肉薄でもホイールの強度を確保でき、全体を軽くすることができるわけだ。

 コストに優れる「鋳造」製法の場合でも、リムだけに圧延加工を施すことで、鍛造ほどの軽さは得られないがリム部分が軽くなるので慣性を抑えられ、性能アップに直結する。

 ホイールの軽さは高速道路はもちろん、街中での加減速時もそのレスポンスの良さが伝わってくる。右左折時のステアリングを切ったときにもその軽快感が味わえる。結構お得なチューニングなのだ。

* * *

 純正ホイールは絶対に割れない安全性を確保するために肉厚になっているのと、あえて重くしている側面もある。ある程度重いほうが高速巡航時の安定性は増すからだ。そのため、欧州メーカーではあえてホイールを重くしているとも言われる。高速移動がメインの乗り方ならば、純正ホイールの落ち着きのあるハンドリングも魅力と言える。

 しかし普段乗りから高速まで、あらゆるシーンでクルマをまんべんなく使うのであれば、軽量ホイールのメリットを感じられる場面は多くなるはずだ。

こんな記事も読まれています

全幅1.97mはデカすぎた!? 中身はよかったけど新規市場開拓ならず? 生産終了した[グランエース]に販売現場が思うこと
全幅1.97mはデカすぎた!? 中身はよかったけど新規市場開拓ならず? 生産終了した[グランエース]に販売現場が思うこと
ベストカーWeb
冷静貫徹のサービスパーク/贅沢すぎるデモラン/多くの著名人も来場【ラリージャパン写真日記最終回】
冷静貫徹のサービスパーク/贅沢すぎるデモラン/多くの著名人も来場【ラリージャパン写真日記最終回】
AUTOSPORT web
[発炎筒と発煙筒の違い]知ってた!? 車載するのはどっち!? 意外と知られていない発炎筒の基礎知識
[発炎筒と発煙筒の違い]知ってた!? 車載するのはどっち!? 意外と知られていない発炎筒の基礎知識
ベストカーWeb
96年前のル・マンで優勝したベントレーが東京を走った!「コッパ・ディ東京」に降臨した「オールド・マザー・ガン」とは?
96年前のル・マンで優勝したベントレーが東京を走った!「コッパ・ディ東京」に降臨した「オールド・マザー・ガン」とは?
Auto Messe Web
一番後ろまで段差ゼロ! いすゞの新型路線バス ついに量産開始へ 「市場が待ち望んでいた」モデル
一番後ろまで段差ゼロ! いすゞの新型路線バス ついに量産開始へ 「市場が待ち望んでいた」モデル
乗りものニュース
こちらも“5気筒500PS”級の新型SUVがテスト。週末は連覇王者がポール獲得で僚友が連勝/TC2000第11戦
こちらも“5気筒500PS”級の新型SUVがテスト。週末は連覇王者がポール獲得で僚友が連勝/TC2000第11戦
AUTOSPORT web
新型「GRヤリス」がマフラー交換だけでパワーアップ! 「スーパーターボマフラー/スーパーターボマフラー アーバンマットエディション」がHKSから同時発売
新型「GRヤリス」がマフラー交換だけでパワーアップ! 「スーパーターボマフラー/スーパーターボマフラー アーバンマットエディション」がHKSから同時発売
くるまのニュース
メルセデスAMG、4シーターカブリオレ『CLE』にワイドな専用エクステリアの“53 4MATIC+”を導入
メルセデスAMG、4シーターカブリオレ『CLE』にワイドな専用エクステリアの“53 4MATIC+”を導入
AUTOSPORT web
ニュル「7分37秒」切り アウディRS Q8 パフォーマンスへ試乗 RSシリーズ最強の640ps!
ニュル「7分37秒」切り アウディRS Q8 パフォーマンスへ試乗 RSシリーズ最強の640ps!
AUTOCAR JAPAN
ランボルギーニ「ウラカンGT3 EVO2」を応援する「JLOC AMBASSADOR」を紹介…コスチュームはひと目で分かる大胆トリコローレカラー!
ランボルギーニ「ウラカンGT3 EVO2」を応援する「JLOC AMBASSADOR」を紹介…コスチュームはひと目で分かる大胆トリコローレカラー!
Auto Messe Web
「厳しいシーズンを団結して戦ったことは誇り」フェルスタッペンも予想外の苦戦。転機はモンツァ/チャンピオン会見 (2)
「厳しいシーズンを団結して戦ったことは誇り」フェルスタッペンも予想外の苦戦。転機はモンツァ/チャンピオン会見 (2)
AUTOSPORT web
フェルスタッペン「ラスベガスは今季を象徴するような週末」これまでとは異なる価値を実感/チャンピオン会見 (1)
フェルスタッペン「ラスベガスは今季を象徴するような週末」これまでとは異なる価値を実感/チャンピオン会見 (1)
AUTOSPORT web
「イライラが和らぐ」とドライバーも支持。IMSA、GTDプロ/GTDをめぐるルール変更を発表
「イライラが和らぐ」とドライバーも支持。IMSA、GTDプロ/GTDをめぐるルール変更を発表
AUTOSPORT web
トヨタ版「CX-80」は“4人乗り”仕様! 衝撃的な「カクカクボディ」採用した“個性派デザイン”が凄い! マツダ「3列シートSUV」とは異なる“めちゃ未来”なモデルとは!
トヨタ版「CX-80」は“4人乗り”仕様! 衝撃的な「カクカクボディ」採用した“個性派デザイン”が凄い! マツダ「3列シートSUV」とは異なる“めちゃ未来”なモデルとは!
くるまのニュース
【F1第22戦無線レビュー(2)】「目的を見失うなよ」「自分のレースをしている」戴冠を見据え冷静に走り続けたフェルスタッペン
【F1第22戦無線レビュー(2)】「目的を見失うなよ」「自分のレースをしている」戴冠を見据え冷静に走り続けたフェルスタッペン
AUTOSPORT web
ACコブラ、なぜ「大波乱」を呼んだ? 1960年代の伝説的スポーツカー 歴史アーカイブ
ACコブラ、なぜ「大波乱」を呼んだ? 1960年代の伝説的スポーツカー 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
【今さら人には聞けないEV生活の基礎知識】充電スタンドの種類や探し方、電欠しない充電の仕方など、基本中の基本をお教えします
【今さら人には聞けないEV生活の基礎知識】充電スタンドの種類や探し方、電欠しない充電の仕方など、基本中の基本をお教えします
Auto Messe Web
ニッサンFEがシミュレーター大手のDynismaと提携。競争力向上を狙い特注の新型システムを導入へ
ニッサンFEがシミュレーター大手のDynismaと提携。競争力向上を狙い特注の新型システムを導入へ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

125件
  • 純正と同じサイズで軽い物にすれば違いはわかるけど
    大半の人はアンチアップして重さが変わらないかむしろ増えてしまうから違いがわかる人は少ないかもしれない
  • サスをそのままでバネ下軽くすると乗り心地は悪くなる場合が多いと思うけどね。

    記者さん実際にやったこと無いんじゃないの?イメージだけで記事書いてないか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村