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サテライトで健闘のルーキーが“満を持して”のポルシェワークス昇格「すべての集大成。誇りに思う」

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サテライトで健闘のルーキーが“満を持して”のポルシェワークス昇格「すべての集大成。誇りに思う」

 2025年、ファクトリーチームであるポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ入りするジュリアン・アンドラウアーは、この昇格を「すべての集大成」と表現した。彼は、このドイツブランドとの長い関係を経て、待望のステップアップを果たす。

 このフランス人は、サテライトチームのプロトン・コンペティションのポルシェ963で2024シーズンのWEC世界耐久選手権に出場し、たびたびの活躍で注目を浴びると、10月にはポルシェのワークスラインアップ入りがアナウンスされた。2025年は、ミカエル・クリステンセンとタッグを組み、5号車ポルシェ963をドライブする。

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■ポルシェ&プロトンとともに階段を昇る

 トップレベルのハイパーカーシートへの昇格は、アンドラウアーとポルシェの関係における最新のステップであり、彼自身が認めるように、その関係は「かなり昔にさかのぼる」。

 アンドラウアーがポルシェで初めてレースに出たのは、2015年にサンテロック・レーシングとポルシェ・カレラ・カップ・イタリアに1回出場したときで、その年のスパ24時間レースのサポートリストに載っていた。

「僕らは2017年にカレラカップ・フランスで優勝し、ステップアップして2年間をポルシェジュニアとして過ごした。その後2年間、若手プロとして活躍した」とアンドラウアーは語った。

「ル・マンでクラス優勝し、たくさんのレースに出場した。2020年、2021年はコロナ禍でプログラムが中断され、少し厳しい道のりとなった」

「そのため、適切なプログラムを組むのは少し大変だったが、僕は常にカスタマーチームを中心に活動していた。ポルシェ、特にプロトンと非常に強い関係を築いた」

「昨年、プロトンから(アジアン・ル・マン・シリーズで)LMP2に挑戦したが、今年はLMDhに出場するチャンスも得られた。それはすごいことだった」

 ポルシェだけでなく、アンドラウアーはクリスチャン・リード率いるプロトンチームにもすぐに感謝の意を表した。2018年のル・マン24時間レースで画期的なLMGTEアマクラス優勝を果たした彼は、のちにカスタマーのポルシェ963でトップクラスの競争にステップアップすることになる。

「これは、すべての集大成だ」とアンドラウアー。

「プロトンとポルシェが長年にわたって僕に寄せてくれた信頼だ。ル・マンについて言えば、僕は過去7年間、毎年、ポルシェとプロトンとともに出場してきたんだ。毎年のことだったから、常にうまく連携することができた」

「そして今日、GTからハイパーカーやプロトタイプにステップアップするのは非常に困難なものだ。なぜなら、シングルシーターのドライバーや若いドライバーがたくさんいるだけでなく、すでにプロトタイプで活躍している、豊富な経歴と経験を持つ熟練ドライバーもいるからだ」

「だから、そこにたどり着く方法を見つけるのは本当に大変だった。ましてや、(持ち込みの)予算を持たず、給料をもらっているような状況ではね。だが、僕らはその方法を見つけた。それは難しかったが、うまくいった。とても誇りに思っている」

■LMDhは、LMP1時代よりも「GTに近い」

 ハリー・ティンクネル、ニール・ジャニとともにプロトンの99号車ポルシェ963に乗って2024年開幕戦のカタールでデビューするまで、トップクラスでのレース経験はなかったアンドラウアー。だが、その後は年間を通じて数々の力強いパフォーマンスで名を馳せた。

 それは、5月のスパ・フランコルシャン6時間レースでピークを迎えた。彼はレースの大部分をリードし、赤旗からのリスタート後にはオー・ルージュでアルピーヌのポール・ループ・シャタンやトヨタのブレンドン・ハートレー、小林可夢偉らを次々とオーバーテイクする走りを見せた。

 アンドラウアーは、プロトンでの2024シーズンが、ファクトリーチームへの昇格を確実にする上で重要だったと考えている。トップクラスのマシンで自分の能力を発揮できたからだ。

「2024年よりも前は、彼らは僕のことを考えることすらできなかったと思う」と彼は語った。

「GTには、両方で活躍できる若くて才能のある選手がたくさんいる。このクルマで速ければ、ほとんどのクルマで速く走れると、本当に信じている」

「昔はGTカーとLMP1の間には、違いがあった。だが現在のLMDhは、GTで運転していたものにずっと近づいてる」

「だから、今年プロトンでハイパーカーを学んだことは、間違いなく大きな助けになったと思う。また、プロトン、JOTA、ファクトリーチームなどと違ってはいても、彼らは僕をチームメイトと比較することができる」

「そして、僕にはふたりのとても良い基準となるべきドライバーがいて、ふたりともとても良い人だし、彼らから多くのことを学べる」

「もちろん、僕らが一緒に戦ったすべてのレースを見ると、僕は常に悪くなかった。コンディションは上下するものだが、僕は常にトップに立ってきた」

「だから、これは良い兆候だと思う。それに加えて、スパで少し輝きを見せたことは、助けになったね。戦うことができたし、予選でうまく走れることもあった。燃料を節約し、タイヤを節約しながら走行を続け、ペースが良く、ミスがなかった」

「結局のところ、必要なのはパッケージ全体だ。速いドライバーはたくさんいるが、ファクトリーチームがドライバーに求める細かい条件をすべて満たすのは、大変なことだよ」

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