キミ・ライコネンのNASCARカップ・シリーズデビューを前に、彼のチームメイトとなるダニエル・スアレスは決勝レースではライコネンが苦戦する可能性もあると認めている。
2007年のF1世界チャンピオンであるライコネンは、2021年最終戦アブダビGPをもって20年近くに渡るF1キャリアにピリオドを打った。
■ライコネン、NASCAR参戦に向けて準備は完璧?「これまでのところ、とても順調だ」
F1引退時には「まだ将来に向けたプランはない」と語っていたライコネンだったが、国際的なスーパースターをカップ・シリーズに招待することでNASCARの周知を図ろうとするトラックハウス・レーシングの「プロジェクト91」構想の一貫として、今週末のNASCARカップ・シリーズのワトキンスグレン戦に参戦することとなった。
ライコネンはスアレスとロス・チャスティンをチームメイトに、Recogni/iLOQカラーのシボレー『カマロZL1』をワトキンスグレンのロードコースでドライブすることとなる。ちなみにライコネンは、F1の”サバティカル休暇”中の2011年からNASCARの下位カテゴリーにあたるXfinityシリーズに1戦、トラックシリーズに1戦それぞれ出場している。
スアレスはヴァージニア・インターナショナル・レースウェイで行なわれたライコネンの選抜ドライバーオリエンテーションテストに参加し、助言を行なったが、たった2時間の走行の中でNext Genマシンへ適応していくライコネンに感心したという。
「良かったよ。簡単に言うとね」
そうスアレスは言う。
「キミは素晴らしいレーシングドライバーだから、僕は彼からできる限り多くを学ぼうとしてきた。僕はドライビングだけがレーシングドライバーの良し悪しを決めるとは思わない。その人を取り巻くもの全てだ。その人の考え方や、外向的なのか、内向的なのかという点だ」
「今回の場合、彼はとても楽しんでいるけど、ただ楽しむためだけにここにいる訳じゃない。彼はコンペティターとしてここにいて、上手くやりたいと思っているんだ」
「ここ数日、彼と一緒に仕事をするのはとても楽しかったし、彼がどんなことをやってのけるのか、本当に楽しみにしている」
スアレスは、ライコネンの速さに疑いの余地はないと語る一方で、コース上の激しいバトルに適応できるかは別の話だと語っている。
「彼は速いと思う」
「スピードはあるけど、レースの面はシミュレータでどれだけ練習しても、どれだけテストしても、レースはレースなんだ」
「異なるモノだし、彼は全てのドライバーがどのようにレースをして、どれだけアグレッシブなのかを知っている訳じゃない」
「世界最高のドライバーを連れてきても、レースの面では時間がかかることもあるだろうね。スピードの面では、良いと思う」
トラックハウス・レーシングは、2021年末にチップ・ガナッシ・レーシングからチームを買い取り始動。今シーズン、2台体制となったトラックハウス・レーシングは、ワトキンスグレンで初めて3台目のカップカーを走らせることとなる。
ライコネンには、その買収前にヘンドリック・モータースポーツから加入していたベテランのダリアン・グラブがクルーチーフとして付くことになった。
スアレスは、ワトキンスグレンでライコネンはNASCARカップ・シリーズの基礎から学ぶことになると付け加えた。
「バトル、リスタート、タイヤマネジメント、ブレーキのケア、ピットストップ……そういう部分がレースで勝つために求められるんだ。その部分こそが、彼にとってのステップになると思う」
「それは彼が未経験だからという理由だけだ。とはいえ、彼はピットストップ練習の経験はある。数日前にピットストップの練習をしたら上手くいったよ」
「いくつか彼がやっていることに、僕が助言した時もあった。『ここはこうしなきゃダメだ』とか『トランスミッションがこう動くから、違うやり方をしなきゃいけない』とか『ブロワーを使わなきゃダメだ』とかね」
「僕はできる限り彼に指導をしたし、彼は(レースに向けて)できる限り十分な準備をしたいと思っていると実感している。もし僕がいつかヨーロッパでレースをやるのなら、僕も彼のように準備できたらなと思うよ」
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