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驚異的な「二面性」の傑作 ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッドへ試乗 総合783ps!

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驚異的な「二面性」の傑作 ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッドへ試乗 総合783ps!

パナメーラの頂点に君臨するターボS E-HV

初代970型ポルシェ・パナメーラの登場は、2009年。2016年に登場した2代目は、2024年に大幅なアップデートを受けている。15年の進化を経て、その頂点に君臨するのが、今回試乗したプラグイン・ハイブリッドのターボS E-ハイブリッドだ。

【画像】驚異的な「二面性」 ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-HV 競合モデル 電動のタイカンも 全166枚

最高速度は、歴代最速となる時速200マイルを突破。325km/hがうたわれる。ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェを、内燃エンジンを積んだ4ドア・4シーターモデルとして、最短時間で周回することができる。

フロントに搭載される、4.0L V8ツインターボの最高出力は600psで、最大トルクは81.4kg-m。ここに190psを発揮するハイブリッド・パワートレインが融合し、システム総合での最高出力は783psに達する。最大トルクは、3桁の101.8kg-mに届く。

これは、ドイツ・ミュンヘンが誇るアウトバーン・ランナー、最新BMW M5の727psを凌駕するパワー。狙ったような数字に見えるが、偶然なのだろうか。ちなみに、電気だけで最長83kmを走ることも可能だ。

パナメーラ・ターボS E-ハイブリッドの英国価格は、スーパーカー級といえる16万8700ポンド(約3273万円)から。いささか手に届きにくいところにある。

アクティブライド・サス実装 コスパは良い

それでも、アルミホイールは21インチのセンターロック。その奥で鈍く光るのは、PCCBと呼ばれるカーボンセラミック・ブレーキ。後輪操舵システムと、PVT+という名のアクティブ・トルクベクタリング機能も実装する。

サスペンションは、最新のポルシェ・アクティブライド。これらの装備を1つ下のパナメーラ・ターボ E-ハイブリッドへ組むと、英国価格はほぼ同等になる。計算が苦手な人でも、法外な金額ではないとわかるはず。むしろ、コスパは良い方だろう。

一層の特別感がお望みなら、追加のダウンフォースを生むカーボン・エアロキットというオプションがある。フロントやサイドのスポイラーと、リアディフューザーを獲得でき、英国価格は1万1000ポンド(約213万円)。ニュルへ挑むなら欲しい装備だ。

速さ以上に、ターボS E-ハイブリッドを別格だと思わせるのが、動的能力の幅の広さ。ポルシェ・アクティブライド・サスは電圧400Vで稼働するため、ハイブリッドを積むパナメーラでしか利用できない。この技術が、それを実現させている。

通常のサスペンションと比較して、高速クルージング時の乗り心地や遮音性は別物。コーナーへ飛び込めば、ドライバーも違和感を感じない程度にボディは前後左右へ傾けられる。加減速時や旋回時に乗員へかかる、遠心力や慣性を穏やかに相殺するために。

驚くほどの二面性を秘めたスーパーサルーン

このアクティブライドを、ポルシェの技術者は快適性を高める技術だと主張する。確かに洗練性は見事といえ、ロールス・ロイスへライセンス提供できそうに思えるほど。

少なくとも、近いうちにベントレー・フライングスパーに実装される可能性はある。フォルクスワーゲン・グループ内の方針次第だが。

あくまでもグリップ力や操縦性を引き上げるものではなく、スポーツ・モードを選択すると、ボディを傾ける機能はオフになる。それでも、バランスに優れ落ち着いて身をこなす、スーパーサルーンであることに変わりはない。大きく、重たいとしても。

もちろんめっぽう速い。ハイブリッド・システムのアシストにより、アクセルペダルが底突きする前から、圧巻の脱出加速を引き出せる。2365kgの車重など、ものともしない。0-100km/h加速は、2.9秒で処理する。

4.0L V8エンジンの吹け上がりも鋭敏。回転上昇とともに、勢いを高めていく感じも刺激的。お値段を納得させる体験といえる。

ただし音響的には、パナメーラGTSの方が、排気音のチューニングの違いにより好ましい。ターボS E-ハイブリッドでは、スピーカーから再生される人工音が大きく響いてしまう。

上質でありながら、躍動的。驚くほどの二面性を秘めた、秀抜のグランドツアラーだといえる。英国価格はかなりのものだが、最高のパナメーラだと表現してもいいだろう。技術力で世界最高峰にあるポルシェの、驚異的な傑作だ。

ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド(欧州仕様)のスペック

英国価格:16万8700ポンド(約3273万円)
全長:5052mm
全幅:1937mm
全高:1432mm
最高速度:325km/h
0-100km/h加速:2.9秒
燃費:62.5-71.4km/L
CO2排出量:31-36g/km
車両重量:2365kg
パワートレイン:V型8気筒3996cc ツインターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:783ps/6000rpm(システム総合)
最大トルク:101.8kg-m/1860-5260rpm(システム総合)
ギアボックス:8速デュアルクラッチ・オートマティック(四輪駆動)

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みんなのコメント

1件
  • 投資家のコメント
    前から思ってたけど、パナメーラはカッコ良いよなホント。俺Gクラスが欲しいんだけど、お前も購入候補にしてやろうか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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