レッドブルの主なライバルとして2023年シーズンのF1をスタートさせたアストンマーチンは、今やポイント圏内でフィニッシュするために厳しい戦いを強いられている。そんな中F1日本GPでは、フェルナンド・アロンソが無線で感情を爆発させ、現状への不満を訴えたシーンがあったが、チームはこれを問題視していない。
ソフトタイヤを履き、10番グリッドからスタートしたアロンソは、レース中6番手まで浮上。しかし上位を走っていたドライバーの中では、最も早いタイミングでのピットストップとなり、「ライオンの前に投げ込まれたようなモノだ」と発言した。
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またレース後半、アロンソはアストンマーチンのストレートスピード不足により、アルピーヌ勢と対峙できないと嘆いた。
アロンソは走行中に鋭い発言をすることで有名であり、チームの競争力低下を背景に、彼のコメントは興味を引くものとなった。
しかしチーム代表のマイク・クラックは、アロンソのコメントは何もおかしいものではなく、チームに批判的というよりもモチベーションを高めるようなものだと考えている。
「20人のドライバーの話を聞けばわかると思うけど、みんな本当に一生懸命なんだ」
「ドライバーがそんなことをしないとしたら、それは果たしてどんなドライバーなんだ?」
「だから私はそれで問題ないと思う。我々としてはそれがモチベーションになるし、物事を違った角度から見ることもできる。だから、まったく問題ない」
クラックは、アロンソが言及し続けたストレートスピードの不足は、チームがタイヤのデグラデーション(性能劣化)に対応するためにハイダウンフォース仕様のパッケージを選択した結果だと説明した。
「(ダウンフォースを)増やせば増やすほど、デグラデーションは良くなる。その逆もあるんだ」
「結局のところ、週末を通してダウンフォースを少なめにするか多めにするか試してきた。そして最終的にあのパッケージでレースをすることに決めたんだ」
「デグラデーションという点では、レース中のクルマのパフォーマンスは予想より少し良かったと思う。だから、正しい選択だったと思う」
クラックは、アストンマーチンの今の競争力不足は、ライバルたちのようにアップデートがうまくいっていないことが原因だと考えている。
「それは開発次第なんだ。あるライバルは大きな進歩を遂げ、あるライバルはそれほど進歩していない。我々は十分なことをしていない」
アストンマーチンがレッドブルから離されたのか、それとも他のライバルが順位を上げただけなのかと問われ、クラックは次のように答えた。
「ギャップが大きくなったというよりは、他のマシンがそのギャップを埋めたということだろう」
「確かに、我々はアップデートからパフォーマンスをもっと引き出したかったけれど、でもまだこれから投入されるモノもあるから、この差を少しは縮められると確信している」
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