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【RSも導入】アウディeトロンGT 日本価格/サイズ/内装 EVの新型4ドア・クーペ 今秋発売へ

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【RSも導入】アウディeトロンGT 日本価格/サイズ/内装 EVの新型4ドア・クーペ 今秋発売へ

はじめに アウディeトロンGTとは

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

【画像】RS eトロンGT、eトロンGT、ポルシェ・タイカン【比べる】 全95枚

画像・諸元は欧州仕様のものを含みます。

4月6日。アウディ ジャパンは「eトロンGT」と、その高性能バージョンである「RS eトロンGT」を日本で公開した。なお、発売は今年の秋を予定している。

eトロンGT、およびRS eトロンGT(以下、eトロンGTと略)は、2018年のロサンゼルス・モーターショーでプロトタイプが発表された。今年の2月にドイツ本国で市販モデルが正式に発表され、現地では受注を開始している。

アウディとしては、すでに日本でも発売されているSUVの「eトロン/eトロン・スポーツバック」に続く、2番目のBEV(バッテリー電気自動車)となる。

eトロン(およびeトロン・スポーツバック)はバッテリーなどをレイアウトしやすい、室内のスペースに比較的余裕のあるSUVであったが、このeトロンGTはスポーティな4ドア・クーペ。

しかも「GT」という名が示すようにグランツーリスモ、つまり長距離ドライブも楽しめるモデルであり、アウディおよびアウディ・スポーツGmbHにおける電動化モデルの先駆的存在となるクルマだ。

では、アウディのエレクトリック4ドア・グランツーリスモ、eトロンGTの概略を紹介していこう。

アウディeトロンGT 外観

eトロンGTのサイズは、全長4990×全幅1965×全高1410mm(RS:1395mm)、ホイールベースは2900mm。

近年、ヨーロッパを中心に流行している4ドア・クーペのスタイリングで、アウディ車の中ではA7スポーツバックに近いプロポーションだ。ルーフラインはそのA7スポーツバックより17mmも低く(欧州仕様)、大容量バッテリーを搭載したEVのパッケージングと、パワフルなプロポーションを備えたグランツーリスモの魅力的なデザインは矛盾しないことを証明して見せた。

アウディのアイデンティティであるフォーシルバーリングスが備わるフロントの六角形シングルフレームグリルは、EVらしく開口部は小さい。

ボンネットは下に大きなエンジンがないから低くフラットになり、優れた前方視界を提供。ボンネット両側のフェンダーは力強いカーブを描き、視界の良さを強調している。

長いボンネットとフラットなフロントウインドウが大きく傾斜したルーフラインへ流れるサイドビューは美しい。サイドウインドウは力強いボディの形状に緊張感をもたらし、リアに向かって大きく傾斜し、なだらかに傾斜したCピラーとともに筋肉質なショルダー部に溶け込んでいる。

鋭いエッジが走る前後のブリスターフェンダーは、初代の「クワトロ」から継承されているもので、このクルマが電動ながら4WDシステムを搭載していることを暗示している。

左右のLEDテールライトはユニークなグラフィックで、フラットなライトストリップで繋げられた。バンパー下にはディフューザーが備わり、トランクリッドにはリップスポイラーが組み込まれ、スポーティなスタイルを完璧に成立。なお空力的に優れたボディのCd値は、0.24を達成している。

アウディeトロンGT 内装

インテリアは、ドライバーを包み込むような「モノポスト」デザインを採用。

ダッシュボード中央はわずかにドライバー側に傾けられ、立体的なインストゥルメントパネルは軽快でスリムな室内空間を演出する。ダッシュボード上部は、大きくエレガントな弧を描く。

全面モニターのメーターパネル「アウディ・バーチャルコックピット」は、インテリアで明確な存在感を示し、ピアノブラック仕上げのベゼルに囲まれたMMIのタッチディスプレイは、インパネの上に浮かんでいるように見える。

上下に2分割されたデザインのインパネ下部には、物理的なボタンのスイッチ類を備え、3ゾーン・オートエアコンのコントロールパネルも設置。テクニカルな外見を与えられたフラットな形状のエア吹き出し口は室内の幅広さを強調し、その両端はアルミニウム製のブラケットで囲まれている。

ダッシュボードは、大きな弧を描きながら左右のドアへとシームレスに繋がり、スポーティなフロントドアトリムのデザインは、フロントセクションのフェンダーエッジに向かって直線的に伸びて、グランツーリスモにふさわしい雰囲気を創出している。

フロントシートは、幅広いセンターコンソールを挟んでスポーティな低い位置にセット。ロングホイールベースの恩恵で、リアシートは大人が2人寛げるスペースが確保されている。

なお日本仕様ではレザーフリーパッケージも設定され、フロアマットはペットボトル、シートは漁網などのリサイクル素材を使用し、ハイテクなルックスとオーガニックなナチュラルさが共存し、新時代のプレミアムを感じさせる。

ラゲッジスペースは、eトロンGTが405L、RS eトロンGTが350Lの容量を備えており、フロントにも85L(欧州仕様値)のラゲッジスペースがある。グランツーリスモとして十分な容量といえるだろう。

