現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > メルセデスF1のマシンは昨年よりもダウンフォースが増加。一方で「引き出せるはずのタイムを引き出せていない」と代表

ここから本文です

メルセデスF1のマシンは昨年よりもダウンフォースが増加。一方で「引き出せるはずのタイムを引き出せていない」と代表

掲載 1
メルセデスF1のマシンは昨年よりもダウンフォースが増加。一方で「引き出せるはずのタイムを引き出せていない」と代表

 メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ウォルフは、今年のマシンは昨年よりもダウンフォースが増えているものの、そこから引き出せるはずのラップタイムを引き出せていないと明かした。

 F1第4戦日本GPにおけるメルセデスの週末は、またしても感情のジェットコースターのようなものだったが、チームにとっては可能な限り最高の結果に終わった。2022年の初頭以来初めて、ルイス・ハミルトンはFP2の終わりに興奮でポジティブに沸き立っており、「素晴らしいセッション、本当によいセッションだった。今年最高のセッションで、今年これまででマシンの感触が最高のセッションだった」と説明した。

メルセデスF1、ハードタイヤのペースが急激に悪化し表彰台を争えず「ミディアムを2セット用意すべきだった」とハミルトン

「本当にポジティブで、とても興奮している。ここはすべてのドライバーがドライブしたがるコースだ。この数年は本当にバランスが難しかった。本当に難しいマシンで、難しいバランスでここを走ってきた。ここ数戦の困難を考えると、この1週間で素晴らしい仕事が行われた。さらに少しスイートスポットに入ってスタートしたようだ。だからそれ以来、何も変えていない」

 ところが日曜日のレースでは、ラッセルは最終ラップの終わりにオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を抜いて7位になり、ハミルトンはなんとか9位につけるにとどまったため、メルセデスのエリアには多くの困惑した顔が見られ、ウォルフは何が問題なのか説明するのに途方に暮れていた。解決策はあるかと尋ねられたウォルフは、「リヤタイヤをフロントに、フロントタイヤをリヤにすることだろうか」と冗談めかして語り、何が問題なのかを説明しようとした。

「このマシンは、空力バランスとメカニカルバランスの観点から非常に複雑で、このふたつを相関させる必要がある」

 メルセデスは2022年の初頭以来、突破口を見つけたと信じ続けているが、その後に以前の状態に戻ってしまっている。ウォルフは次のように認めた。

「ここ数年、我々はある一定の軌跡をたどり、堂々巡りを続けてきたが、『よし、ここで何か違うことをやろう』というところまで来ている。なぜならメルボルンの特定のコーナーで、センサーとプレッシャータブでダウンフォースを測定すると、昨年よりも70ポイント多いダウンフォースがあることが分かったからだ。しかしラップタイムでは時速1kmも速くないので、意味をなさない。では、どこに限界があるのだろうか? 我々が気づいていない制限があるか理解するために、いくつかの作業をしたいと考えていたと思う。私はそれがあると思う」

 明らかに計測値はラップタイムの改善と一致しておらず、ウォルフは「それがまさに私の言っていることだ」と認めている。

「この2年間で見てきたことは、我々が思っているよりも多くのダウンフォースがあるはずだということを示唆している。そして今、測定してみるとダウンフォースがある。我々は、そこから引き出せるはずのラップタイムを引き出すことができていないことを、シミュレーションが示している」

