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雨は降るのか!? 思い結実のHOPPY 86 MCのポールとまったく読めない決勝レース《GT300予選あと読み》

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雨は降るのか!? 思い結実のHOPPY 86 MCのポールとまったく読めない決勝レース《GT300予選あと読み》

 3年連続。そして今シーズン3度目のポールポジション。このオートポリスというコースでは、GT300マザーシャシー勢、そしてHOPPY 86 MCが強いことは分かっていたが、それでも「あんまりスッキリしない(松井孝允)」というポールポジションだから面白い。今回のスーパーGT第6戦オートポリスはかなり予想がつかないレースとなりそうだが、それを象徴するかのような予選とも言えた。

 もともとこのオートポリスは、タイヤへの攻撃性が非常に高い。また、10月や5月に開催されることが多かったラウンドだが、この9月の暑さのなかでのレースは珍しい。ある意味で非常に読みづらい今季のオートポリスラウンドなのだ。

HOPPY 86松井孝允「チームがABSのトラブルを全力で直してくれたから、この結果を手にできた」/GT300ポールポジション会見

 そんなオートポリスは、もともとJAF-GT車両、そしてGT300マザーシャシー勢がかなり得意。これまでのレースを見ていてもMC勢が上位につけることも多く、特にHOPPY 86 MCの強さは3年連続ポールポジションという成績からも良く分かる。そして、HOPPY 86 MCの土屋武士監督、それに松井と佐藤公哉には、今季はある思いもあった。

 このオートポリス戦に先立ち、つちやエンジニアリングのメインスポンサーを務めていたホッピービバレッジの石渡光一会長が亡くなったのだ。「石渡会長、そしてホッピーがなかったらフォーミュラ・ニッポンに僕が参戦することもなかったし、つちやエンジニアリングがスーパーGTに復帰することも、松井孝允がF4に出て、アジアン・ル・マンに出て、こうしてスーパーGTに出ることもなかった可能性がある(土屋監督)」という存在だった。

 そんな思いもあり、この週末チームは「勝ちたい思いもあるけれど、それ以上に『戦う姿をみせたい』思いがあった」という。

 ただ、そんな土屋監督の思いとは裏腹に、公式練習ではABSのトラブルが出てしまう。そのため松井も佐藤もほとんど周回を重ねることができないまま予選を迎えることになった。さらに、今週末阿蘇山の噴火の影響があるのかは分からないが、GT500でもGT300でも、松井以外にも「グリップ感がない」と口を揃えるドライバーが多かった。

「何がグリップしているのかも良く分からないです(苦笑)。しているといえばしているし、していないといえばしていないし」と松井。

「今日は僕がちょっと失敗もしたのですが、2016年にポールポジションを獲った時もそんな感じでした」

 そんな「手ごたえがない」状態ながら、石渡会長に捧げるかのように結実したポールポジション。土屋監督も「面白いよね」という。

 佐藤はアタックラップで他車に引っかかってしまったこともあり、アタックをやり直した結果、セクター3で苦しんでしまう。とはいえそれでもQ2進出を果たしただけに、自信はあっても良さそうなところだが、「苦しい予感しかないです(苦笑)」という。

 それというのも、明日の天候が読めないからだ。現在(9月7日20時)のところ、決勝日の天気予報は、14時頃に雨が降り出すというものが多い。ちょうどスタート進行の真っ最中だ。一方で、「スタートのときは止んでいて、途中から降ってくる」と読むチームもある。

 いずれにしろ、当日の天候を見ながら決めるしかない。ひょっとするとまったく雨が降らないままレースが行われる可能性もある。チームはドライで想定するしかないのだが、レース戦略は天候なりにしかならないだろう。

 最終的にウエットになると、勢力図も含めて今日とはまったく違ってくる。もし途中までドライでも、そこまでいかにグリップを保つかもまた至難の業だ。

「明日は様子を見ながら、楽しみましょうって感じですね」と土屋監督も言うが、HOPPY 86 MCにとって雨はあまり望まない展開。そして、他のチームも「戦略は明日決めよう」というチームも。ウエットでも雨量がどうなるのか、もし途中で降り出すならチェンジオーバーのタイミングはいつなのか、セーフティカーは入るのか入らないのか。「ピット大混乱のときにどうするか決めよう」という相談も数々聞こえてきた。

 最終的に総合力がモノをいうレースになりそうだが、GT300の予想はまったくつかない。観ている側からは大いに楽しめるレースにはなりそうではあるが。

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