今季はFIA F2に参戦していたウイリアムズ育成ドライバーのザック・オサリバンは、アゼルバイジャンでのラウンドを前にARTグランプリのシートを喪失。資金の問題があったという。
オサリバンは昨年のFIA F3で4勝を挙げ、ガブリエル・ボルトレトに次いでランキング2位となった。そして今季はF2昇格を果たし、ヴィクトー・マルタンスのチームメイトとしてARTと契約した。
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今季のオサリバンは、いくつかの幸運にも助けられて2勝を記録。モナコのフィーチャーレースでは、終盤までステイアウトするギャンブルが成功し、バーチャルセーフティカー中にピットインすることに成功して優勝を飾った。そしてスパのスプリントレースでは、リバースグリッドでポールポジションとなり、悪天候の影響で数周で赤旗終了となったレースを制した。
ただコンスタントに上位争いをすることは叶わず、オサリバンはモンツァ戦を終えた段階でランキング13番手だった。ルーキーイヤーであることを考慮してもやや苦戦気味と言えたが、終盤の3大会を前にシートを失うことになった。
「まずはARTグランプリとウイリアムズ・レーシングが僕にしてくれた全てのサポートに感謝したい」
オサリバンはそう語る。
「今年は複数回の優勝、そしてモナコのフィーチャーレースでのハイライトと言える優勝など、信じられないような瞬間を経験することができた」
「残念ながら、このスポーツではストップウォッチ(のタイム)以上に重要な要素もある。単純に資金の問題があり、僕は今季のF2シーズンをARTと共に終えられないことになった」
「残りのシーズンで自分の才能を証明できないということでひどく落ち込んでいるけど、スポンサーやウイリアムズ・レーシング、そしてこれまでの道のりで共にいてくれたサポーターのみんなにありがとうと言いたい」
「みんなのサポートはかけがえのないもので、またすぐにみんなのために走れることを楽しみにしている」
ウイリアムズ育成と言えば、オサリバンと同じくF2を戦っていたフランコ・コラピントがローガン・サージェントの後任としてシーズン途中でウイリアムズF1チームのシートを獲得したばかり。オサリバンとコラピントは昨年のF3で共に戦いF2に昇格してきた同期とも言えるが、ふたりは明暗分かれる格好となった。
なおオサリバンの後任としてARTに加入するのはルーク・ブラウニング。こちらもウイリアムズの育成ドライバーであり、今季のF3でランキング3位を獲得したドライバーだ。
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