ジャガー・ランドローバー社は2022年11月7日、アメリカのパワー半導体メーカーのWolfspeedと次世代電気自動車向けにSiC(シリコンカーバイド)半導体を供給し、パワートレイン効率の向上と航続距離伸長を実現するための戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
ジャガー・ランドローバーは、2039年までに自社のサプライチェーン、クルマ、サービス、オペレーション全体におけるカーボン・ネット・ゼロ(温室効果ガス排出量ゼロ)を目指し、クルマの電動化を最優先とすることを明言している。
電気駆動のEVやPHEVでは、電費の向上、航続距離の向上が大きなテーマであり、そのカギを握る技術がモーターを制御するインバーター用のパワー半導体の高効率化である。従来のシリコン製パワー半導体(IGBT)より熱損失が少なく高効率なSiC(シリコンカーバイド)半導体(SiC-MOSFET)が注目されている。現時点ではSiC半導体は、大量生産が難しくきわめて高価だ。EVの性能向上を図るためにはこのSiC半導体の確保が必須である。
Wolfspeedの世界をリードするSiC技術は、400Vから800Vまですべての電圧範囲で電気駆動システムを制御することができる。このSiCパワー半導体は、2022年4月に世界最大の200mm SiC製造工場としてニューヨーク州マーシーに開設したWolfspeedのモホークバレー工場で製造される予定だ。この製造工場は完全に自動化されており、WolfspeedのSiC技術の生産能力を大幅に向上させ、EV生産をはじめとする先進技術分野で高まる世界的な需要に応えることができるとしてる。
Wolfspeedの、この先進的なSiC技術を搭載した最初のモデルとして、ジャガー・ランドローバーは「レンジローバー PHEV」を2024年に、翌年には、フルバッテリー電気自動車(BEV)の新しいジャガーモデルを投入する予定としている、
今回の戦略的パートナーシップは、FIAフォーミュラE世界選手権に参戦し、これまで何度も優勝してきたジャガーTCSレーシングチームとWolfspeedの既存の協力関係を発展させたものだ。Wolfspeedの先進的なSiC技術はレースコース上での効率とパフォーマンスを向上させるなど既にフォーミュラEでその成果が確認されている。
ジャガー・ランドローバーは今年2月に、自動運転用グラフィックCPUメーカーのNVIDIA社と業務提携をし、2025年から開始する次世代車両向けのソフトウェア・デファインドによる、先進的な自動運転システムに注力することを発表している。今回の契約はそれに次ぐもので、今後のモダンラグジュアリーなモデルを実現するために、業界のリーダーと戦略的パートナーシップを構築するプログラムをさらに推進させたことになる。
ジャガー・ランドローバーの最高経営責任者であるティエリー・ボロレCEOは、「Wolfspeedは過去5シーズンにわたり、ジャガーTCSレーシングチームとの協力関係を構築してきており、関係は今に始まったことではありません。これをREIMAGINE戦略の一環として、パートナーシップへと発展させ、Wolfspeedの先進的なSiC技術を次世代の電気自動車に組み込むことで、航続距離とパフォーマンスの拡張が可能になります」と語っている。
Wolfspeedのグレッグ・ローCEOは、「Wolfspeedは、ジャガー・ランドローバーと強固なパートナーシップを結び、優れた性能、効率性、航続距離を誇るSiCを活用して、このアイコニックなブランドを電動化するという大胆な取り組みをサポートすることができ、とても誇りに思います。電動化の未来に移行していく世界において、そして、自社によるカーボン・ネット・ゼロ目標を追求するジャガー・ランドローバーにとっても、SiCのエネルギー効率は必要不可欠なものになるでしょう」と語っている。
今回の提携により、ジャガー・ランドローバーはWolfspeedの「A供給保証プログラム」に参加することになり、将来の電気自動車の生産に必要な技術の供給を確保することができるのだ。これにより、ジャガー・ランドローバーの将来の電気自動車製造のためのサプライチェーンが大きく前進したことになる。
wolfspeed 公式サイト
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ジャガー・ランドローバー 公式サイト
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