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2018年の軽の新車販売、全体に占める割合は? 「2018年12月に売れた日本車」

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2018年の軽の新車販売、全体に占める割合は? 「2018年12月に売れた日本車」

Q:2018年の軽自動車の新車販売は2年連続でプラスを達成。では、全体の新車販売に占める割合は?

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)A:約36.5%。

外国メーカー車、2018年の新規登録台数は? 「2018年12月に売れたインポートカー」

全体の新車販売の527万1987台のうち、192万4044台が軽自動車(いずれも速報値)。つまり、全体の新車販売の3分の1以上が軽自動車だったわけだ。

新型車効果や安全装備の拡充、扱いやすさ、維持費の安さなどが軽自動車のシェア拡大の要因。業界団体の関係者は「かつての軽自動車=セカンドカーの図式は薄れ、いまや世代や性別を問わない人気車に成長している」と示唆した。

2018年の新車販売 2年連続で500万台超

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会がまとめた2018年12月の全体での国内新車販売台数は、前年同月比1.7%減の38万7522台と3カ月ぶりに前年実績を下回った。カテゴリー別では、

・登録車:同4.4%減の25万879台(3カ月ぶりのマイナス)
・軽自動車:同3.6%増の13万6643台(6カ月連続でのプラス)

を記録した。これで2018年(1月~12月)の新車販売の成績は、登録車が前年比1.3%減の334万7943台と3年ぶりのマイナス、軽自動車が同4.4%増の192万4044台と2年連続のプラス、トータルで同0.7%増の527万1987台と2年連続で前年実績を上回り、しかも500万台の大台を2年連続で突破した。

12月単月の登録車のブランド別新車販売台数では、スズキが前年同月比22.0%増(9505台)、ダイハツが同37.3%増(3918台)、三菱自動車が同15.5%増(2644台)とプラスを記録し、ホンダが前年とほぼ同水準(2万7180台)を達成したものの、トヨタ自動車は同10.5%減(10万7317台)、日産自動車は同5.2%減(2万4148台)、マツダは同9.2%減(1万2301台)とマイナスに転じる。また、ブランドイメージの悪化が長引くSUBARUは同22.5%減(7421台)と14カ月連続での前年割れとなった。

この結果、2018年の登録車のブランド別新車販売台数は、日産自動車が前年比4.3%増(42万6323台)、マツダが同5.2%増(17万8739台)、スズキが同16.6%増(12万7727台)、レクサスが同20.8%増(5万5096台)、三菱自動車が同30.4%増(4万6919台)、ダイハツが同25.5%増(3万5212台)とプラスを達成。対して、トヨタ自動車は同5.5%減(147万1079台)、ホンダは同1.1%減(37万7695台)、SUBARUは同17.2%減(11万9330台)とマイナスを記録した。

一方、軽自動車のブランド別新車販売台数は、12月単月でスズキが前年同月比9.0%増(4万1976台)、ホンダが同1.8%増(2万6606台)、日産自動車が同2.1%増(1万2740台)と好セールスを達成したものの、シェアトップには同2.1%増(4万4825台)を記録したダイハツが3カ月連続でつく。これで2018年の軽自動車のブランド別新車販売台数は、ダイハツが前年比1.5%増の61万1569台で首位となり、スズキが同5.5%増の58万6867台、ホンダが同7.7%増の36万9531台、日産自動車が同4.0%増の18万9710台と続いた。

12月の市場動向について業界団体の関係者は、「登録車は夏から秋にかけて発売された新型車の効果が薄れたこともあり、3カ月ぶりのマイナスとなった。一方で軽自動車は新型車の受注が相変わらず好調で、6カ月連続でのプラスを達成した。ブランド別で見ると、日産自動車はゴーン・ショックの影響や検査不備の発覚などでブランドイメージの悪化が出始めている模様で、9カ月ぶりにマイナスに転じた。経営体制や検査機構の再構築を図っているSUBARUの本格的な回復も、もう少し時間がかかりそう」と指摘。

また、2018年の結果については「全国各地でさまざまな災害が発生し、またメーカーの不祥事も少なからず起こった2018年だったが、全体としての新車販売は堅調に推移し、2年連続でのプラスを記録。また、2年連続で大台の500万台を超えた。とくに好調だったのが軽自動車で、新型車効果や安全装備の拡充などが功を奏した。登録車は上位ランクの常連車の新型車効果に一服感が出た」と解説する。

今後の展開については、「2019年の自動車市場は、良くも悪くも10月に実施予定の消費税アップに影響されるだろう。駆け込み需要とその反動減はどれくらいあるのか、また政府が自動車税などに関してどのような対策を打ち出してくるのか--。秋口の大規模な増税は前例がないので、予断は許さないところだ。さらに、ゴーン問題の長期化による日産ブランドのさらなるイメージ悪化の懸念、米中貿易問題の成り行きやそれに伴う株価の乱高下などによって消費マインドがどうなるかなどは不安材料」と示唆した。