関連タグ

こんな記事も読まれています

レッドブルは優位でも「もはや安全地帯にはいない」とフェラーリ代表。もう少しの改善で毎週末戦えるようになると期待
レッドブルは優位でも「もはや安全地帯にはいない」とフェラーリ代表。もう少しの改善で毎週末戦えるようになると期待
AUTOSPORT web
フェラーリでなにが? 突然の交代、ルクレールがチームと自身の凱旋レース前にエンジニアを代えた理由
フェラーリでなにが? 突然の交代、ルクレールがチームと自身の凱旋レース前にエンジニアを代えた理由
AUTOSPORT web
ラッセル「毎週5位~8位を争うのが現状」短期的な解決策は役に立たず、今後数週間は“痛みを伴う”と覚悟
ラッセル「毎週5位~8位を争うのが現状」短期的な解決策は役に立たず、今後数週間は“痛みを伴う”と覚悟
AUTOSPORT web
ボッタスのレースエンジニア交代は、アウディのF1参戦に向けた取り組みの一環。本人とも計画を話し合ったと代表が明かす
ボッタスのレースエンジニア交代は、アウディのF1参戦に向けた取り組みの一環。本人とも計画を話し合ったと代表が明かす
AUTOSPORT web
予選失敗は「自分のミス」とフェラーリのカラド。アタックドライバー統一の必要性も示唆
予選失敗は「自分のミス」とフェラーリのカラド。アタックドライバー統一の必要性も示唆
AUTOSPORT web
中団から抜け出せないキャデラック。現状、優勝争いは「ほど遠い」とバンバー/WECスパ
中団から抜け出せないキャデラック。現状、優勝争いは「ほど遠い」とバンバー/WECスパ
AUTOSPORT web
F1マイアミGPのバトルをより面白くするには“長いDRS区間”が必要? マクラーレン代表指摘「手前の低速区間のロスを補えない」
F1マイアミGPのバトルをより面白くするには“長いDRS区間”が必要? マクラーレン代表指摘「手前の低速区間のロスを補えない」
motorsport.com 日本版
【角田裕毅を海外F1ライターが斬る:第6戦】「どんどん強くなる。まだ限界が見えない」代表も太鼓判のポテンシャル
【角田裕毅を海外F1ライターが斬る:第6戦】「どんどん強くなる。まだ限界が見えない」代表も太鼓判のポテンシャル
AUTOSPORT web
【F1チーム代表の現場事情:マクラーレン】重要イベントで勝利。コース内外でレッドブルにプレッシャーをかけるブラウン
【F1チーム代表の現場事情:マクラーレン】重要イベントで勝利。コース内外でレッドブルにプレッシャーをかけるブラウン
AUTOSPORT web
メルセデスF1、苦戦続くも問題の原因は理解。ウルフ代表「マシンはもう跳ねなくなった! マイアミではここ数年酷かったんだ」
メルセデスF1、苦戦続くも問題の原因は理解。ウルフ代表「マシンはもう跳ねなくなった! マイアミではここ数年酷かったんだ」
motorsport.com 日本版
オーストラリアと中国でのペナルティ裁定に不満のアロンソ。FIAのスペイン人に対する偏見を非難
オーストラリアと中国でのペナルティ裁定に不満のアロンソ。FIAのスペイン人に対する偏見を非難
AUTOSPORT web
スパで12kg増もフェラーリの優勢性は「変わらない」とトヨタ技術ボス。ポルシェを加えた接戦を予想
スパで12kg増もフェラーリの優勢性は「変わらない」とトヨタ技術ボス。ポルシェを加えた接戦を予想
AUTOSPORT web
ハースF1残留を望むマグヌッセン。加入が噂される若手については「プロフェッショナルで一貫性があることを願う」
ハースF1残留を望むマグヌッセン。加入が噂される若手については「プロフェッショナルで一貫性があることを願う」
AUTOSPORT web
【F1第6戦無線レビュー】「今朝からそんな気がしていたんだ」ようやく掴んだ初優勝。自信を持ってレースに臨んだノリス
【F1第6戦無線レビュー】「今朝からそんな気がしていたんだ」ようやく掴んだ初優勝。自信を持ってレースに臨んだノリス
AUTOSPORT web
フェラーリ、イモラの失態を“反省”/昨年より大幅に遅いラップタイム/今季初ソフトetc.【WECスパ木曜Topics】
フェラーリ、イモラの失態を“反省”/昨年より大幅に遅いラップタイム/今季初ソフトetc.【WECスパ木曜Topics】
AUTOSPORT web
フェラーリF1がイモラに向けて大型アップグレードをテスト。ルクレール&サインツがフィオラノでフィルミングデー走行
フェラーリF1がイモラに向けて大型アップグレードをテスト。ルクレール&サインツがフィオラノでフィルミングデー走行
AUTOSPORT web
スプリント週末でもアプデ投入。強気姿勢のハースF1、イモラ戦で比較テスト実施へ「自らのプロセスを信じている」
スプリント週末でもアプデ投入。強気姿勢のハースF1、イモラ戦で比較テスト実施へ「自らのプロセスを信じている」
motorsport.com 日本版
プジョー、WECスパでの9X8のペースに落胆も、次戦のル・マン24時間では異なる結果に期待
プジョー、WECスパでの9X8のペースに落胆も、次戦のル・マン24時間では異なる結果に期待
AUTOSPORT web

みんなのコメント

1件
  • sf_********
    グランドエフェクトの空力マシンでは、つくづくサスペンションやタイヤ含めたトータルバランスが速さに繋がっているでしょうね。
    まだ始まったばかりですが、カスタマーであり改善がまだまだ必要とされているマクラーレンにも後れを取っているってのがねぇ・・・
    今年と来年は、レッドブル・フェラーリの2強の下で、コントラストラクター3位をマクラーレン・アストンマーチンと競うんでしょうかね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村