ロータスが自転車競技で東京オリンピック2020に参戦!

英国の「ホープテクノロジー」とのコラボにより新型トラックバイクを開発

ロータス・カーズを擁するグループ・ロータス内のコンサルティング部門であるロータス・エンジニアリングは、このほど英国の自転車部品メーカー「ホープテクノロジー」と新たにパートナーシップを締結。新型トラックバイクを共同開発したことを発表した。

ロータス・エンジニアリングはホープテクノロジーの協力を得て、この新型トラックバイクのフロントフォークとハンドルバーをデザイン。開発にあたっては、風洞実験をはじめとするテストプログラムに加えて重量を最小限に抑えながら強度を最大化するテストが重ねられた。ライダーからの信頼性を高めるために、ボディ剛性やグリップ部分の感触を高める改善も取り組んだ。

ロータスが自転車競技の分野に参入するのは、実はこれが初めてではない。1990年代にはトラックレーサー「タイプ108」を製造し、1992年のバルセロナ・オリンピックでは、クリス・ボードマン選手のライディングによって金メダルを獲得。さらに1994年のツール・ド・フランスでは個人タイムトライアルを制して、黄色いジャージで有名な「マイヨ・ジョーヌ」を手に入れている。

一方、このたびロータス・エンジニアリングとタッグを組んだホープテクノロジーは、英国ランカシャーを拠点に、30年にわたり自転車向けの革新的なコンポーネントの設計や製造、そしてテストを行ってきた実績をもつ。数え切れないほどの英国のライダーは、これまでホープ製品の恩恵を受けている。

ロータス・エンジニアリングでエグゼクティブディレクターを務めるミゲル・フラゴーソは次のように語っている。
「ロータスは常に軽量のレーシングパフォーマンスの最先端を走り続けており、自転車競技の世界は25年ぶりとなりますが、ロータスのコアバリューをトラックバイクに適用させるためにコラボレーションしました。来年の東京オリンピックに向けてテストが続けられるなか、英国サイクリングチームとの協力を楽しみにしています」

ホープテクノロジーのマネージングディテクター、イアン・ウェザリルのコメントはこうだ。
「フレームには英国で織られたファブリックを使用した高弾性複合材を採用しています。当社には、複合材について30年の経験を持つエンジニアリングのスペシャリストがおります。今回の新型マシンではこれまでのノウハウを生かしながら、よりより製品にするためにさらなる改良を施しています」

両社は、この新型トラックバイクで英国のサイクリングチームが2020年の東京オリンピックに出場する資格を得るため、UCI（国際自転車競技連合）の認可を取得すべく、その条件となる「2019/2020ティソUCIトラックサイクリング・ワールドカップシリーズ」に出場している。

新型トラックバイクは、過去数週間にわたりテスト走行が重ねられてきており、2020年の東京オリンピックでの出場を目指して今後も評価を重ねていくという。