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こんな時だからこそ!!? 珍グルマ試乗紀行 vol.04 ~ワズ ハンター編~

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こんな時だからこそ!!? 珍グルマ試乗紀行 vol.04 ~ワズ ハンター編~

 いまだ緊急事態宣言も解かれぬ4月-5月のこと。ベストカーでは取材先の選定に頭を悩ませていた。なにせ発表会も中止(または延期・オンラインでの実施)、試乗会も中止、広報車の貸し出しも中止……。どうすんだこれ。

 だがそんな中だからこそ、というべきか、普段はあまり乗ることのないクルマたちに試乗して回ることができた。題して「珍グルマ試乗紀行」。今回は「ワズ ハンター編」をお届け!

待望のe-POWER SUV 新型日産キックス発表! 価格は275万9900 円~

珍グルマ試乗紀行 vol.01 ~ACコブラ427&ランチアストラトス編~ はこちら

珍グルマ試乗紀行 vol.02 ~ダラーラ ストラダーレ編~ はこちら

珍グルマ試乗紀行 vol.03 ~トムス センチュリー編~ はこちら

【画像ギャラリー】新車で買えるゾ! レア物ゴコロをくすぐるロシア車ワズ ハンターをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年5月のものです
撮影・レポート:池之平昌信/協力:オートリ—ゼン
初出:『ベストカー』 2020年6月10日号

■お値段350万円! おろしや国からやってきた硬派すぎるSUV

 70年ほど続いたラダーフレームを捨て、モノコック構造となった新型ランドローバー・ディフェンダーの情報が海外からチラホラ入信する昨今、今回は新車で買える「生きた化石」UAZ(ワズ)・ハンターのご紹介だ。

あまり知られていないロシア車の実力が今、明らかに!

 といっても「なにそれ?」の読者がほとんどだろう。

 ワズは80年ほどの歴史を持つロシアの有名メーカー。バンタイプの「モノ」を知っているマニアはいるかもしれないが、今回試乗したのはさらに希少な「ハンター」というクロカン車だ。

直線的で武骨な魅力を漂わせるリアスタイル。サイドウィンドウはスライド式を採用しているが、慣れるとけっこう便利

 歴史や会社概要といったマニアックなウンチク情報は省いて……、今日は独断的試乗感想の報告を行いたいと思う。

 まずは運転席。非常に武骨&シンプルで、タコメーターなし!

運転席に近いレバーは5速の変速用。その隣のレバーは副変速機。パートタイム式4WDだ。クーラーは標準装備

 それに比べて近代的? なエンジンは一発始動で、けっこう静か。シートは座面と背もたれの平面性が高く、硬め。まるで公園のベンチに薄い座布団敷いて、きちんと座っているかのようだ!

 シフトパターンは普通の5速。クラッチのつながりも違和感はなく、意外というべきか、発進は特に難しくない。

 シフトアップしていくと……、「何だ? この気持ちよさは!?」。

2693cc直列4気筒エンジンの出力は128cc。ハイオクガソリン使用。燃費もまあまあ許せる範囲か!?

 シフトフィールが「レーシー」なのだ!「カコッ、カコッ」っと実に小気味よく決まり、まるでクイックシフトに改造した昔のラリー車のような感じ。

 2.7Lの4気筒エンジンも軽快に回るので加速も良好。1.8トンもある重厚クロカンとは思えないほど、軽快でメリハリのきいた加速をしてくれる。

機械好きに刺さるフロントサスはコイルスプリング式を採用。リアはリーフスプリング。乗り心地は悪くない

 板バネ式の乗り心地も意外と悪くないし、5分も走るといろんなことに慣れてきて、シートのことなどはすでに忘れている。視界も良好で車両感覚もつかみやすい。

 コンパクト(全長4.1m × 全幅1.73m)だが、実際に目のあたりにすると2mを超す全高のせいか迫力があって、もっとでっかく見える。

クッションたっぷり、ではないが、充分実用に耐えるシート

 ウィンカーを点滅させていると、電圧計の針はピクピク動くが、それもチャームポイントみたいなもんだろう。

 あっ、やばい! 気がつけばこのクルマを好きになりかけてるじゃないか! 最初の印象が強烈だっただけに、その反動だろうか?

「KAMA-219」というロシア製タイヤを装着していた。サイズは225/75R16

 ちなみに燃費は一般道5~6km/L、高速10km/Lくらいだとか。

 18年落ちJEEPラングラー(MT幌仕様)を愛車とする筆者は「男らしいクルマだね!」と、よくヒトに言われる。もし、このハンターに乗り換えたら……。

「ナニコレ? ロ、ロシア製?」のあとに「凄い」ときて「漢(オトコ)だなー」となる、きっと。呆然と羨望のまなざしがミックスだろうか。

サンバイザーの裏側にはロシア語。当たり前だがまったく読めない

 子どもや女性は素直に「かわいいクルマね?」と言ってくれるだろう。希少車ゆえに一匹オオカミ感もある!

 つまり、このクルマは全然「ムリめ」などではなく、男の度量、男気が試される一台(350万円・税別)なのである! スパシーバ!

今回、写真に原稿にと、大活躍の池之平カメラマン。写真はもちろん、運転のウデもたしか

■UAZ HUNTER CLASSIC 諸元
・全長 全幅 全高 ホイールベース:4100mm 1730mm 2025mm 2380mm
・車両重量:1845kg
・エンジン:直列4気筒
・総排気量:2693cc
・最高出力:128ps/4600rpm
・最大トルク:21.4kgm/2500rpm
・ミッション:5速MT
・価格:350万円(税別)

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