現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > イカツいボディに可愛い丸目4灯!「YPY30セドリック・パトロールカー」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第40回

ここから本文です

イカツいボディに可愛い丸目4灯!「YPY30セドリック・パトロールカー」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第40回

掲載 1
イカツいボディに可愛い丸目4灯!「YPY30セドリック・パトロールカー」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第40回

強力V6 3Lエンジンを搭載!

日産セドリックのパトカー仕様、YPYと言えば、太いCピラーで長期間活躍したY31型系のパトカーを思い浮かべる人は少なくないだろう。しかしここではその先代・Y30型系セドリックのパトカー、YPY30をご紹介したい。

無敵神話はこの日に始まった…!BNR32、レースデビューをワンツーフィニッシュで飾る!【34年前の今日、こんなことが…】

【画像8枚】細部まで興味をそそるYPY30のカタログを見る!

四角く、押し出しの強いスタイルが特徴のY30型系セドリック/グロリアは1983年6月に登場した。セドリックとしては六代目、グロリアとしては七代目にあたるこの世代は、V6エンジンの導入やホイールベースの延長、サスペンションの刷新など、色々と変化が大きい。しかしその一方で、スタイリングは先代・430型系のキープコンセプトという面が強かった。ボディ形式は先代同様に、4ドア・ハードトップと4ドア・セダン、そしてワゴン/バンの3種類。

ホイールベースは二代目セドリック以来2690mmで不変であったが、Y30では2730mmと、40mm延長されている。またフロントサスペンションも初代以来継承されてきたダブルウィッシュボーンから、マクファーソンストラットに変更。一方、リアサスペンションは先代の5リンク式を踏襲している。しかし、技術面での最大の話題は、国産初となる量産型V型6気筒エンジンを搭載したことであろう。

これはもちろん当時新開発のVG型のことだが、デビュー時はSOHCしかなく、3LはNAのみ(VG30E)、2Lはターボ(VG20ET)とNA(VG20E)という布陣であった。同年9月にはフェアレディZのモデルチェンジとともに3LターボのVG30ETも登場、このエンジンは1984年6月からセドリック/グロリアにも採用されている。

登場2年後の1985年6月にはマイナーチェンジを実施、クリアランスランプやフォグランプをあしらった華やかなフロントマスクが特徴となった。このとき2LターボのVG20ETが、可変ノズルターボ(日産ではJETターボと呼称)へと進化している。1987年6月にはフルモデルチェンジを行いY31型系へと進化したのだが、ワゴン/バンはそのままキャリーオーバーとなり、WY30(ワゴン)/VY30(バン)のまま、1999年まで生産・販売が続いた。

ほぼスタンダードの外観に大型バンパー
さて、ここでご覧いただいているのは、そんなY30型系セドリックのセダンをベースに用意されたパトカー仕様(YPY30型、正確にはYPY30SFEと言うようだ)のカタログである。カタログ、というよりはリーフレットと言ったほうが正しいだろう、ページ数は表紙を含めて全4ページ、つまり二つ折り。サイズは297×210mm、発行年月については、「このパンフレットの内容は昭和58年7月現在のものです。」と注記されていることから、デビューとほぼ同時と思ってよいだろう。

セドリックのパトカー仕様はスタンダードをベースとしていたのがお約束で、このYPY30もその例に漏れない。サイドモールがなく加飾を剥ぎ取られたボディ、フィニッシャーで潰されたオペラウィンドウ、丸目4灯ライトのフロントグリルといった特徴はスタンダードと同様である。異なるのは前後バンパーで、3Lモデル用の大型タイプが装着されているのだが、これが暗示するように、搭載されるエンジンはV6 3LのVG30Eであった。

サスペンションは前ストラット/後ろ5リンク、ブレーキは前ディスク/後ろドラムだが、カタログには示されていないものの、足周りもおそらくパトカー用に強化されていたのだろう。なお、YPY30は警察専用というわけではなく、道路公団パトカーなどにも使用例があったようだ。

当時を思い返して見ると、セドリックのパトカーを実際に目にした記憶はあまりない。これは筆者自身、当時まだ小学生であり、行動範囲がひどく狭かったためでもあるだろう。家の近所で見かけたパトカーは、町中をよく走っている警ら車両で、R30スカイラインをベースとしたものであった。友達の家の近くでボヤ騒ぎがあったときに駆けつけてきたスカイラインのパトカーを、間近にマジマジと見た覚えがある。

そんな訳でY30のパトカーというのは印象が薄いのだが、逆に今こうしてカタログを目にすると、その分、興味津々である。ページ数は少ないが中身はぎっしり詰まっているので、皆さんにもじっくりとご覧いただきたい。