アウディeトロンGT パワートレイン/充電/航続距離

電気自動車ながら4WDのエレクトリック・クワトロを採用しているeトロンGTは、前後に2基の電気モーターを搭載している。

eトロンGTのモーターは、フロントが175kW(238ps)、リアが320kW(435ps)を発生し、厳しい走行環境に対応できるよう、それぞれのモーターに余力を残しているため、システム総出力は350kW(476ps)、総トルクは65.3kg-mとなる。

ローンチコントロールONでは最大530psを2.5秒使える。0-100km/h加速は4.1秒(ローンチコントロール使用)、最高速度は245km/hを達成。

RS eトロンGTのモーターは、前は175kW(238ps)でeトロンGTと同じだが、リアは335kW(456ps)を発生。システム総出力は440kW(598ps)、総トルクは84.6kg-mだが、ローンチコントロールONでは646psまでアップ。0-100km/h加速は3.3秒(ローンチコントロール使用)、リミッターが作動する最高速度は250km/hだ。

モーター駆動用のリチウムイオンバッテリーは前後アクスル間フロアの最も低い位置に搭載され、低重心と50:50に近い前後重量配分を達成。総容量93kWh(実際の使用容量は84kWh)のバッテリーの内部構造や取り囲むフレーム、そしてカバープレートはすべて軽量のアルミニウム製。

充電ポートは、フロントホイール後方の左側にAC 200Vの普通充電(8kWまで)、右側に150kWまで対応する急速充電(CHAdeMO)のコネクターが設置されている。

NEDCサイクルにおけるeトロンGTの電力消費量は平均19.6~18.8kWh/100km、RS eトロンGTは20.2~19.3kWh/100km(いずれも欧州仕様値)となっている。平均航続距離は、日本の計測方法では500km以上を実現するという(国土交通省認可申請中)。

アウディeトロンGT シャシー

eトロンGTのプラットフォームは、じつはポルシェのEVスポーツカー「タイカン」と共通の「J1」をもとに、アウディ・スポーツGmbHで開発された。

したがって生産はR8やエンジン車のRSシリーズと同じ、アウディの拠点であるネッカーズルムのベーリンガーホフ工場で行われている。

サスペンションは前後ともスポーティモデルの定番でもあるダブルウイッシュボーン式を採用。リンクやサブフレームを含むほとんどすべての部品は、アルミニウムの鋳造または鍛造となる。

電子制御ダンパーは標準装備で、3チャンバー式エアサスペンションはRS eトロンGTに標準装備、eトロンGTにオプション設定。アウディ・ドライブセレクト・ダイナミックハンドリングシステムも標準装備し、エアサスペンション、ダンパー、電気モーター、2速トランスミッション、リアアクスル・ディファレンシャルロックを好みの設定にできる。

パワーステアリングは電動で、スポーティでダイレクトなギア比が設定され、洗練された作動を特徴とする。

また、オールホイールステアリング(四輪操舵)もオプション設定される。このシステムは、スピンドルドライブを使用することで、リアホイールを最大2.8度ステアすることができるもの。車速が約70km/h以下の領域では、後輪は取回しをよくするために前輪と逆位相に転舵し、約80km/h以上の領域では、走行安定性を高めるために同位相に転舵する。

ブレーキは、eトロンGTではスチールディスクが標準装備されるが、RS eトロンGTではタングステンカーバイドコーティングを施した鋳鉄ディスクを採用。これは、eトロンGTにもオプションで装着が可能だ。

アウディeトロンGT 装備

運転支援システムに関しては、アウディ・プレセンス・セーフティシステムをはじめ、アダプティブ・クルーズコントロール、サイドアシスト、ターンアシスト、エマージェンシーアシストなどを標準装備。

電気自動車ながらeトロンGTはサウンドにもこだわり、ユニークな走行サウンド「eトロン・スポーツサウンド」を装備した。

ラゲッジコンパートメントに設置された2つのコントロールユニットとアンプから構成されるこのシステムは、法令で規定されている20km/h以下での走行時や駐車時の人工音に加え、アウディ・ドライブセレクトの設定に応じて、エクステリアとインテリアのサウンドを別個に生成し、車内と車外にそれぞれ2つ設置したスピーカーから再生する(オプション装備の予定)。

インテリアの項でも紹介したが、インフォテインメント関連は、12.3インチのアウディ・バーチャルコックピット・プラスと10.1インチのセントラルMMIタッチディスプレイを標準装備し、音声によるオンラインサーチやパーソナライゼーション機能をはじめ、Wi-Fiホットスポットを備えたMMIナビゲーションプラスを標準装備し、アウディ・コネクトの幅広いサービスを提供する。

また、急速充電ステーションを使用して最短の充電時間で最速ルートを計算するためのeトロン・ルートプランナーも搭載。

Qi規格のスマートフォン非接触充電や、バング&オルフセンのプレミアムサウンドシステムなども選択が可能だ。

アウディeトロンGT 価格/日本発売時期

冒頭にも記したように、日本での発売は今秋の予定。

消費税込みの日本価格は、eトロンGTが1399万円、RS eトロンGTが1799万円。

なお、日本仕様の詳細に関しては、国土交通省の認可を取得後に発表される予定だ。

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