2018年12月 車名別販売台数ランキング

(日本自動車販売協会連合会/全国軽自動車協会連合会)1位 ホンダN-BOX 1万6607台
2位 スズキ・スペーシア 1万2143台
3位 日産デイズ 1万196台
4位 ダイハツ・タント 9805台
5位 ダイハツ・ムーヴ 9207台
6位 トヨタ・アクア 9050台
7位 トヨタ・シエンタ 9028台
8位 ダイハツ・ミラ 8699台
9位 日産ノート 8064台
10位 トヨタ・プリウス 7061台

11位 スズキ・ワゴンR 6766台
12位 トヨタ・ヴォクシー 6494台
13位 トヨタ・カローラ 6395台
14位 トヨタ・ルーミー 6390台
15位 ホンダ・フィット 6369台

ホンダN-BOX 15カ月連続首位

12月単月の乗用車の車名別ランキングは、“軽高登低” の配置が続いた。トップに立ったのは一昨年9月に全面改良を行い、昨年の11月には特別仕様車のカッパーブラウンスタイルを設定したホンダN-BOXで、前年同月比10.0%減ながら1万6607台の販売を記録して16カ月連続での首位につく。続く第2位には、昨年12月にSUVデザインのギアを追加して同38.7%増の1万2143台を達成したスズキ・スペーシアが前月と同様にランクイン。第3位には、同9.8%増の1万196台を販売した日産デイズが1つ順位を上げて入った。さらに、第4位には昨年12月にお買い得グレードのVSシリーズを発売して同12.2%増の9805台を記録したダイハツ・タントが、第5位には同8.6%減ながら9207台を販売したダイハツ・ムーヴが入り、3カ月連続でトップ5を軽自動車が独占した。

登録車で首位のトヨタ・アクアは、同22.4%減の9050台で第6位に位置。また、昨年9月に2列シート車を新設定するなど一部改良を実施したトヨタ・シエンタは同23.6%増の9028台で第7位、トコットの販売が好調なダイハツ・ミラは同30.7%増の8699台を成し遂げて第8位、昨年12月に特別仕様車のCギア・リミテッドを発売した日産ノートは同7.9%増の8064台で第9位、昨年12月にマイナーチェンジしたトヨタ・プリウスは同42.0%減ながら7061台を記録して第10位に入った。トップ10を一覧すると、登録車は4車種で、残り6車種が軽自動車。この比率になるのは、14カ月連続である。

話題の新型車の成績を見ていこう。昨年9月に仕様の一部向上を図った日産セレナは同4.7%増(5913台)で第16位に、昨年6月に全面改良を実施したトヨタ・クラウンは同167.1%の大幅増(5139台)で第20位に位置。昨年10月に一部改良を行ったトヨタ・アルファードは同76.2%の大幅増(4600台)で第23位、トヨタ・ヴェルファイアは同7.6%増(2981台)で第35位に、昨年11月に特別仕様車のワンダラーを発売したスズキ・ハスラーは同21.9%増(5112台)で第21位に、昨年11月に商品改良を敢行したマツダCX-5は同43.3%増(2996台)で第34位に、昨年11月に商品改良を行ったマツダCX-8は同42.3%増(2961台)で第36位に入る。

また、昨年7月にフルモデルチェンジしたスバル・フォレスターは同61.9%増(2283台)で第43位に、やはり昨年7月にフルモデルチェンジしたスズキ・ジムニーは同73.2%増(1706台)で第49位に、昨年10月に新グレードのスタイルを追加したダイハツ・ブーンは同53.3%増(1081台)で第54位にランクインした。

さらに、昨年12月にミディアムクラスのハイブリッドセダンへと生まれ変わったホンダ・インサイトは月販目標の1000台を超える1038台の販売を記録して第55位に、昨年11月よりハイブリッドモデルの販売をスタートさせたホンダCR-Vは963台を記録して第57位に、昨年7月に新型に切り替わったスズキ・ジムニーシエラは同1179.5%の大幅増(934台)を成し遂げて第59位に食い込む。昨年7月に市場デビューを果たした新型軽バンのホンダN-VANは、月販計画3000台を上回る3704台の販売台数を達成した。

2018年を通しての車名別ランキングは、前年比10.7%増の24万1870台を記録したホンダN-BOXが2年連続での首位に輝く。しかも、20万台超えを達成したのはホンダN-BOXのみで、かつ第2位との差は8万9766台と圧倒的な開きをつけてのトップだった。大差はついたものの、第2位には同45.2%の大幅増(15万2104台)を達成したスズキ・スペーシアが堂々のランクイン。さらに、第3位には同2.9%増の14万1495台を成し遂げた日産デイズが入り、年間トップ3を軽自動車が独占した。第4位には、やはり軽自動車のダイハツ・タントが同3.4%減の13万6558台で位置。登録車で首位の日産ノートは、同1.9%減の13万6324台で第5位に食い込んだ。トップ10を一覧すると、軽自動車が昨年より1車種増えて7車種となり、残り3車種がHV専用またはHVを中心に据えた登録車。ユーザーの低燃費志向、そして節約志向は依然として続いているようである。

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