こんな記事も読まれています

「デロリアン」から「大門軍団」そして「ステップワゴン」も!8月発売のアオシマ新製品情報【CARSMEETモデルカー俱楽部】
「デロリアン」から「大門軍団」そして「ステップワゴン」も!8月発売のアオシマ新製品情報【CARSMEETモデルカー俱楽部】
LE VOLANT CARSMEET WEB
アルトの元祖は商用車?! 軽にインタークーラー付ターボ・チャージャーはイカツイて! 茨の道をパワーで突き抜けた「漢」初代アルトワークス
アルトの元祖は商用車?! 軽にインタークーラー付ターボ・チャージャーはイカツイて! 茨の道をパワーで突き抜けた「漢」初代アルトワークス
ベストカーWeb
【スクープ】トヨタ「MR2」新型の最終デザインが見えた! 電動化されないトヨタ最後のスポーツカーになるか!?
【スクープ】トヨタ「MR2」新型の最終デザインが見えた! 電動化されないトヨタ最後のスポーツカーになるか!?
LE VOLANT CARSMEET WEB
商用車から登場した名車!! ミニカは三菱のクルマを世に知らしめた名作だった!
商用車から登場した名車!! ミニカは三菱のクルマを世に知らしめた名作だった!
ベストカーWeb
ポルシェを抜いた伝説のスカイライン! 「技術の日産」の源流はプリンス自動車にアリ? 日本中が夢中になったS50系スカイラインの軌跡
ポルシェを抜いた伝説のスカイライン! 「技術の日産」の源流はプリンス自動車にアリ? 日本中が夢中になったS50系スカイラインの軌跡
ベストカーWeb
「1代限りの個性派コンパクトカー5選」トヨタ「イスト」やダイハツ「ストーリア」など「ふた昔前」のクルマに注目です【カタログは語る】
「1代限りの個性派コンパクトカー5選」トヨタ「イスト」やダイハツ「ストーリア」など「ふた昔前」のクルマに注目です【カタログは語る】
Auto Messe Web
国産車初の電動メタルトップは駄作? なんで窓枠が残るのよ! 世にも不思議な[ソアラエアロキャビン]は今が底値!
国産車初の電動メタルトップは駄作? なんで窓枠が残るのよ! 世にも不思議な[ソアラエアロキャビン]は今が底値!
ベストカーWeb
ボルボっていうよりも……なぜかホンダ感漂うハッチバック「ボルボ480」ってナニモノ?
ボルボっていうよりも……なぜかホンダ感漂うハッチバック「ボルボ480」ってナニモノ?
WEB CARTOP
超レトロな「新型スポーツカー」登場へ 6速MT×丸目4灯がカッコイイ! 光岡新型「M55」25年にデビュー 旧車デザインに込められた“意味”とは
超レトロな「新型スポーツカー」登場へ 6速MT×丸目4灯がカッコイイ! 光岡新型「M55」25年にデビュー 旧車デザインに込められた“意味”とは
くるまのニュース
お尻良ければすべてヨシ!!? スイフト GT-R アヴェンタドール…… 魅惑のバックシャン世界選手権
お尻良ければすべてヨシ!!? スイフト GT-R アヴェンタドール…… 魅惑のバックシャン世界選手権
ベストカーWeb
【20世紀名車ギャラリー】ポルシェの原点にして傑作RRスポーツ、1959年式ポルシェ356Aの肖像
【20世紀名車ギャラリー】ポルシェの原点にして傑作RRスポーツ、1959年式ポルシェ356Aの肖像
カー・アンド・ドライバー
マツダ ルーチェ・ロータリークーペ(昭和44/1969年10月発売・RX87型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト055】
マツダ ルーチェ・ロータリークーペ(昭和44/1969年10月発売・RX87型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト055】
Webモーターマガジン
好きなのは「丸目」? それとも「角目」!? ついに発売されたトヨタ新型「ランクル250」のSNSでの評判とは?
好きなのは「丸目」? それとも「角目」!? ついに発売されたトヨタ新型「ランクル250」のSNSでの評判とは?
VAGUE
昨日?そんな昔のことはもう忘れた…捨て去った過去と断ちきれない想い出!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第25回
昨日?そんな昔のことはもう忘れた…捨て去った過去と断ちきれない想い出!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第25回
LE VOLANT CARSMEET WEB
コロナはオッサングルマなんかじゃない! むしろセリカより上? GT-TRを名乗った7代目がスパルタン過ぎた!
コロナはオッサングルマなんかじゃない! むしろセリカより上? GT-TRを名乗った7代目がスパルタン過ぎた!
ベストカーWeb
ワイドな日産「GT-R」登場! 1050万円の“鮮烈青ボディ”がスゴい! どんな特徴?
ワイドな日産「GT-R」登場! 1050万円の“鮮烈青ボディ”がスゴい! どんな特徴?
くるまのニュース
7人乗りで300万円切りの衝撃!! 謎にバリエーション豊富だったよな、3ドアもあったし!! ヨーロッパからやって来た[ミストラル]って実際どうだったん!?!?
7人乗りで300万円切りの衝撃!! 謎にバリエーション豊富だったよな、3ドアもあったし!! ヨーロッパからやって来た[ミストラル]って実際どうだったん!?!?
ベストカーWeb
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
ベストカーWeb

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

311.0566.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.9489.0万円

中古車を検索
セドリックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

311.0566.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.9489.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村