当初は2021年5月に発表されると言われていた新型ランドクルーザー300。コロナ禍の影響で発表、発売時期が延期されていたが、デビュー時期がほぼ確定した。
そして、ディーラーにもようやく情報が出回り、エクステリアの情報をはじめ、グレードや搭載されるエンジンなどが判明した。
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さて、新型ランドクルーザーはどんなモデルなのか? さらに兄弟車となる、レクサスLXの新情報も合わせて紹介していこう。
文/遠藤徹
写真/トヨタ
CGイラスト/ベストカー編集部
【画像ギャラリー】新型ランクル・レクサス予想CGと現行型を画像でチェック!
新型ランクル300の発売は2021年8月上旬!
2021年3月に生産終了した現行ランドクルーザー200
ベストカーが製作した新型ランドクルーザーの予想CGイラスト。リークされた写真に近いが3本の横のバーの上、トヨタのロゴの上にも1本のバー形状のものが入る。U字型のグリルフレームも似ているが、ヘッドランプ下の部分はもっと太く、4本のスリットが入る。U字型グリルフレームの下にも細長いエアアウトレットが入る。樹脂製のフェンダーアーチモールもボディ同色
新型ランドクルーザー300は2021年8月上旬、レクサスLXが2021年末に相次いでビッグチェンジし、次世代モデルのデビューが確定的となった。
新型ランドクルーザー300はこのほど、トヨタ販売店に第1弾としてアウトラインを提示した商品内容が伝えられている。
残念ながら写真はデータで管理され、タブレットでもまだ見ることはできないが、リークされた写真を見ると、グリルは台形でベストカーが製作したCGのように太い3本のバーがあるが、トヨタのロゴの上の部分には3本の横バーとは違う1本のバーが入る。
3連ヘッドランプから延びるU字型グリルフレームは、予想CGイラストよりも太く、4本のフィンが入る。
またグリル下、ナンバープレートの少し上あたりに細長いエアインテークが設けられている。この予想CGイラストと実車写真は、そう大きくは変わらない。
また下位グレードはU字型グリルフレームではなく、グリル一体型のデザインとなる。
投入スケジュールは発表、発売が8月上旬で販売店の発表展示会は8月下旬を予定している。
7月上旬には詳細な商品内容がネット配信され、先行予約をスタートさせる見込みである。なお、生産開始はガソリンエンジン車が7月1日、クリーンディーゼル車とGR-Sが7月19日となっている。
新型ランドクルーザー300はもちろん、ラダーフレーム構造が継承され、TNGAボディによって200kgの軽量化が図られている。
標準タイプのボディサイズは全長4950×全幅1980×全高1870mmで現行ランドクルーザー200の全長4950×全幅1980×全高1870mmに比べると同じでホイールベースの2850mm、最小回転半径の5.9mも同じ。
ただ新たに加わる最上級のGR-S(GRスポーツ)はグリル、バンパー、ホイールアーチ、タイヤサイズの関係で全長35mm、全幅15mm、全高10mmサイズアップする。
パワーユニットは従来の4.6LガソリンNAから、ガソリンが3.5L、V6ターボと3.3L、V6ディーゼルツインターボを搭載する。これに10速ATを組み合わせる。
新グレードGR-S含む5つのグレード構成
現行の4グレードからランドクルーザー初のGRグレード、GR-Sが新設定(CGイラストはベストカーが製作したもの)
■GR-S 予想価格/1000万円弱
・エンジン、乗車定員:V6ガソリンターボ7人乗り/V6ディーゼルターボ5人乗り
・駆動系:スタビライザー=新世代KDSS、ディファレンシャル=F:標準、デフロック、R:標準、デフロック
・アルミホイール:18インチ(マットグレー)
・ヘッドランプ:LED
・グリル&バンパー:GR-S専用デザイン(TOYOTAロゴ)
・バックドア:パワーバックドア
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、12インチメーカーオプション
・指紋認証標準
■ZX 予想価格/800万~850万円
・エンジン、乗車定員:V6ガソリンターボ7人乗り/V6ディーゼルターボ5人乗り
・駆動系:車両統合制御(VDIM)、スタビライザー=リニアソレイドAVS、ディファレンシャル=F:ノーマル、R:標準LSD、デフロックはメーカーオプション
・アルミホイール:20インチ(高輝度塗装)
・ヘッドランプ:LED・シーケンシャルターンランプ(F/R)
・グリル&バンパー:ZX専用デザイン(グリル&バンパー差別化)
・バックドア:パワーバックドア+キックセンサー
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、12インチメーカーオプション
・指紋認証標準
■VX 予想価格:700万円
・エンジン、乗車定員:V6ガソリンターボ7人乗り
・駆動系:スタビライザー=ノーマル、ディファレンシャル=F:ノーマル、R:標準ノーマル、デフロックはメーカーオプション
・アルミホイール:18インチ(高輝度塗装)
・ヘッドランプ:LED
・グリル&バンパー:メッキ、外鈑色共色
・バックドア:標準=一枚ドア、パワーバックドア+キックセンサーはメーカーオプション
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、10インチメーカーオプション
・指紋認証標準
■AX 予想価格:580万円
・エンジン、乗車定員:V6ガソリンターボ7人乗り
・駆動系:スタビライザー=ノーマル、ディファレンシャル=F:ノーマル、R:標準ノーマル、デフロックはメーカーオプション
・アルミホイール:18インチ
・ヘッドランプ:LED
