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バイクでも要注意!高速道路のファスナー合流のやり方を徹底解説

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バイクでも要注意!高速道路のファスナー合流のやり方を徹底解説

 お盆や年末年始といった帰省ラッシュは、高速道路の交通量がより一層増えるため、バイクに乗る上で安全な合流方法を知っておく必要があります。そんな合流方法のひとつ「ファスナー合流」とは、いったいどのような方法なのでしょうか。

 ファスナー合流は、高速道路やバイパス道路で本線に合流する際に、合流する車両が加速車線の先頭付近の位置まで進み、本線を走行している車両と1台ずつ交互に合流する方法です。加速車線側の車両と、本線を走行する車両が規則正しく1台ずつ交互に合流する姿から、衣類のファスナーに見立てて、ファスナー合流と呼ばれています。ちなみに、名古屋高速ではジッパー合流とも呼ぶようです。

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 ファスナー合流をするメリットは、安全に合流ができるだけでなく、合流時に発生する渋滞を緩和する効果があること。 加速車線の任意の場所から合流すると、走行車線の流れを阻害する可能性があり、結果的に走行車線の流れが乱れ、渋滞が発生しやすくなります。

 もちろん走行車両が少ない場所であれば、1台1台交互に合流する必要はありません。しかし、走行車両が多く、混み合いやすい合流地点では、ファスナー合流をすることで渋滞の緩和を期待できるというわけです。

 しかし、いざファスナー合流をしようと思っても、「早く合流しないと迷惑がかかるのでは」や「合流が苦手なので、少しでも早く合流してしまいたい」と、ドライバーが焦ることもあるでしょう。また、人によっては「渋滞している本線車線のクルマを後目に、一番先頭へ合流するのは申し訳ない」という遠慮から、ファスナー合流を敬遠してしまうこともあるかもしれません。

 まだまだスムーズにおこなわれているとは言い難いファスナー合流ですが、普及させるための試みもあります。

 2019年11月29日には全国初の試みとして、E1名神高速道路上り線の一宮JCT付近で、ファスナー合流による渋滞対策が実施されました。対策を実施する前は、E41の東海北陸道から名神高速に合流する車両が、加速車線の任意の場所から合流していたことで、E1名神とE41東海北陸道、両方の流れが悪くなり、結果的に一宮JCTは慢性的に渋滞が発生するポイントとなっていました。  そこで、合流車線と走行車線の間に設置しているラバーポールを100mから360mまで延伸し、ファスナー合流がしやすい環境が整えられたのです。

 NEXCO中日本によると、運用開始から2か月間の交通状況を前年と比較した結果、交通量はほぼ同じだったにも関わらず、E1名神とE41東海北陸道で発生した渋滞による損失時間が約3割軽減されたとのこと。また、渋滞が発生している区間の平均通過時間も約13分から約10分と、約3分の短縮に成功しています。

 加速車線は、本線で走行している車両との速度差を少なくするための役割を担っています。車両同士の速度差が小さくなることで、合流もスムーズにおこなえるだけではなく、合流後も本線で通行しているクルマの妨げになりにくくなるというわけです。

 しかし、加速が不十分なまま合流をすると、交通の妨げになるだけではなく、あおり運転などのトラブルが発生する原因にもなり得ます。また、最悪の場合は事故に繋がる危険性も考えられるので、注意しましょう。

 では、高速道路で安全に合流をする際は、どういった点に注意すれば良いのでしょうか。

 ポイントとしては、通常の運転以上に周囲の状況を確認し、把握しておくことが挙げられます。

 まずは、加速車線の手前であらかじめウィンカーを出しておきましょう。次に、サイドミラーと目視で本線を走行している車両を把握し、どの車両の後に合流するかを、あらかじめ決めておきます。そして、その車両のスピードに合わせるようにアクセルを開けて速度を上げます。

 この時に本線を走るクルマとぶつかることを恐れて十分な加速をしないと、かえって危険です。そのため、加速車線を使い切る気持ちで、しっかりスピードを出しましょう。そして必要なスピードを出し、サイドミラーと目視の両方で安全確認をおこなったあとに、狙った車両のうしろに入ります。

 先行車両が走っている場合は、十分に車間距離を取ってから加速してください。また、後続車が自分の車両より先に、本線に合流する可能性もあるため、加速車線に入る際は必ず後続車の存在を確認しましょう。

 というように、合流には周囲の状況を的確に判断しながら、必要なスピードを出す技術が必要です。

 高速道路は一般道路よりも速いスピードでの走行が求められるため、的確な判断力も重要。合流に苦手意識がある人も、必要以上に怖がってゆっくり運転すると、かえって危険になりかねないので気を付けてください。

※ ※ ※

 ファスナー合流は、衣服のファスナーを閉めるように、1台1台交互に合流する方法です。ファスナー合流を的確におこなうことで渋滞の緩和に繋がり、より快適に高速道路を走行できるようになるでしょう。

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  • 一時停止をする方を時々見かけます
  • 加速車線自体を理解出来て居ない方々が沢山居られます。
    免許返納をお勧めします。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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