ひと昔前までカローラにはスプリンターという兄弟車があったが、そのスプリンターだけにあってカローラになかったのが「カリブ」という4WDモデル。今のトヨタSUVの元祖ともいえるクルマだが、こいつがタフで実にいいクルマだったのよ!!
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ自動車
乗用車ベースで電制サスに6速ミッション?? GRモデルもビックリ仰天の動力性能よ!! 元祖乗用SUVのカリブを振り返る
■ターセルのシャシーで背の高い4WDワゴンを作ろう!
1982年にデビューした初代スプリンターカリブ
時代は1970年代末。スバルレオーネが火をつけた「乗用車ベースの4WD」が、じわじわと存在感を増しつつあった。
この流れにトヨタは、エンジンを縦置きするFF車「ターセル/コルサ」で応じたのだが、いかんせんセダン&ハッチバックボディでは4WDもインパクトに欠け、存在感を示せずにいた。
「もっと土っぽい匂いのするタフなクルマはできないか」。そんな思いから1982年に誕生したのが、スプリンターカリブだ。
スプリンターを名乗ってはいるが、このクルマ、ベースは前述したターセル/コルサ。同車はエンジンを縦置きするFFのため、プロペラシャフトを伸ばせば容易に4WD化できたというのがその理由。ちなみに当時のカローラ/スプリンターはまだFRである。
ターセル/コルサにはないアクティブさを演出するため、カリブはハイトのあるステーションワゴンボディをまとった。
ボディサイズは当時のカローラ(4代目)よりも大きく、全長は4310mmあったが、それ以上にハイルーフボディとタップリしたホイールクリアランスがオフロード車っぽくて、他車にはないワイルドさが魅力だった。
搭載したエンジンは、3A-UII型1.5リッター4気筒エンジンのみ。こいつに5速MTを組み合わせ、パートタイム式の4WDとした。パワーは83ps、リアアクスルはFRカローラの流用である。
■なんと電制サス「TEMS」も搭載!
こちらはカリブのプロトタイプである「RV-5」
カリブは当時巻き起こりつつあったアウトドアブームに押されてヒット作となる。
背の高いボディは遠くからでもカリブと見分けられるものだったし、ナンバープレートを左に寄せたリアフェイスはオフロード車っぽい雰囲気満点。キャンプグッズなどをたっぷり積める荷室の広さも言うことなしだった。
発売翌年には3速ATを追加、2年目の1984年にはマイナーチェンジを実施し、エンジン出力が85psに向上した。上位グレードAV-IIのMT車はエンジンがツインキャブ仕様となり、出力は90psを誇った。
さらに1986年には2度目のマイナーチェンジを行い、トップグレードのAV-IIツーリングスペシャルに、電子制御サスペンション「TEMS」がおごられた。このモデルのMTはトランスミッションがスーパーローを備えた6速仕様で、初代カリブの到達点ともいえる豪華さを誇った。
独自の地位を勝ち得たカリブは1988年に2代目に進化し、さらに1995年には3代目が登場した。しかし2代目以降はカローラのシャシーを使った派生グレード的位置づけとなり、初代が持っていた「濃さ」が薄まってしまった点は惜しまれる。
街角でカローラクロスやヤリスクロスをみたら、その原点となったスプリンターカリブのことを、ぜひ思い出してほしい!
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みんなのコメント
1600ccのハイメカツインカム!でしたが
パワー不足でブレーキの効きも良くありませんでしたが20代の思い出がたくさん詰まってます。
車内から車高上下できるんですよ。
雪道ではクリアランス確保の為、車高上げて走ってました。
初めての新車で一生忘れることないでしょう。
「ターセルの4WDではインパクト不足故カリブを登場させた」旨の記述がありますが、ベースのターセルに4WDモデルが登場したのはスプリンターカリブよりも後です。
現代のお手軽なパッシブトルクスプリット式四駆と安直に結びつけるのも、噴飯ものです。