・グリル&バンパー:メッキ、外鈑色共色
・バックドア:標準=一枚ドア
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、10インチメーカーオプション
・指紋認証標準
■GX 予想価格:530万円
・エンジン:V6ガソリンターボ7人乗り
・駆動系:スタビライザー=ノーマル、ディファレンシャル=F:ノーマル、R:標準ノーマル、デフロックはメーカーオプション
・アルミホイール:18インチ
・ヘッドランプ:LED
・グリル&バンパー:メッキ、外板色共色
・バックドア:標準=一枚ドア、パワーバックドア+キックセンサーはメーカーオプション
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、10インチメーカーオプション
・指紋認証なし
10速ATを組み合わされる3.5L、V6ツインターボエンジン。写真はLS500のもの(422ps/61.2kgm)
ラインナップは、GR-Sと最上級のZXに、V6ガソリンターボとディーゼルターボの両方が用意され、VX、AX、GXはV6ガソリンターボが用意される。
グレードによる外観や装備の違いはLEDヘッドランプが全車共通だがZXはシーケンシャルターンランプが付く。グリル&バンパーはGR-SとZXがそれぞれ専用の意匠で、ほかの3グレードは共通のメッキ外板色と3つの顔に分けている。
オフロード走行の肝になる4WD性能も進化。ディファレンシャルはリアデフロックに加えて、フロントデフロックを標準装備。
電子制御により前後のサスペンションのスタビライザーを制御し、路面状況に応じてスタビライザー効果を変化させることでオフロードでの走破性と乗り心地と安全性を両立させた、世界初のE-KDSSはGR-Sに標準装備される。
最上級グレードのZXには、電子制御でショックアブソーバの減衰力を路面状況などに応じて調整し、コーナリングのロールや荒れた路面などでもフラットな乗り心地を実現する、リニアソレイドAVSと、車両統合制御システム(VDIM)を採用。
シート配列は、現行モデルは3列シート8人乗りと2列シート5人乗りの組み合わせであったが、新型では3列シート8人乗りがなくなり、3列シートはすべて7人乗りになる。
2列目が従来の3人掛けベンチシートから2人掛けのより上級感のあるキャプテンシートに切り替えるためである。
3列目のシートの格納方法は、現行の跳ね上げ式からフロアへ格納する方法に変更され、荷室は70Lのキャリアケースが5個格納可能。3列目シートは幅が990mmで25mm拡大し、フラットな荷室空間を実現する。
安心、安全パッケージの「トヨタセーフティセンス」はアルファード、クラウン以上の最新デバイスを標準装備する。またパノラミックビューモニター、ブラインドスポットモニター、インテリジェントクリアランスソナーを全車標準装備。
ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャインをはじめ、プレシャスホワイト、グレーメタリック、ブラックメタリック、ダークレッドマイカメタリック、アヴァンギャルドブロンズメタリックの6色でグレードによって設定を分ける。
車両本体価格は現行ランドクルーザー200の482万6800~697万4000円からおよそ50万~100万円アップの530万~850万円程度が予想される。新たに加わるGR-Sは1000万円弱になる見込み。
テールランプも直線基調のデザインとなるようだ。このCGイラストもリークされた写真に近い(CGイラストはベストカーが製作したもの)
新型レクサスLXはどうなる?
現行レクサスLX570。新型の車名はLX600となる見込み。ランクル300とどう差別化するのか楽しみだ
一方、兄弟車のレクサスLXはランドクルーザー300のプラットフォームを使い、さらなるハイクオリティな仕立てになるのは間違いない。
パワーユニットは現行モデルの5.7L、V8ガソリンから、3.5L、V6ツインターボのLX600に加え、3L、V6ディーゼルのLX500d、さらにランドクルーザー300と差別を図るため、LS500hに搭載されている3.5L、V6NAガソリンのマルチステージハイブリッドシステムが搭載される可能性もある。
新型LX600の価格は約100万円アップの1250万円程度の設定になりそうだ。2021年10月頃に価格を決めて先行予約の受付をスタートさせる見込みである。
証言1:首都圏トヨタ店営業関係者
「ランドクルーザー300は当初5月のゴールデンウイーク明け頃の発表、発売を予定していましたが、コロナ禍や半導体製品の供給不足問題で、8月上旬にずれ込みました。
現時点ではメーカーから第1弾としてアウトラインを記載した簡単な概要が専用WEBサイトを通じて送られてきています。それによると発表、発売は8月上旬で、8月下旬が販売店向けの発表展示会となっています。
これまでの新型車投入のスケジュールから予想すると6月下旬~7月上旬あたりに価格が決まり、事前の先行予約の開始になると思われます。
新開発の3.5L、V6ターボ、3.3L、V6ツインターボクリーンディーゼル、安全、安心装備の充実、クオリティアップで50万~100万円の値上げになりそうです。
証言2:首都圏首都圏レクサス店営業関係者
「今年のレクサスブランドの新型車はNXが今秋、そして最上級バージョンのLXが年末と聞いています。まだ詳細な中身については通達が来ていませんが、現行モデル以上にプレミアムなSUVになるのではないかと期待しています。
レクサスLF-1リミットレスやEVのSUV、LF-Zエレクトリファイドのコンセプトモデルの市販型も計画されていますので楽しみです」。
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