年末年始で利用した人も多いのではないだろうか、運転代行。
筆者の地元は、東北のとある田舎。自宅から飲み屋まで遠く、さらに電車の便も悪い。地方だとよくある話で、どこかの居酒屋にみんなで集まるとなるとどうしてもクルマが必要になる。
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家族など誰かに送迎をお願いできればいいが、それが叶わないこともあるだろう。自分のクルマで居酒屋まで行き、「宴もたけなわですが~」というときに電話をかけるなどで運転代行を呼ぶ。
運転代行とは、その文字のとおりお客の代わりに運転する代行業のこと。自分のクルマを運転してきてお酒を飲んでしまったらもうしばらく運転できないわけで、そのクルマを居酒屋の駐車場に放置して帰宅するわけにはいかない。
運転代行を呼ぶと、1台のクルマ(随伴車と呼ばれる)に2人が乗ってやってくる。1人はお客のクルマのドライバー役として、1人は随伴車を運転してお客のクルマについてくる役目。お客とお客のクルマを自宅まで送り届けたら、その2人は随伴車に乗って営業所まで戻るわけだ。
運転代行を初めて使うお客は、「こっち(随伴車)に乗ってもいいですか?」と聞いてくるらしい。確かにタクシーのような感覚になってしまうのもわからないでもないが、随伴車に乗るのは法律で禁じられている。
なぜ禁止なのか。運転代行はあくまでもお客の代わりに「運転を代行する」代行業。なので多くの運転代行業者はタクシーの営業許可を持っていないし、営業許可を持たぬまま随伴車にお客を乗せてしまうと、それは「白タク」行為となってしまう。
「白タク」とは、営業許可を受けず、すなわち自家用車(白いナンバープレート。軽自動車なら黄色)でタクシー営業をしているクルマのこと。タクシーは営業許可を得ているため、緑地に白文字のナンバープレートを装着している。
運転代行としてお客のクルマを運転する人は、もちろん2種免許を保有している。ただ、あくまでも運転代行としての営業でありタクシーではない。だから、お客は随伴車には乗れないのだ。
ここを勘違いしていると、ちょっとした問題が起きる。例えば5人乗りのクルマに友人5人が乗って居酒屋で全員が飲酒したとしよう。「そうだ、運転代行を呼ぼう」となって、いざ電話。運転代行業者がやってきたとする。
2種免許を持った業者がお客のクルマを運転すると、友人のだれか1人は乗車定員からあふれてしまうわけだ。「じゃあこっちのクルマ(随伴車)に乗せてよ」となるのだが、件の理由で随伴車には乗れない。お客はお酒も入っており、ちょっとトラブルになることもあるらしい(筆者地元の運転代行業者談)。あふれてしまった場合は、別途タクシーなどを利用するしかない。
運転代行とタクシーのどちらが安くなるかは一概には言えない。利用する都市や距離、乗り合いの人数などいろいろな条件を加味する必要がある。また、他人に自分のクルマを運転させるのが苦手な人もいるはず。
料金体系としては、「基本料金+走行距離加算」がセットになっている場合が多い。料金に関してはさまざまで、地方都市は安く、都会になるほど料金は高くなる傾向にある。
〈文=driver@web〉
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みんなのコメント
終わる1時間くらい前には電話しておかないと。